登録販売者 2023年 中国・四国 問76
問題文
浣腸薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 浣腸薬を繰り返し使用すると直腸の感受性の低下(いわゆる慣れ)が生じて効果が弱くなる。
b グリセリンが配合された浣腸薬では、排便時に血圧低下を生じて、立ちくらみの症状が現れるとの報告がある。
c 炭酸水素ナトリウムは、直腸内で徐々に分解して炭酸ガスの微細な気泡を発生することで直腸を刺激する作用を期待して用いられる。
d 注入剤を使用した後、すぐに排便を試みないと、効果が十分に得られない。
選択肢
1:a:正、b:正、c:正、d:誤(正解)
2:a:正、b:誤、c:誤、d:正
3:a:正、b:誤、c:正、d:誤
4:a:誤、b:誤、c:誤、d:誤
5:a:誤、b:正、c:正、d:正
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浣腸薬の作用と使用上の注意【登録販売者解説】
正解の理由
浣腸薬は繰り返すと効果が弱まり、注入後は便意が強まるまで待ちます。
1が正しい組み合わせです。a・b・cは正しく、dは誤りです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の浣腸薬に関する項目です。
解法ステップ
- aの「繰り返し使用」と「直腸の感受性の低下」は、浣腸薬の連用による影響として手引きにある内容です。
- dは「すぐに排便を試みないと」という箇所に注目します。注入後すぐに排便を試みると、薬液が出てしまい効果が十分に得られません。
- bの「グリセリン」と「排便時の血圧低下」、cの「炭酸水素ナトリウム」と「炭酸ガスの気泡」は、いずれも浣腸薬などの成分の説明と一致します。
- a・b・cが正、dが誤となる組み合わせを選びます。
選択肢別の誤答解説
-
a 正しい
浣腸薬を繰り返し使用すると、直腸(ちょくちょう)の感受性(かんじゅせい)が低下し、効果が弱くなることがあります。こうした「慣れ」が生じるため、連用しないこととされています。 -
b 正しい
グリセリン配合の浣腸薬では、排便時に血圧低下が起こり、立ちくらみが現れるとの報告があります。浣腸薬の使用に伴って起こりうる注意点として押さえます。 -
c 正しい
炭酸水素ナトリウムを主薬とする坐剤(ざざい)では、直腸内で徐々に分解し、炭酸ガスの細かな気泡を発生させます。その気泡によって直腸を刺激する作用が期待されます。 -
d 誤り
×「すぐに排便を試みないと」→ ○「便意が強まるまでしばらく我慢する」
注入剤は、注入後すぐに排便を試みると薬液だけが排出され、効果が十分に得られないことがあります。
組み合わせの確認
- 選択肢2は、b・c・dの正誤が正しい組合せと異なります。
- 選択肢3は、bの正誤が異なります。
- 選択肢4は、a・b・cの正誤が異なります。
- 選択肢5は、a・dの正誤が異なります。
よくある誤解
- 「便意が来たらすぐ排便する」と考えがちですが、注入剤の使用後は、便意が強まるまでしばらく我慢します。
- 「浣腸薬は使うほど効きにくくなることはない」と考えるのは誤りです。繰り返し使うことで、直腸の感受性が低下することがあります。
- グリセリンの浣腸薬について、肛門部の熱感などだけに注目し、排便時の血圧低下や立ちくらみの報告を見落とさないようにします。
補足コラム
浣腸薬には、肛門から薬液を入れる注入剤のほか、坐剤の剤形もあります。注入剤の残液は、感染のおそれがあるため再利用せず、使用後に廃棄します。
また、浣腸薬は便秘時に排便を促すためのもので、便秘以外のときに直腸内容物を排除する目的で使うことは適当ではありません。
FAQ
Q. 注入剤を半量だけ使った場合、残りは次回使えますか?
A. 再利用すると感染のおそれがあるため、残液は使用後に廃棄します。
A. 再利用すると感染のおそれがあるため、残液は使用後に廃棄します。
関連キーワード: 浣腸薬、直腸の感受性、グリセリン、炭酸水素ナトリウム、注入剤、坐剤

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