登録販売者 2023年 中国・四国 問20
問題文
亜急性脊髄視神経症(スモン)に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a スモンの原因となったキノホルム製剤には、一般用医薬品として販売されていた製品もある。
b キノホルム製剤は、我が国では現在、アメーバ赤痢への使用に限定して販売されている。
c スモン患者に対する施策や救済制度として、施術費及び医療費の自己負担分の公費負担、重症患者に対する介護事業等が講じられている。
d スモン訴訟を契機として、医薬品副作用モニター制度が創設された。
選択肢
1:(a、b)
2:(a、c)(正解)
3:(b、c)
4:(b、d)
5:(c、d)
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スモンとキノホルム製剤【登録販売者解説】
正解の理由
スモンの原因薬はキノホルム製剤、救済制度と副作用モニター制度は別の仕組みです。
正しい組み合わせは2(a、c)です。aは正しく、cも正しい記述です。bとdは誤りです。根拠は、厚生労働省『試験問題の作成に関する手引き』第1章(医薬品による健康被害・薬害訴訟)です。
解法ステップ
- aの「一般用医薬品として販売されていた製品もある」は、キノホルム製剤の過去の販売状況を問うています。
- bは「現在も販売」と「アメーバ赤痢(せきり)への使用に限定」の部分に注目します。日本では、キノホルム製剤の販売は停止されています。
- cは、患者への公費負担や重症患者への介護事業が講じられているかを確認します。
- dは、スモン訴訟を契機に創設された制度の取り違えに注意します。訴訟を契機に創設されたのは、医薬品副作用被害救済制度です。
選択肢別の誤答解説
a 正しい
スモンの原因となったキノホルム製剤には、過去に一般用医薬品として販売されていた製品もありました。したがって、aは正しい記述です。
b 誤り
×(日本で現在、アメーバ赤痢への使用に限定して販売)→ ○(日本では1970年に販売停止)
アメーバ赤痢への使用に限ることが勧告されたのは、米国でのことです。日本では、スモンの原因がキノホルムであるとの説が発表された後、販売が停止されました。
このbを含む選択肢1(a、b)、選択肢3(b、c)、選択肢4(b、d)は誤りです。選択肢1はcを含まず、選択肢3はaを含まず、選択肢4はa・cを含みません。
c 正しい
スモン患者には、施術費や医療費の自己負担分の公費負担、重症患者に対する介護事業などの施策が講じられています。したがって、cは正しい記述です。
d 誤り
×(スモン訴訟を契機に医薬品副作用モニター制度が創設)→ ○(スモン訴訟などを踏まえて医薬品副作用被害救済制度が創設)
医薬品副作用モニター制度は、スモン訴訟を契機に創設された制度ではありません。スモン訴訟を含む薬害事件を踏まえて創設されたのは、医薬品副作用被害救済制度です。
選択肢4(b、d)はb・dの両方が誤りで、選択肢5(c、d)はdを含み、aを含まないため、いずれも正しい組み合わせではありません。
よくある誤解
- 米国での「アメーバ赤痢への使用に限る」という勧告を、日本での販売状況と取り違えやすいです。
- 「副作用」という言葉が共通するため、医薬品副作用モニター制度と医薬品副作用被害救済制度を混同しやすいです。
- 「販売が限定されている」と「販売が停止された」は別の意味です。国や時期もあわせて確認しましょう。
補足コラム
医薬品副作用モニター制度は、医薬品の副作用情報を集める仕組みとして1967年に始まりました。一方、医薬品副作用被害救済制度は、サリドマイド訴訟やスモン訴訟を踏まえて1979年に創設されました。
覚えるときは、**「情報を集める制度」と「健康被害を救済する制度」**を分けて整理しましょう。
FAQ
Q. キノホルム製剤が一般用医薬品として販売されていたことは、なぜ試験で問われるのですか?
A. 薬害の歴史を理解し、医薬品による健康被害の拡大防止に関わることの重要性を確認するためです。
A. 薬害の歴史を理解し、医薬品による健康被害の拡大防止に関わることの重要性を確認するためです。
Q. 医薬品副作用モニター制度は、何をする制度ですか?
A. 医薬品の使用や販売に関わる人から副作用などの情報を集め、安全対策に役立てる制度です。
A. 医薬品の使用や販売に関わる人から副作用などの情報を集め、安全対策に役立てる制度です。
関連キーワード: スモン、キノホルム製剤、医薬品副作用被害救済制度、医薬品副作用モニター制度、薬害訴訟

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