登録販売者 2023年 中国・四国 問99
問題文
殺虫剤に関する以下の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。
( a )は、有機リン系殺虫成分であり、殺虫作用は、アセチルコリンを分解する酵素(アセチルコリンエステラーゼ)と( b )に結合してその働きを阻害することによる。
ほ乳類では、高濃度又は多量に曝露した場合、神経の異常な興奮が起こり、( c )、呼吸困難、筋肉麻痺等の症状が現れるおそれがある。
選択肢
1:ペルメトリン、可逆的、縮瞳
2:ペルメトリン、不可逆的、散瞳
3:フェンチオン、不可逆的、散瞳
4:フェンチオン、不可逆的、縮瞳(正解)
5:フェンチオン、可逆的、散瞳
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有機リン系殺虫成分の作用【登録販売者解説】
正解の理由
フェンチオン=有機リン系、アセチルコリンエステラーゼを不可逆的に阻害、高濃度曝露では縮瞳です。
4が正しい組み合わせです。(a)はフェンチオン、(b)は不可逆的、(c)は縮瞳です。厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の殺虫剤の項目では、有機リン系殺虫成分の作用と、高濃度又は多量に曝露した場合に現れる症状が示されています。
アセチルコリンエステラーゼは、神経の働きに関わるアセチルコリンを分解する酵素です。有機リン系殺虫成分はこの酵素に不可逆的に結合して働きを阻害し、神経の異常な興奮を起こすことがあります。その症状の一つが縮瞳(しゅくどう:瞳孔が小さくなること)です。
解法ステップ
- (a)の候補から、有機リン系殺虫成分のフェンチオンを選びます。ペルメトリンはピレスロイド系です。
- 有機リン系の作用として、アセチルコリンエステラーゼと結合する仕方が「不可逆的」かを確認します。
- 曝露時の症状は「縮瞳」です。「散瞳(瞳孔が大きくなること)」と取り違えないようにします。
- 3つの語句がすべて一致する組み合わせを選びます。
選択肢別の誤答解説
-
1:ペルメトリン・可逆的・縮瞳
(c)の縮瞳は合っていますが、(a)のペルメトリンはピレスロイド系であり、有機リン系ではありません。また、(b)も誤りです。有機リン系殺虫成分は「不可逆的」に結合します。 -
2:ペルメトリン・不可逆的・散瞳
(b)の不可逆的は合っています。しかし、(a)のペルメトリンは有機リン系ではなく、(c)も散瞳ではなく縮瞳です。 -
3:フェンチオン・不可逆的・散瞳
(a)のフェンチオンと(b)の不可逆的は合っています。(c)は散瞳ではなく縮瞳です。 -
5:フェンチオン・可逆的・散瞳
(a)のフェンチオンは合っていますが、(b)は「可逆的」ではなく「不可逆的」です。(c)も散瞳ではなく縮瞳です。
よくある誤解
-
「散瞳」と「縮瞳」の取り違え
「散瞳」は瞳孔が広がること、「縮瞳」は小さくなることです。有機リン系殺虫成分の曝露で問われる症状は縮瞳です。 -
成分名だけを見て、系統まで確認しない
ペルメトリンは殺虫成分ですが、有機リン系ではなくピレスロイド系です。「殺虫成分であること」と「有機リン系であること」は分けて判断します。 -
「可逆的」と「不可逆的」の入れ替え
有機リン系殺虫成分は、アセチルコリンエステラーゼに不可逆的に結合して働きを阻害します。
補足コラム
殺虫成分は、成分名と系統をセットで覚えると整理しやすくなります。
- フェンチオン:有機リン系殺虫成分
- ペルメトリン:ピレスロイド系殺虫成分
同じ「殺虫成分」でも、系統によって作用の説明が異なります。この問題では、フェンチオンを見て「有機リン系」、さらに「不可逆的」「縮瞳」までつなげて覚えましょう。
FAQ
Q. 「不可逆的に結合する」とは、どういう意味ですか?
A. いったん結合すると、元に戻りにくい形で酵素の働きを阻害するという意味です。この問題では、有機リン系殺虫成分の特徴を示す語句として押さえます。
A. いったん結合すると、元に戻りにくい形で酵素の働きを阻害するという意味です。この問題では、有機リン系殺虫成分の特徴を示す語句として押さえます。
Q. 有機リン系殺虫成分に曝露したときの症状は、縮瞳だけですか?
A. いいえ。手引きでは、縮瞳のほか、呼吸困難や筋肉麻痺などが現れるおそれがあるとされています。
A. いいえ。手引きでは、縮瞳のほか、呼吸困難や筋肉麻痺などが現れるおそれがあるとされています。
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