登録販売者 2022年 奈良・関西広域連合・福井 問75
問題文
医薬品の副作用として現れる肝機能障害に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 医薬品により生じる肝機能障害は、中毒性のものと、アレルギー性のものに大別される。
b 肝機能障害は、軽度であっても倦怠感や皮膚の掻痒感等の自覚症状が顕著に現れることが多い。
c 黄疸は、ビリルビン(黄色色素)が血液中へ排出されず、胆汁中に滞留することにより生じる。
d 副作用による肝機能障害が疑われるにもかかわらず、漫然と原因と考えられる医薬品を使用し続けると、肝不全を生じ、死に至ることもある。
選択肢
1:a:正、b:誤、c:正、d:誤
2:a:正、b:誤、c:誤、d:正(正解)
3:a:誤、b:誤、c:正、d:誤
4:a:正、b:正、c:誤、d:誤
5:a:誤、b:誤、c:誤、d:正
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医薬品による肝機能障害【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:医薬品による肝機能障害は「中毒性・アレルギー性」に分けられ、軽度では自覚症状がないことも多く、黄疸はビリルビンが血液中に滞留して起こります。
正解は2です。記述は、aが正、bが誤、cが誤、dが正です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第2章「人体の働きと医薬品」の「肝機能障害」です。
解法ステップ
- aの「中毒性」と「アレルギー性」の二つの分類を確認します。
- bは「軽度」と「自覚症状が顕著」という組み合わせに注目します。軽度の場合、自覚症状がないことが多い記述です。
- cは「血液中」と「胆汁中」の位置関係が入れ替わっていないか確認します。
- dの「使用し続けると肝不全や死亡に至ることもある」は手引きの内容と一致します。a・dが正、b・cが誤となる組合せを選びます。
選択肢別の誤答解説
-
a:正
医薬品による肝機能障害には、有効成分やその代謝物が肝臓に直接作用して起こる中毒性のものと、有効成分に対する抗原抗体反応(免疫の反応)で起こるアレルギー性のものがあります。 -
b:誤
×「軽度でも自覚症状が顕著に現れることが多い」→ ○「軽度では自覚症状がなく、血液検査で初めて判明することが多い」
全身の倦怠感(けんたいかん)や黄疸(おうだん)、皮膚の掻痒感(そうようかん)などが主な症状として現れることはありますが、軽度では自覚症状がない場合も多いです。 -
c:誤
×「ビリルビンが血液中へ排出されず、胆汁中に滞留」→ ○「ビリルビンが胆汁中へ排出されず、血液中に滞留」
黄疸は、ビリルビンが血液中に滞留して、皮膚や白眼が黄色くなる状態です。問題文では「血液中」と「胆汁中」の関係が逆になっています。 -
d:正
肝機能障害が疑われるのに原因と考えられる医薬品を漫然と使用し続けると、肝不全を生じ、死に至ることもあります。疑われた時点で原因と考えられる医薬品の使用を中止し、医師の診療を受けることが重要です。
よくある誤解
- 「軽度なら自覚症状があるはず」と考える:軽度では、倦怠感などが目立たず、血液検査で初めて分かることがあります。
- 「血液中」と「胆汁中」を取り違える:黄疸の説明では、ビリルビンが胆汁中へ排出されず、血液中に滞留するという流れです。
- 「使用を続ければ必ず肝不全になる」と断定する:手引きの記述は、使用を続けると肝不全を生じ、死に至ることもある、という可能性を示しています。
補足コラム
肝臓は、医薬品などの物質を代謝(体内で化学的に変化させること)し、無毒化したり、体外へ排出されやすい形にしたりする働きがあります。肝機能障害では、黄疸のほか、尿の色が濃くなることもあります。
FAQ
黄疸があると、なぜ尿の色が濃くなることがあるのですか?
血液中で過剰になったビリルビンが尿中に排出されることがあるためです。
血液中で過剰になったビリルビンが尿中に排出されることがあるためです。
関連キーワード: 肝機能障害、中毒性、アレルギー性、ビリルビン、黄疸、肝不全

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