登録販売者 2022年 奈良・関西広域連合・福井 問63
問題文
呼吸器系に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 鼻腔の内壁から分泌される鼻汁には、アミラーゼが多く含まれ、気道の防御機構の一つとなっている。
b 声帯は、喉頭上部にあり、呼気で振動させると声が発せられるが、過度の負担がかかると、声はかすれてくる。
c 気道に細菌等の異物が吸い込まれると、異物は気道粘膜から分泌される粘液にからめ取られ、粘液層の連続した流れによって咽頭へ向けて排出される。
d 肺自体には肺を動かす筋組織がないため、横隔膜や肋間筋によって拡張・収縮して呼吸運動が行われる。
選択肢
1:a:正、b:誤、c:正、d:誤
2:a:正、b:誤、c:正、d:正
3:a:正、b:正、c:誤、d:誤
4:a:誤、b:正、c:正、d:正(正解)
5:a:誤、b:正、c:誤、d:正
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呼吸器系の防御機構と呼吸運動【登録販売者解説】
正解の理由
鼻汁はリゾチーム、気道の異物は粘液と線毛運動で排出、肺の呼吸運動は横隔膜や肋間筋が担います。
正しい組合せは4です。各記述は、aが誤、b・c・dが正です。根拠は『試験問題の作成に関する手引き(令和4年3月)』第2章「人体の働きと医薬品」の呼吸器官に関する記載です。
解法ステップ
- aの「アミラーゼ」に注目します。鼻汁に含まれる成分が、手引きの記載と一致するかを確認します。
- bの「喉頭上部にある声帯」「呼気で振動」「過度の負担で声がかすれる」は、声帯の説明としてつながるかを見ます。
- cの「粘液にからめ取られる」「粘液層の連続した流れで咽頭へ」という流れを確認します。
- aが誤、b・c・dが正なので、組合せが一致する4を選びます。正しい組合せでは、選択肢1はa・b・d、選択肢2はa・b、選択肢3はa・c・d、選択肢5はcの正誤がそれぞれ異なります。
選択肢別の誤答解説
-
a 誤
×「アミラーゼが多く含まれ」→ ○「リゾチームが含まれ」
アミラーゼは、でんぷんを分解する消化酵素です。鼻汁に含まれる成分として手引きに記載されているのはリゾチームで、気道の防御機構の一つです。「鼻汁」と「アミラーゼ」の組合せが誤りです。 -
b 正
声帯は喉頭上部にあり、呼気で振動すると声が出ます。声帯に過度の負担がかかると、声がかすれてくるという説明も正しいです。 -
c 正
吸い込まれた細菌などの異物は、気道粘膜から分泌される粘液にからめ取られます。その粘液は、線毛(せんもう)の運動によって咽頭(いんとう)へ向かって運ばれ、排出されます。 -
d 正
肺自体には肺を動かす筋組織がありません。横隔膜(おうかくまく)や肋間筋(ろっかんきん)が働くことで肺が拡張・収縮し、呼吸運動が行われます。
よくある誤解
- 「アミラーゼ」は消化に関係する成分ですが、鼻汁の防御成分ではありません。 鼻汁に含まれる成分として、リゾチームを覚えましょう。
- 気道の異物は、粘液にからめ取られた後に線毛運動で運ばれます。 粘液だけで排出される、と短く言い換えないように注意してください。
- 肺が自分の筋肉で動くわけではありません。 肺自体に筋組織がないことと、呼吸運動を助ける筋肉を区別しましょう。
補足コラム
気道の防御は、異物を「とらえる働き」と「外へ運ぶ働き」に分けると理解しやすくなります。鼻汁や気道の粘液が異物をとらえ、線毛運動が粘液を咽頭へ運びます。咳も、異物などを排除しようとする反応の一つです。
FAQ
鼻汁は、いつも大量に分泌されているのですか?
いいえ。鼻汁は、空気に湿り気を与えたり粘膜を保護したりするため、常に少しずつ分泌されています。かぜやアレルギーのときには、防御反応として大量に分泌されることがあります。
いいえ。鼻汁は、空気に湿り気を与えたり粘膜を保護したりするため、常に少しずつ分泌されています。かぜやアレルギーのときには、防御反応として大量に分泌されることがあります。
肺胞では、線毛運動によって異物を排出するのですか?
いいえ。手引きでは、肺胞は粘液層や線毛によって保護されていないと説明されています。肺胞まで侵入した異物などを取り込む防御機構として、肺胞マクロファージが記載されています。
いいえ。手引きでは、肺胞は粘液層や線毛によって保護されていないと説明されています。肺胞まで侵入した異物などを取り込む防御機構として、肺胞マクロファージが記載されています。
関連キーワード: リゾチーム、線毛運動、声帯、横隔膜、肋間筋、肺胞マクロファージ

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