登録販売者 2023年 中国・四国 問08
問題文
妊婦又は妊娠していると思われる女性及び母乳を与える女性(授乳婦)への医薬品の使用等に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a 胎児は、母体との間に存在する胎盤を通じて栄養分を受け取っており、胎盤には胎児の血液と母体の血液とが混合する仕組みがある。
b 便秘薬には、配合成分やその用量によっては流産や早産を誘発するおそれがあるものがある。
c 一般用医薬品は、多くの場合、妊婦が使用した場合における安全性に関する評価が確立しているため、妊婦の使用の可否について、添付文書に明記されている。
d 医薬品の種類によっては、授乳婦が使用した医薬品の成分の一部が乳汁中に移行することが知られているが、通常の使用の範囲では具体的な悪影響が判明していないものもある。
選択肢
1:(a、b)
2:(a、c)
3:(a、d)
4:(b、c)
5:(b、d)(正解)
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妊婦・授乳婦への医薬品使用【登録販売者解説】
正解の理由
胎盤では母体と胎児の血液は混ざらず、妊婦の安全性評価は難しい一方、便秘薬には流産・早産のおそれがあるものがあり、成分が乳汁に移行しても具体的な悪影響が判明していない場合があります。
正しい組み合わせは5(b、d)です。aは誤り、bは正しい、cは誤り、dは正しいです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第1章「医薬品に共通する特性と基本的な知識」の、妊婦・授乳婦への医薬品の使用に関する記載です。
正しい組み合わせは5(b、d)です。aは誤り、bは正しい、cは誤り、dは正しいです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第1章「医薬品に共通する特性と基本的な知識」の、妊婦・授乳婦への医薬品の使用に関する記載です。
解法ステップ
- aの「血液が混合する」に注目します。胎盤では母体と胎児の血液は混ざらないため、aは誤りです。
- cの「安全性に関する評価が確立している」という断定を確認します。手引きでは評価が困難な場合が多いとしているため、cは誤りです。
- bの便秘薬による流産・早産のおそれと、dの乳汁への成分移行および悪影響が判明していない場合は、手引きの内容に合っています。
- 正しい記述がb・dの組み合わせになっているものを選びます。
選択肢別の誤答解説
-
a:誤り
×「胎児の血液と母体の血液とが混合する」→ ○「胎児の血液と母体の血液とが混ざらない」
胎盤には血液-胎盤関門(けつえき・たいばんかんもん)という、母体と胎児の血液が混ざらない仕組みがあります。ただし、医薬品成分が胎児へ移行するのをどの程度防ぐかは、未解明のことも多いです。 -
b:正しい
便秘薬は、配合成分や用量によって流産や早産を誘発するおそれがあります。腸の急激な動きが刺激となることが理由です。 -
c:誤り
×「安全性に関する評価が確立している」→ ○「安全性に関する評価が困難である」
妊婦が使用した場合の安全性評価が難しいため、一般用医薬品では妊婦について「相談すること」としているものが多いです。 -
d:正しい
医薬品の成分の一部が乳汁(にゅうじゅう)に移行することがあります。一方で、通常の使用の範囲では具体的な悪影響が判明していないものもあります。
組み合わせも確認しましょう。選択肢1はaを含みdを含まないため誤りです。選択肢2は誤りのa・cを含み、正しいb・dを含まないため誤りです。選択肢3はaを含みbを含まないため誤りです。選択肢4は誤りのcを含み、正しいdを含まないため誤りです。
よくある誤解
- 胎盤があるから、医薬品成分は胎児へ移行しないと思い込むこと。血液が混ざらない仕組みと、成分の移行を完全に防ぐことは別です。
- 「安全性の評価が困難」を「危険性が確定している」と取り違えること。評価が難しいことを理由に、妊婦への注意が示されています。
- 乳汁に成分が移行するなら、必ず具体的な悪影響があると考えること。通常の使用の範囲では、具体的な悪影響が判明していないものもあります。
補足コラム
妊娠中と授乳中では、注意の理由が異なります。妊娠中は胎児への成分移行や、流産・早産のおそれが論点になります。授乳中は、乳汁に移行した成分を乳児が摂取する可能性が論点です。乳児への好ましくない影響が知られている医薬品では、使用を避けることや、使用後しばらく授乳を避けることが必要となる場合があります。
FAQ
Q. 胎盤を通じて医薬品の成分が胎児に移行するかどうかは、どのように考えればよいですか?
A. 胎盤には母体と胎児の血液が混ざらない仕組みがありますが、医薬品成分の胎児への移行をどの程度防ぐかは、未解明のことも多いです。
A. 胎盤には母体と胎児の血液が混ざらない仕組みがありますが、医薬品成分の胎児への移行をどの程度防ぐかは、未解明のことも多いです。
Q. 妊婦への「相談すること」は、具体的な悪影響が確認されているという意味ですか?
A. 必ずしもそうではありません。妊婦の使用経験に関する科学的データが限られ、安全性の評価が困難な場合もあります。
A. 必ずしもそうではありません。妊婦の使用経験に関する科学的データが限られ、安全性の評価が困難な場合もあります。
関連キーワード: 血液-胎盤関門、妊婦の安全性評価、便秘薬、乳汁中への移行、授乳婦

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