登録販売者 2022年 奈良・関西広域連合・福井 問46
問題文
眼科用薬に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 一般用医薬品の点眼薬には、緑内障の症状を改善できるものはない。
b 点眼薬は、結膜嚢(結膜で覆われた眼瞼の内側と眼球の間の空間)に適用するものであるが、1滴の薬液量は結膜嚢の容積の50%程度に設定されている。
c 点眼薬は無菌的に製造されるが、法の規定により必ず防腐剤が配合されている。
d 点眼後は、しばらくまばたきを繰り返して、薬液を結膜嚢内に行き渡らせるとよい。
選択肢
1:a:正、b:正、c:誤、d:誤
2:a:誤、b:正、c:正、d:誤
3:a:誤、b:誤、c:正、d:正
4:a:誤、b:誤、c:誤、d:正
5:a:正、b:誤、c:誤、d:誤(正解)
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点眼薬の適用と使用方法【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:点眼薬は結膜嚢に適用し、点眼後はまぶたを閉じます。
正しい組合せは5です。aは正しく、b・c・dは誤りです。根拠は『試験問題の作成に関する手引き(令和4年3月)』第3章「主な医薬品とその作用」の「眼科用薬」「点眼薬における一般的な注意」です。
解法ステップ
- aの「一般用医薬品の点眼薬」と「緑内障の症状を改善できる」の組合せを確認します。手引きでは、改善できるものはないとされています。
- bは「1滴の量」と「結膜嚢の容積」の数字に注目します。1滴は約50μL、結膜嚢の容積は約30μLです。
- cは「無菌的に製造」と「必ず防腐剤が配合」を分けて読みます。無菌的に製造されることから、防腐剤が必ず入るとはいえません。
- dは点眼後の動作を確認します。手引きで勧めているのは、まばたきではなく、まぶたを閉じることです。
選択肢別の誤答解説
a
○ 一般用医薬品の点眼薬では、緑内障の症状を改善できません。
「改善できるものはない」という記述は正しいです。目のかすみなどが緑内障による症状だった場合、一般用医薬品の点眼薬では効果が期待できないことがあります。
aを誤りとしている選択肢2・3・4は、この記述の判断が違います。
b
×「1滴の薬液量は結膜嚢の容積の50%程度」→ ○ 1滴は約50μL、結膜嚢の容積は約30μL
結膜嚢(けつまくのう)は、まぶたの内側と眼球の間にある空間です。1滴の量は結膜嚢の容積の半分程度ではなく、手引きでは約50μLと約30μLとされています。
bを正しいとしている選択肢1・2は、この記述の判断が違います。
c
×「法の規定により必ず防腐剤が配合」:無菌的に製造されることと、防腐剤が必ず配合されることは別です。
点眼薬は通常、無菌的に製造されます。しかし、「必ず防腐剤が配合されている」とはされていません。
cを正しいとしている選択肢2・3は、この記述の判断が違います。
d
×「まばたきを繰り返す」→ ○ 点眼後はしばらくまぶたを閉じる
点眼後は、まぶたを閉じて薬液を結膜嚢内に行き渡らせます。まばたきを繰り返すのがよい、という記述は誤りです。
dを正しいとしている選択肢3・4は、この記述の判断が違います。
よくある誤解
- 「50μL」を「結膜嚢の容積の50%」と読み替えないこと。 50μLは1滴の量であり、割合を示す数字ではありません。
- 「無菌的に製造される」から「防腐剤が必ず入る」とは限りません。 製造方法と配合成分を混同しないようにしましょう。
- 点眼後は、まばたきではなく、まぶたを閉じると覚えます。
補足コラム
手引きでは、点眼後に目頭を押さえると、薬液が鼻腔(びくう)へ流れ込むのを防ぐのに効果的とされています。点眼薬の成分が鼻の粘膜から吸収されると、目以外に作用することがあるためです。
また、点眼容器の先端がまぶたやまつげに触れると、薬液が汚染される原因になります。点眼時は容器の先端を触れさせないようにします。
FAQ
点眼薬は、何滴も続けてさせば効果が高まりますか?
いいえ。手引きでは、一度に何滴も点眼しても効果が増すわけではないとされています。薬液が鼻腔へ流れ込みやすくなることもあります。
コンタクトレンズを着けたまま点眼してもよいですか?
添付文書に使用可能と記載されていない限り、コンタクトレンズを着けたまま点眼すべきではありません。
関連キーワード: 眼科用薬、点眼薬、結膜嚢、無菌的製造、防腐剤、点眼後の注意

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