登録販売者 2023年 中国・四国 問85
問題文
点鼻薬及びその配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a スプレー式鼻炎用点鼻薬は、容器をなるべく鼻に密着させて使用し、使用後には鼻に接した部分を清潔なティッシュペーパー等で拭いて清潔に保っておく必要がある。
b アドレナリン作動成分が配合された点鼻薬は、過度に使用されると鼻粘膜の血管が反応しなくなり、逆に血管が拡張して、鼻づまり(鼻閉)がひどくなりやすい。
c グリチルリチン酸二カリウムは、鼻粘膜の炎症を和らげることを目的として配合されている。
d クロモグリク酸ナトリウムは、アレルギー性でない鼻炎や副鼻腔炎の諸症状のうち、鼻づまり、鼻水等の緩和を目的として配合される。
選択肢
1:(a、b)
2:(a、c)
3:(a、d)
4:(b、c)(正解)
5:(b、d)
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点鼻薬の配合成分と使用上の注意【登録販売者解説】
正解の理由
アドレナリン作動成分の使いすぎは鼻づまりを悪化させ、グリチルリチン酸二カリウムは鼻粘膜の炎症を和らげます。
正しい組み合わせは 4(b、c)です。bとcが正しく、aとdは誤りです。根拠は第3章「主な医薬品とその作用」の「鼻炎用点鼻薬の使用上の注意・配合成分」です。厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」では、点鼻薬の容器の扱い、アドレナリン作動成分の使いすぎによる影響、抗炎症成分の目的などが示されています。
解法ステップ
- aは「容器を鼻に密着させる」という使用方法に注目します。手引きでは、汚染を防ぐため容器を鼻に直接触れないようにするとされています。
- bは、アドレナリン作動成分を使いすぎたときに、鼻づまりが悪化することがあるかを見ます。
- cは、グリチルリチン酸二カリウムの目的が「鼻粘膜の炎症を和らげること」かを確認します。
- dは、クロモグリク酸ナトリウムの対象がアレルギー性でない鼻炎や副鼻腔炎とされている点に注目します。
組み合わせでは、1(a、b)はaを含みcを含まないため誤り、2(a、c)はaを含みbを含まないため誤りです。3(a、d)はaとdを含み、bとcを含まないため誤りです。5(b、d)はdを含みcを含まないため誤りです。
選択肢別の誤答解説
-
a:誤りです。
×「容器をなるべく鼻に密着させて使用」→ ○「容器はなるべく直接鼻に触れないように使用」
使用後に鼻に接した部分を拭いて清潔にする点は適切ですが、容器を鼻に密着させると汚染につながるおそれがあります。他人と点鼻薬を共有しないことも大切です。 -
b:正しいです。
アドレナリン作動成分は、鼻粘膜の血管を収縮させて充血や腫れを和らげます。しかし、過度に使うと血管が反応しにくくなり、逆に血管が広がることがあります。この状態を二次充血(いったん血管が収縮した後に起こる、反対方向の血管の広がり)といい、鼻づまり(鼻閉(びへい))がひどくなりやすくなります。 -
c:正しいです。
グリチルリチン酸二カリウムは、鼻粘膜(びねんまく)の炎症を和らげる目的で配合される抗炎症成分です。 -
d:誤りです。
×「アレルギー性でない鼻炎や副鼻腔炎」→ ○「アレルギー性鼻炎」
クロモグリク酸ナトリウムは、肥満細胞からヒスタミン(アレルギー反応に関わる物質)が放出されるのを抑える成分です。アレルギー性でない鼻炎や副鼻腔炎の症状を和らげる成分として説明するのは誤りです。
よくある誤解
- 使用後に拭くなら、使用時に容器を鼻に密着させてもよいと考えがちです。拭き取りと、使用時に直接触れないことの両方が大切です。
- 「アドレナリン作動成分は鼻づまりを和らげる」だけを覚えて、使いすぎによる悪化を見落とすことがあります。過度な使用では、逆に鼻づまりがひどくなりやすくなります。
- クロモグリク酸ナトリウムを、どの種類の鼻炎にも使う成分と捉えるのは誤りです。「アレルギー性」が対象かどうかを確認しましょう。
補足コラム
点鼻薬は鼻腔内に使う薬ですが、成分が鼻粘膜の血管から吸収され、全身に影響することがあります。「局所に使う薬だから全身への影響はない」とは限りません。また、アドレナリン作動成分は点鼻薬のほか、咳止め・痰を出しやすくする薬や点眼薬などにも配合されることがあり、同じ成分や同種の作用をもつ成分の重複に注意が必要です。
FAQ
Q. クロモグリク酸ナトリウムは、ヒスタミンの働きを直接止める成分ですか?
A. 鼻炎用点鼻薬では、肥満細胞からヒスタミンが放出されるのを抑える成分として整理します。抗ヒスタミン成分とは、働きの説明を区別して覚えましょう。
A. 鼻炎用点鼻薬では、肥満細胞からヒスタミンが放出されるのを抑える成分として整理します。抗ヒスタミン成分とは、働きの説明を区別して覚えましょう。
Q. 点鼻薬は鼻だけに作用する薬ですか?
A. 鼻腔内に使う薬ですが、成分が吸収されて全身に影響することがあります。アドレナリン作動成分などの配合や、ほかの薬との成分の重複にも注意します。
A. 鼻腔内に使う薬ですが、成分が吸収されて全身に影響することがあります。アドレナリン作動成分などの配合や、ほかの薬との成分の重複にも注意します。
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