登録販売者 2023年 中国・四国 問19
問題文
クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a ヒト乾燥硬膜の原料が採取された段階でプリオンに汚染されている場合があり、プリオン不活化のための十分な化学的処理が行われないまま製品として流通し、脳外科手術で移植された患者にCJDが発生した。
b CJDは、細菌でもウイルスでもないリン脂質の一種であるプリオンが原因とされた。
c CJDの症状としては、初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢を生じ、次第に下半身の痺れや脱力、歩行困難が現れる。
d CJD訴訟の和解の後に、生物由来製品による感染等被害救済制度の創設等がなされた。
選択肢
1:a:正、b:誤、c:正、d:正
2:a:誤、b:正、c:誤、d:正
3:a:正、b:誤、c:誤、d:正(正解)
4:a:正、b:正、c:正、d:誤
5:a:誤、b:誤、c:正、d:誤
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クロイツフェルト・ヤコブ病と救済制度【登録販売者解説】
正解の理由
ヒト乾燥硬膜による感染事例、プリオンはタンパク質、腹部症状はスモン、生物由来製品の救済制度はCJD訴訟後です。
組合せは 3 です。aは正、bは誤、cは誤、dは正です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第1章の医薬品による健康被害と救済制度に関する記述です。
解法ステップ
- aは「ヒト乾燥硬膜」と「プリオン不活化の化学的処理」に注目します。手引きにあるCJDの感染事例と一致するかを確認します。
- bはプリオンの種類を確認します。「リン脂質」か「タンパク質」かが判定のポイントです。
- cは「腹部膨満感」「激しい腹痛を伴う下痢」「下半身のしびれ」に注目します。これらがCJDの症状なのか、別の健康被害の説明なのかを見分けます。
- dはCJD訴訟の和解後に、生物由来製品による感染等の被害救済制度が創設されたという流れを確認します。
選択肢別の誤答解説
-
a:正しいです。
ヒト乾燥硬膜の原料が採取された段階でプリオンに汚染されている場合があり、十分な化学的処理が行われないまま製品として流通した結果、移植を受けた患者にCJDが発生しました。硬膜(こうまく)は、脳や脊髄を包む膜です。 -
b:誤りです。
×「リン脂質の一種」→ ○「タンパク質の一種」
手引きでは、プリオンは細菌でもウイルスでもないタンパク質の一種とされています。 -
c:誤りです。
× CJDの症状として腹部の膨満感や下痢などを記述
この症状の説明は、CJDではなくスモンに関するものです。手引きでは、スモンは初期に腹部の膨満感や激しい腹痛を伴う下痢が生じ、次第に下半身のしびれや脱力、歩行困難などが現れるとされています。一方、CJDでは、脳の組織への感染により、次第に認知症に似た症状が現れます。 -
d:正しいです。
CJD訴訟の和解に際し、生物由来の医薬品等による被害の救済制度を早期に創設する方針が示されました。その後、2002年の薬事法改正に伴い、生物由来製品感染等被害救済制度が創設されました。
組合せの照合:
選択肢1はa・b・dは合いますが、cを正としている点が違います。選択肢2はaを誤、bを正としている点が違います。選択肢4はb・cを正、dを誤としている点が違います。選択肢5はaを誤、cを正、dを誤としている点が違います。したがって、a正・b誤・c誤・d正の組合せを選びます。
選択肢1はa・b・dは合いますが、cを正としている点が違います。選択肢2はaを誤、bを正としている点が違います。選択肢4はb・cを正、dを誤としている点が違います。選択肢5はaを誤、cを正、dを誤としている点が違います。したがって、a正・b誤・c誤・d正の組合せを選びます。
よくある誤解
- プリオンを「細菌やウイルスの仲間」と覚えてしまうことがあります。手引きの表現は「細菌でもウイルスでもないタンパク質」です。
- スモンの特徴的な腹部症状やしびれを、CJDの症状と取り違えないようにしましょう。病名と症状の組合せが入れ替えられやすいポイントです。
- 「訴訟の和解後に制度が創設された」という順序を逆にしないよう注意しましょう。
補足コラム
医薬品による健康被害と救済制度は、訴訟の内容と結びつけて整理すると覚えやすくなります。手引きでは、サリドマイド訴訟やスモン訴訟を契機に、1979年に医薬品副作用被害救済制度が創設されたと説明されています。一方、CJD訴訟後には、生物由来製品による感染等の被害を対象とする救済制度が創設されました。
FAQ
CJDは、感染症ではなく副作用として扱う病気ですか?
この問題では、ヒト乾燥硬膜を介したプリオンの感染による健康被害として整理します。制度の名称も「生物由来製品感染等被害救済制度」です。
この問題では、ヒト乾燥硬膜を介したプリオンの感染による健康被害として整理します。制度の名称も「生物由来製品感染等被害救済制度」です。
「認知症に類似した症状」とは、認知症と同じ病気という意味ですか?
同じ病気という意味ではありません。手引きは、CJDで次第に認知症に類似した症状が現れると説明しています。
同じ病気という意味ではありません。手引きは、CJDで次第に認知症に類似した症状が現れると説明しています。
関連キーワード: クロイツフェルト・ヤコブ病、プリオン、ヒト乾燥硬膜、スモン、生物由来製品感染等被害救済制度、医薬品副作用被害救済制度

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