登録販売者 2023年 中国・四国 問88
問題文
一般的な創傷への対応及び殺菌消毒薬に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a オキシドールの一般細菌類の一部に対する殺菌消毒作用は、持続性があり、組織への浸透性も高い。
b 殺菌消毒薬のうち、エタノールは、手指・皮膚の消毒、器具類の消毒に用いられるが、皮膚刺激性が強いため、創傷面の殺菌・消毒には用いられない。
c 水洗が不十分で創傷面の内部に汚れが残ったまま、創傷表面を乾燥させるタイプの医薬品を使用すると、内部で雑菌が増殖して化膿することがある。
d 創傷部に殺菌消毒薬を繰り返し適用すると、殺菌消毒成分により組織修復が妨げられて、状態を悪化させることがある。
選択肢
1:(a、b)
2:(a、d)
3:(b、c)
4:(b、d)
5:(c、d)(正解)
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創傷対応と殺菌消毒薬【登録販売者解説】
正解の理由
オキシドールは作用が短く、組織への浸透性も低い一方、創傷内部の汚れや殺菌消毒薬の使いすぎには注意が必要です。
正しい組み合わせは 5(c、d)です。記述a・bは誤り、c・dは正しい内容です。根拠は、厚生労働省『試験問題の作成に関する手引き(令和5年4月一部改訂)』第3章「主な医薬品とその作用」の「きず口等の殺菌消毒成分」「一般的な創傷への対応」です。
解法ステップ
- aの「持続性があり」「浸透性も高い」に注目します。オキシドールの作用の特徴と合うか確認します。
- bの「創傷面には用いられない」に注目します。エタノールは創傷面にも用いられることがあるため、この断定を見抜きます。
- cの「水洗が不十分」「内部で雑菌が増殖」と、dの「繰り返し適用」「組織修復が妨げられる」は、創傷対応の注意点です。
- 正しい記述c・dを含む組み合わせを選びます。
選択肢別の誤答解説
-
a 誤り
×「持続性があり、組織への浸透性も高い」→ ○「作用の持続性は乏しく、組織への浸透性も低い」
オキシドールは、過酸化水素の分解で生じる活性酸素による酸化作用と、酸素の泡立ちによる物理的な洗浄効果を示します。作用が長く続き、組織の奥まで浸透する、という説明ではありません。 -
b 誤り
×「創傷面の殺菌・消毒には用いられない」→ ○「創傷面の殺菌・消毒にも用いられることがある」
エタノールは手指・皮膚や器具類の消毒のほか、創傷面にも用いられることがあります。ただし、皮膚刺激性が強いため、患部表面を軽く清拭するにとどめ、エタノールを浸した脱脂綿やガーゼを患部に貼ることは避けます。 -
c 正しい
創傷面の汚れは、水道水などのきれいな水でよく洗い流します。水洗が不十分なまま創傷表面を乾燥させるタイプの医薬品を使うと、内部に残った汚れをもとに雑菌が増殖し、化膿することがあります。 -
d 正しい
殺菌消毒薬を創傷部に繰り返し使うと、殺菌消毒成分によって組織の修復が妨げられ、かえって状態を悪化させることがあります。「殺菌消毒薬は、使う回数が多いほどよい」とは限りません。
選択肢の組み合わせを照合すると、1(a、b)は誤りのa・bを含み、正しいc・dを含みません。2(a、d)は誤りのaを含み、正しいcを含みません。3(b、c)は誤りのbを含み、正しいdを含みません。4(b、d)は誤りのbを含み、正しいcを含みません。正しいc・dの組み合わせは 5 です。
よくある誤解
-
「皮膚刺激性が強い」から「創傷面には使えない」と決めつける
エタノールは創傷面にも用いられることがあります。誤りは「使われない」という断定です。使用時の注意と、使用対象そのものを混同しないようにします。 -
殺菌消毒薬は繰り返し使うほどよいと思う
創傷部への反復使用は、組織修復を妨げて状態を悪化させることがあります。 -
表面を乾燥させれば、内部の汚れも問題ないと思う
水洗が不十分だと内部に汚れが残り、雑菌の増殖や化膿につながることがあります。
補足コラム
創傷面が汚れているときは、まず水道水などのきれいな水でよく洗い流します。オキシドールの泡立ちには物理的な洗浄効果がありますが、その作用は長く続かず、組織への浸透性も低いという特徴があります。
FAQ
Q. 「殺菌・消毒」と「滅菌」は同じ意味ですか?
A. 同じではありません。殺菌・消毒は生存する微生物の数を減らす処置です。滅菌は、物質中のすべての微生物を殺滅または除去することです。
A. 同じではありません。殺菌・消毒は生存する微生物の数を減らす処置です。滅菌は、物質中のすべての微生物を殺滅または除去することです。
Q. 消毒薬を使えば、どの微生物にも同じように効きますか?
A. いいえ。効果は成分の種類や濃度、温度、作用させる時間、汚れの程度、微生物の種類や状態などによって異なります。
A. いいえ。効果は成分の種類や濃度、温度、作用させる時間、汚れの程度、微生物の種類や状態などによって異なります。
関連キーワード: オキシドール、エタノール、創傷面、水洗、組織修復、殺菌・消毒、滅菌

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