登録販売者 2022年 奈良・関西広域連合・福井 問41
問題文
次の記述にあてはまる漢方処方製剤として、最も適切なものを一つ選べ。
体力中等度以下で、冷え症、貧血気味、神経過敏で、動悸、息切れ、ときにねあせ、頭部の発汗、口の渇きがあるものの更年期障害、血の道症、不眠症、神経症、動悸、息切れ、かぜの後期の症状、気管支炎に適すとされる。
まれに重篤な副作用として、間質性肺炎、肝機能障害を生じることが知られている。
選択肢
1:温経湯
2:当帰芍薬散
3:桂枝茯苓丸
4:四物湯
5:柴胡桂枝乾姜湯(正解)
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漢方処方の適応識別【登録販売者解説】
正解の理由
柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)=体力中等度以下で、冷え症や神経過敏などがあり、動悸・息切れを伴う人に用いられる処方です。
この記述に一致するのは5です。「試験問題の作成に関する手引き」の第3章「主な医薬品とその作用」に、体力の目安や適応症、副作用が示されています。柴胡桂枝乾姜湯は、まれに重篤な副作用として間質性肺炎(かんしつせいはいえん)や肝機能障害を生じることも知られています。
解法ステップ
- 「体力中等度以下」「冷え症」「貧血気味」「神経過敏」という体力・体質の組合せに注目します。
- 続く「動悸、息切れ、ときに寝汗(ねあせ)、頭部の発汗、口の渇き」まで一致する処方を探します。
- 更年期障害だけでなく、血の道症(ちのみちしょう)、不眠症、神経症、かぜの後期の症状、気管支炎も適応に含むことを確認します。
- 間質性肺炎と肝機能障害の組合せも照合すると、5に絞れます。
選択肢別の誤答解説
- 1 温経湯(うんけいとう):体力中等度以下の処方ですが、手引きに示される見分ける特徴は「手足がほてり、唇が乾く」です。問題文の症状の組合せとは一致しません。
- 2 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん):体力虚弱で、冷え症で貧血の傾向があり疲労しやすく、ときに下腹部痛、頭重、めまい、肩こり、耳鳴り、動悸などを訴えるものの月経不順、更年期障害などに適すとされます。問題文の「神経過敏」「ねあせ、頭部の発汗、口の渇き」「かぜの後期の症状、気管支炎」とは一致しません。
- 3 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん):比較的体力があり、ときに下腹部痛、肩こり、頭重、めまい、のぼせて足冷えなどを訴えるものの月経不順、更年期障害などに適すとされ、体の虚弱な人では不向きとされます。問題文の「体力中等度以下」「冷え症、貧血気味」とは合いません。
- 4 四物湯(しもつとう):体力虚弱で、冷え症に加えて皮膚が乾燥し、色つやが悪い人などに用いられる処方です。問題文にある「体力中等度以下」「神経過敏」「動悸・息切れ」などの組合せとは異なります。
- 5 柴胡桂枝乾姜湯:体力中等度以下で、冷え症、貧血気味、神経過敏などがあり、動悸や息切れを伴う人に適すとされます。問題文の適応症と、まれに生じる重篤な副作用の記述も一致します。
よくある誤解
- 「体力中等度以下」だけで決める:温経湯も同じ体力区分です。体力の目安だけでなく、手足のほてりや唇の乾燥など、症状の組合せまで確認します。
- 「更年期障害」があれば同じ処方だと思う:複数の処方が更年期障害に用いられます。特徴的な体質や症状も合わせて見分けます。
- 「間質性肺炎、肝機能障害」の記述を適応症と混同する:これは副作用の情報です。適応症の列と分けて確認しましょう。
補足コラム
温経湯と四物湯も、体力の区分だけでなく特徴的な症状を合わせて覚えると区別しやすくなります。
- 温経湯:体力中等度以下/手足のほてり、唇の乾燥
- 四物湯:体力虚弱/冷え症、皮膚の乾燥、色つやの悪さ
- 柴胡桂枝乾姜湯:体力中等度以下/冷え症、貧血気味、神経過敏、動悸・息切れ
FAQ
「体力中等度以下」は「体力虚弱」と同じ意味ですか?
同じ区分として扱わず、手引きに示された表現どおりに覚えましょう。四物湯は「体力虚弱」、柴胡桂枝乾姜湯は「体力中等度以下」です。
同じ区分として扱わず、手引きに示された表現どおりに覚えましょう。四物湯は「体力虚弱」、柴胡桂枝乾姜湯は「体力中等度以下」です。
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