登録販売者 2023年 中国・四国 問30
問題文
脳や神経系に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
選択肢
1:脳の下部には、自律神経系、ホルモン分泌等の様々な調節機能を担っている部位(視床下部など)がある。
2:脳の血管は末梢に比べて物質の透過に関する選択性が高く、小分子であってもイオン化していない物質は血液中から脳の組織へ移行しにくい。(正解)
3:交感神経と副交感神経は、効果器でそれぞれの神経線維の末端から神経伝達物質を放出しており、副交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質はアセチルコリンである。
4:交感神経系が活発になっているとき、腸の運動は低下する。
5:副交感神経系が活発になっているとき、膀胱の排尿筋は収縮する。
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脳血管の物質透過性【登録販売者解説】
正解の理由
脳の血管は物質を選んで通し、移行しにくい小分子は「イオン化した物質」です。
誤っているのは 2 です。選択肢2は「イオン化していない小分子」も脳の組織へ移行しにくいとしており、手引きの説明と異なります。厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第2章「人体の働きと医薬品」の脳の働き・自律神経系の項目が根拠です。
誤っているのは 2 です。選択肢2は「イオン化していない小分子」も脳の組織へ移行しにくいとしており、手引きの説明と異なります。厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第2章「人体の働きと医薬品」の脳の働き・自律神経系の項目が根拠です。
解法ステップ
- 脳の血管については、「大きな分子」と「小さくてもイオン化した物質」が移行しにくい、と整理します。
- 選択肢2の「小分子であってもイオン化していない」に注目します。手引きの「イオン化した」と逆の語になっています。
- ほかの選択肢は、視床下部や自律神経の働きとして確認し、誤りを選ぶ対象から外します。
選択肢別の誤答解説
- 1:誤りではありません。脳の下部にある視床下部(ししょうかぶ)などは、自律神経系やホルモン分泌などの調節を担います。
- 2:誤りです。脳の血管では、タンパク質などの大きな分子や、小さくてもイオン化した物質が脳の組織へ移行しにくいとされます。「イオン化していない小分子」まで移行しにくいとする点が誤りです。
- 3:誤りではありません。副交感神経の節後線維(せつごせんい)の末端から放出される神経伝達物質は、アセチルコリンです。
- 4:誤りではありません。交感神経系は緊張状態に対応するように働くため、腸の運動は低下します。
- 5:誤りではありません。副交感神経系が活発なとき、膀胱の排尿筋(はいにょうきん)は収縮します。
よくある誤解
- 「イオン化していない」と「イオン化した」は、否定の有無だけが違うひっかけです。脳の血管について問われたら、物質の大きさとイオン化の有無を分けて読みます。
- 交感神経と副交感神経の働きを、臓器ごとに逆に覚えてしまうことがあります。腸の運動は、交感神経で低下し、副交感神経で亢進します。
補足コラム
交感神経の節後線維の末端からは、通常、ノルアドレナリンが放出されます。一方、副交感神経の節後線維の末端からはアセチルコリンが放出されます。ただし、交感神経でも汗腺を支配する神経線維の末端では、例外的にアセチルコリンが放出されます。
FAQ
自律神経の「二重支配」とは何ですか?
多くの臓器・器官が、交感神経系と副交感神経系の両方から支配されることです。両者は通常、互いに拮抗して働き、臓器の働きを調節します。
多くの臓器・器官が、交感神経系と副交感神経系の両方から支配されることです。両者は通常、互いに拮抗して働き、臓器の働きを調節します。
関連キーワード: 視床下部、自律神経系、交感神経、副交感神経、神経伝達物質

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