登録販売者 2023年 北海道・東北 問52
問題文
次の記述は、毛髪用薬及びその配合成分に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a 毛髪用薬のうち、円形脱毛症の疾患名を掲げた効能・効果は、医薬部外品(育毛剤、養毛剤)においても認められている。
b カルプロニウム塩化物の副作用として、コリン作用による局所又は全身性の発汗、それに伴う寒気、震え、吐きけが現れることがある。
c エストラジオール安息香酸エステルは、女性ホルモン成分の一種であるため、妊婦又は妊娠していると思われる女性では使用を避ける必要がある。
d チクセツニンジンは、頭皮における脂質代謝を高めて、余分な皮脂を取り除く作用を期待して用いられる。
選択肢
1:(a、b)
2:(a、d)
3:(b、c)(正解)
4:(b、d)
5:(c、d)
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毛髪用薬の成分【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:カルプロニウム塩化物はコリン作用、エストラジオール安息香酸エステルは妊婦等の使用を避ける成分です。
正しい記述は b・c なので、組合せは 3 です。aは疾患名を掲げた効能・効果の対象、dは生薬の作用を入れ替えています。
根拠は、手引きの第3章「主な医薬品とその作用」の「頭皮・毛根に作用する配合成分」です。正式名は『試験問題の作成に関する手引き(令和5年4月一部改訂)』です。
解法ステップ
- aは「円形脱毛症」という疾患名と、「医薬部外品でも認められている」という部分に注目します。
- bはカルプロニウム塩化物の副作用として、発汗や吐きけが挙げられているかを確認します。
- cは女性ホルモン成分の妊婦等への使用上の注意を確認します。
- dは「皮脂を取り除く作用」と「チクセツニンジン」の組合せが正しいかを確認します。確かな記述b・cを含む組合せを選びます。
選択肢別の誤答解説
a
×「円形脱毛症の疾患名を掲げた効能・効果は、医薬部外品でも認められている」→ ○ 疾患名を掲げた効能・効果は、医薬品においてのみ認められています。
医薬部外品の育毛剤・養毛剤では、「円形脱毛症」などの疾患名を効能・効果として掲げることは認められていません。
b
コリン作用(アセチルコリンに似た作用)による副作用として、局所または全身の発汗、それに伴う寒気、震え、吐きけが現れることがあります。この記述は正しいです。
c
エストラジオール安息香酸エステルは女性ホルモン成分です。頭皮から吸収されて血液中に入る可能性があるため、妊婦または妊娠していると思われる女性では使用を避けるべきとされています。この記述は正しいです。
d
×「チクセツニンジンは、頭皮の脂質代謝を高める」→ ○ 頭皮の脂質代謝を高める作用が期待されるのはカシュウです。
チクセツニンジンは、血行促進や抗炎症などの作用を期待して用いられる生薬です。作用と生薬名の組合せが誤っています。
よくある誤解
- 「育毛剤・養毛剤として使われるなら、脱毛症の病名も効能・効果に掲げられる」と考えないようにしましょう。疾患名を掲げた効能・効果は医薬品に限られます。
- 女性ホルモン成分だからといって、毛髪用薬では妊娠中の注意が不要になるわけではありません。吸収されて血液中に入る可能性がポイントです。
- 生薬の作用は、似た目的で使われるもの同士で取り違えやすいところです。「皮脂・脂質代謝はカシュウ」「血行促進・抗炎症はチクセツニンジン」と整理しましょう。
補足コラム
毛髪用薬の生薬成分は、作用をセットで覚えると区別しやすくなります。
- カシュウ:頭皮の脂質代謝を高め、余分な皮脂を取り除く作用
- チクセツニンジン:血行促進、抗炎症などの作用
- ヒノキチオール:抗菌、抗炎症などの作用
FAQ
医薬部外品の育毛剤・養毛剤には、どのような効能・効果が認められていますか?
育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛などです。疾患名を掲げた効能・効果とは区別して覚えましょう。
関連キーワード: 毛髪用薬、カルプロニウム塩化物、エストラジオール安息香酸エステル、カシュウ、チクセツニンジン

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