登録販売者 2023年 中国・四国 問82
問題文
以下の漢方処方製剤に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
選択肢
1:六味丸は、体力中等度以下で、疲れやすくて尿量減少又は多尿で、ときに手足のほてり、口渇があるものの排尿困難、残尿感、しびれ等に適すとされる。
2:牛車腎気丸は、体力中等度以下で、疲れやすくて、四肢が冷えやすく尿量減少し、むくみがあり、ときに口渇があるものの排尿困難、頻尿、むくみ等に適すとされる。
3:八味地黄丸は、体力中等度以下で、疲れやすくて、四肢が冷えやすく、尿量減少又は多尿でときに口渇があるものの排尿困難、夜間尿、軽い尿漏れ等に適すとされる。
4:竜胆瀉肝湯は、体力に関わらず使用でき、排尿異常があり、ときに口が渇くものの排尿困難、排尿痛、残尿感、頻尿、むくみに適すとされる。(正解)
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尿の症状に用いる漢方処方【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:排尿異常・口渇に使う体力区分を問わない処方は猪苓湯(ちょれいとう)で、竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)は体力中等度以上が目安です。
4が誤りです。記述の適応は竜胆瀉肝湯ではなく、猪苓湯のものです。1〜3は、各処方の体力の区分や適応に合っています。
根拠は、試験問題の作成に関する手引き(令和5年4月一部改訂)第3章「主な医薬品とその作用」の泌尿器に用いる漢方処方製剤の項目です。
解法ステップ
- まず、処方名と体力の区分に注目します。体力の区分が「体力に関わらず」なら、猪苓湯の特徴と照らし合わせます。
- 「排尿異常」「ときに口が渇く」「排尿痛・残尿感・頻尿・むくみ」の組み合わせは、猪苓湯の適応です。
- その組み合わせが竜胆瀉肝湯の説明として書かれている4を、誤りとして選びます。
選択肢別の誤答解説
-
1:正しい記述です。
六味丸(ろくみがん)は、体力中等度以下で、疲れやすく、尿量減少または多尿があり、ときに手足のほてりや口渇がある人に用いられます。排尿困難、残尿感、しびれなども適応に含まれます。 -
2:正しい記述です。
牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)は、体力中等度以下で、疲れやすく、四肢が冷えやすい人が目安です。尿量減少やむくみがあり、ときに口渇がある人の排尿困難、頻尿、むくみなどに用いられます。 -
3:正しい記述です。
八味地黄丸(はちみじおうがん)は、体力中等度以下で、疲れやすく、四肢が冷えやすい人が目安です。尿量減少または多尿があり、ときに口渇がある人の排尿困難、夜間尿、軽い尿漏れなどに用いられます。 -
4:誤りです。
×(竜胆瀉肝湯)→ ○(猪苓湯)
体力に関わらず使用でき、排尿異常があり、ときに口が渇く人の排尿困難、排尿痛、残尿感、頻尿、むくみに適すのは猪苓湯です。竜胆瀉肝湯は、体力中等度以上で、下腹部に熱感や痛みがある人の排尿痛、残尿感、尿の濁り、こしけ(おりもの)、頻尿などに用いられます。
よくある誤解
-
適応症状が合っていても、処方名まで合っているとは限りません。
4は、症状の説明が猪苓湯に合っている一方で、処方名が竜胆瀉肝湯に置き換えられています。 -
「排尿に関する症状がある」というだけで処方を決めないことが大切です。
体力の区分や、冷え・ほてり・下腹部の熱感などの手がかりも合わせて見ます。 -
記述に一部の適応しか書かれていなくても、ただちに誤りとは限りません。
1〜3は適応の一部を挙げていますが、記述された範囲では手引きの内容と矛盾しません。
補足コラム
この問題に登場する処方は、体力の区分と目印を組み合わせて整理すると見分けやすくなります。
- 六味丸:体力中等度以下。尿量減少または多尿、手足のほてり、口渇など。
- 牛車腎気丸:体力中等度以下。四肢の冷え、尿量減少、むくみなど。
- 八味地黄丸:体力中等度以下。四肢の冷え、尿量減少または多尿、夜間尿、軽い尿漏れなど。
- 猪苓湯:体力に関わらず使用。排尿異常、ときに口渇、排尿痛など。
- 竜胆瀉肝湯:体力中等度以上。下腹部の熱感や痛み、排尿痛、尿の濁りなど。
FAQ
漢方処方の「体力の区分」は、何を見分ける手がかりですか?
処方が想定する人の状態を見分ける手がかりです。症状だけでなく、体力の区分もセットで覚えると、似た処方の取り違えを防ぎやすくなります。
処方が想定する人の状態を見分ける手がかりです。症状だけでなく、体力の区分もセットで覚えると、似た処方の取り違えを防ぎやすくなります。
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