登録販売者 2023年 北海道・東北 問35
問題文
次の記述は、浣腸薬に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a 注入剤を注入した後は、できるだけすぐに排便を試みる。
b 注入剤を半量で使用した場合、残量は再利用せず廃棄する。
c 直腸内に適用される医薬品であり、剤形には注入剤(肛門から薬液を注入するもの)のみが存在する。
d 肛門や直腸の粘膜に損傷があり出血しているときにグリセリンが配合された浣腸薬を使用すると、赤血球の破壊(溶血)を引き起こすおそれがある。
選択肢
1:(a、b)
2:(a、c)
3:(b、d)(正解)
4:(c、d)
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浣腸薬の用法と剤形【登録販売者解説】
正解の理由
注入後は便意が強まるまで待ち、残液は廃棄し、粘膜に損傷がある場合のグリセリン使用に注意します。
正しいのは b・d で、組合せは 3 です。a・c は誤りです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の浣腸薬に関する項目です。
解法ステップ
- a の「できるだけすぐに」に注目します。注入後すぐに排便すると効果が十分に得られないため、この記述は誤りです。
- b の「残量は再利用せず廃棄」は、感染のおそれを避けるための注意に合っています。
- c の「注入剤のみ」に注目します。浣腸薬には注入剤のほかに坐剤(ざざい)もあるため、誤りです。
- d の「粘膜に損傷があり出血しているとき」と「グリセリン」の組合せは、溶血(ようけつ)のおそれに関する記述です。各選択肢を照合すると、(a、b)は a が誤り、(a、c)は a・c が誤りで b・d を含まず、(c、d)は c が誤りで b を含みません。b・d の組合せが 3 です。
選択肢別の誤答解説
-
a
×「できるだけすぐに排便を試みる」→ ○「便意が強まるまでしばらく我慢する」です。注入後すぐに排便すると、薬液だけが排出され、効果が十分に得られないことがあります。 -
b
正しい記述です。半量などを使用する用法がある場合、残量を再利用すると感染のおそれがあるため、使用後は廃棄します。 -
c
×「注入剤のみ」→ ○「注入剤のほか、坐剤もある」です。浣腸薬は直腸内に適用される医薬品ですが、剤形は注入剤だけではありません。 -
d
正しい記述です。グリセリンが配合された浣腸薬を、肛門や直腸の粘膜に損傷があり出血しているときに使用すると、グリセリンが傷口から血管内に入り、赤血球を破壊するおそれがあります。
よくある誤解
- 注入剤を入れたら、すぐ排便すればよいと思いがちです。すぐに排便すると薬液が出てしまうため、「便意が強まるまで待つ」が正しい注意です。
- 浣腸薬は肛門から使うので、注入剤しかないと思いがちです。「のみ」という限定表現に注意し、坐剤もあることを押さえましょう。
- 半量使用後の残りを、衛生的に保管すれば再利用できると思いがちです。手引きでは、感染のおそれがあるため残量は廃棄するとされています。
補足コラム
浣腸薬を繰り返し使用すると、直腸の感受性が低下して効果が弱くなり、使用に頼りがちになることがあります。そのため、連用は避け、使用は一時的なものにとどめることが大切です。妊婦または妊娠していると思われる女性では、流産・早産を誘発するおそれがあるため、使用を避けるべきとされています。
FAQ
浣腸薬は、便秘以外のときに直腸内容物を出す目的で使えますか?
手引きでは、便秘以外のときに直腸内容物の排除を目的として用いることは適当でないとされています。
手引きでは、便秘以外のときに直腸内容物の排除を目的として用いることは適当でないとされています。
浣腸薬を使うとき、薬液を温めることはありますか?
注入する薬液を人肌程度に温めておくと、不快感を生じることが少ないとされています。
注入する薬液を人肌程度に温めておくと、不快感を生じることが少ないとされています。
関連キーワード: 浣腸薬、注入剤、坐剤、グリセリン、溶血、残液の廃棄

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