登録販売者 2022年 奈良・関西広域連合・福井 問34
問題文
整腸薬又は止瀉薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a タンニン酸ベルベリンは、タンニン酸の抗菌作用とベルベリンの収斂作用による止瀉を期待して用いられる。
b トリメブチンマレイン酸塩は、腸内細菌のバランスを整える作用による整腸を期待して用いられる。
c ロペラミド塩酸塩は、水あたりや食あたりによる下痢の症状に用いることを目的として配合される。
d 次没食子酸ビスマスは、腸粘膜のタンパク質と結合して不溶性の膜を形成し、腸粘膜を引きしめることにより、腸粘膜を保護する。
選択肢
1:a:正、b:誤、c:正、d:正
2:a:正、b:誤、c:正、d:誤
3:a:誤、b:正、c:正、d:誤
4:a:誤、b:誤、c:誤、d:正(正解)
5:a:正、b:正、c:誤、d:正
🔒 解説は解答すると表示されます
止瀉薬・整腸薬の配合成分【登録販売者解説】
正解の理由
タンニン酸は収斂、ベルベリンは抗菌、トリメブチンは消化管運動の調整、次没食子酸ビスマスは腸粘膜の保護です。
正しい組合せは4です。記述は a:誤、b:誤、c:誤、d:正 です。根拠は『試験問題の作成に関する手引き』第3章「主な医薬品とその作用」の整腸薬・止瀉薬の配合成分です。
解法ステップ
- aは「タンニン酸」と「ベルベリン」の作用の組合せに注目します。2つの作用が逆に書かれています。
- bの「腸内細菌のバランス」は整腸成分の説明です。トリメブチンマレイン酸塩の作用と区別します。
- cは「水あたり・食あたり」という原因に注目します。ロペラミド塩酸塩を用いる対象として適切か確認します。
- dは「腸粘膜のタンパク質」「不溶性の膜」「腸粘膜の保護」という流れが正しいかを確認します。
選択肢別の誤答解説
-
a 誤り
× タンニン酸の抗菌作用・ベルベリンの収斂作用
→ ○ タンニン酸の収斂作用・ベルベリンの抗菌作用
タンニン酸は腸粘膜を引きしめる収斂作用をもちます。ベルベリンは抗菌作用をもちます。タンニン酸ベルベリンは、消化管内でそれぞれに分かれ、止瀉に働くことが期待されます。 -
b 誤り
× トリメブチンマレイン酸塩の作用は、腸内細菌のバランスを整えること
→ ○ 消化管の運動を調整すること
トリメブチンマレイン酸塩は、胃や腸の平滑筋に直接作用します。消化管の運動が低下しているときは促し、亢進しているときは抑えるように働くとされています。腸内細菌のバランスを整える成分とは区別しましょう。 -
c 誤り
ロペラミド塩酸塩は、腸管の運動や水分・電解質の分泌を抑える止瀉成分です。水あたりや食あたりによる下痢では、原因に応じた対応が必要であり、この成分を用いることを目的とする記述は誤りです。 -
d 正しい
次没食子酸ビスマスは、腸粘膜のタンパク質と結合して不溶性の膜をつくります。腸粘膜を引きしめて保護する収斂成分として用いられます。
誤答の組合せも確認しましょう。
- 1はaを正、cを正としている点が誤りです。aとcはどちらも誤りです。
- 2はaとcを正、dを誤としている点が誤りです。aとcは誤り、dは正しいです。
- 3はbとcを正、dを誤としている点が誤りです。bとcは誤り、dは正しいです。
- 5はaとbを正としている点が誤りです。aとbはどちらも誤りです。
よくある誤解
- タンニン酸ベルベリンの作用を入れ替える誤りに注意してください。タンニン酸は「収斂」、ベルベリンは「抗菌」です。
- トリメブチンマレイン酸塩も整腸に関係する薬と思い、腸内細菌のバランスを整える成分と混同しがちです。試験では「消化管運動の調整」と結びつけます。
- 止瀉成分だから、原因を問わず下痢に使えると考えるのは誤りです。水あたり・食あたりという原因の記載を見落とさないようにしましょう。
補足コラム
整腸成分と止瀉成分は、目的で見分けると整理しやすくなります。
- 整腸成分:腸内細菌の数やバランスに影響を与える成分など
- 腸内殺菌成分:細菌感染による下痢の症状を鎮める目的で用いられる成分
- 収斂成分:腸粘膜を引きしめ、保護する成分
- トリメブチンマレイン酸塩:消化管の運動を調整する成分
FAQ
食あたりによる下痢で、腸の運動を抑えることが問題になるのはなぜですか?
原因によっては、腸の運動を抑えることで状態を悪化させるおそれがあるためです。止瀉薬の成分名だけで判断せず、記述にある下痢の原因も確認しましょう。
原因によっては、腸の運動を抑えることで状態を悪化させるおそれがあるためです。止瀉薬の成分名だけで判断せず、記述にある下痢の原因も確認しましょう。
「収斂作用」とは、どのような作用ですか?
腸粘膜を引きしめる作用です。次没食子酸ビスマスでは、粘膜のタンパク質と結合して膜をつくり、腸粘膜を保護します。
腸粘膜を引きしめる作用です。次没食子酸ビスマスでは、粘膜のタンパク質と結合して膜をつくり、腸粘膜を保護します。
関連キーワード: タンニン酸ベルベリン、トリメブチンマレイン酸塩、ロペラミド塩酸塩、次没食子酸ビスマス、収斂成分、整腸成分

\ せっかくなら /
登録販売者を
クイズ形式で学習しませんか?
クイズ画面へ遷移する→
すぐに利用可能!
