登録販売者 2023年 北海道・東北 問57
問題文
消毒薬及びその配合成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 消毒薬による消毒は、生存する微生物の数を減らすために行われる処置であるが、生息条件が整えば消毒薬の溶液中で生存、増殖する微生物もいる。
b 消毒を目的とする製品は医薬部外品として流通可能であるが、手指又は皮膚の消毒を目的とする製品は、医薬部外品としては製造販売されていない。
c クレゾール石ケン液は、一般細菌類、真菌類に対して比較的広い殺菌消毒作用を示すが、結核菌や大部分のウイルスに対する殺菌消毒作用はない。
d 次亜塩素酸ナトリウムは、一般細菌類、真菌類、ウイルス全般に対する殺菌消毒作用を示し、皮膚刺激性が弱いことから、手指の消毒によく用いられる。
選択肢
1:a:正、b:正、c:正、d:誤
2:a:誤、b:正、c:誤、d:誤
3:a:正、b:誤、c:誤、d:正
4:a:誤、b:誤、c:正、d:正
5:a:正、b:誤、c:誤、d:誤(正解)
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消毒薬の作用と用途区分【登録販売者解説】
正解の理由
消毒薬は微生物を減らす処置であり、成分ごとに効く微生物と使用できる場所が異なります。
5が正しい組み合わせです。aは正、b・c・dは誤です。根拠は、手引き第3章「主な医薬品とその作用」の「殺菌・消毒の基本」と「代表的な殺菌消毒成分」です。ここでは、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和5年4月一部改訂)を「手引き」とします。
5が正しい組み合わせです。aは正、b・c・dは誤です。根拠は、手引き第3章「主な医薬品とその作用」の「殺菌・消毒の基本」と「代表的な殺菌消毒成分」です。ここでは、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和5年4月一部改訂)を「手引き」とします。
解法ステップ
- aの「溶液中で生存、増殖する微生物もいる」は、消毒薬の効果が及ばない微生物もいるという記述です。
- bは「手指又は皮膚の消毒を目的とする製品は、医薬部外品としては製造販売されていない」に注目します。手引きでは、条件を満たす製品は医薬部外品として流通できるとされています。
- cは「結核菌」に注目します。クレゾール石ケン液は、結核菌を含む一般細菌類などに作用します。
- dは「手指の消毒によく用いられる」が決め手です。次亜塩素酸ナトリウムは皮膚刺激性が強く、通常、人体の消毒には用いません。
選択肢別の誤答解説
記述 a
正しい記述です。 消毒は、生存する微生物の数を減らす処置です。消毒薬によっては十分な効果が得られない微生物があり、生息条件が整えば消毒薬の溶液中で生存・増殖するものもいます。消毒は、すべての微生物を取り除く「滅菌」とは異なります。
記述 b
誤りです。
× 手指又は皮膚の消毒を目的とする製品は、医薬部外品として製造販売されていない
→ ○ 成分や濃度などが定められた範囲内の製品は、医薬部外品として流通することが認められている
× 手指又は皮膚の消毒を目的とする製品は、医薬部外品として製造販売されていない
→ ○ 成分や濃度などが定められた範囲内の製品は、医薬部外品として流通することが認められている
手引きでは、手指・皮膚の消毒を目的とする製品も、一定の条件を満たせば医薬部外品として流通できるとされています。一方、器具などの消毒も目的とする製品は、医薬品としてのみ製造販売されます。
記述 c
誤りです。
× 結核菌に対する殺菌消毒作用はない
→ ○ 結核菌を含む一般細菌類、真菌類に対して比較的広い殺菌消毒作用を示す
× 結核菌に対する殺菌消毒作用はない
→ ○ 結核菌を含む一般細菌類、真菌類に対して比較的広い殺菌消毒作用を示す
クレゾール石ケン液は、結核菌にも作用します。一方、大部分のウイルスに対する殺菌消毒作用はありません。問題文は「結核菌」と「大部分のウイルス」をひとまとめにして、どちらにも作用しないとしている点が誤りです。
記述 d
誤りです。
× 皮膚刺激性が弱く、手指の消毒によく用いられる
→ ○ 皮膚刺激性が強く、通常、人体の消毒には用いられない
× 皮膚刺激性が弱く、手指の消毒によく用いられる
→ ○ 皮膚刺激性が強く、通常、人体の消毒には用いられない
次亜塩素酸ナトリウムは、一般細菌類、真菌類、ウイルス全般に対する殺菌消毒作用を示します。しかし、幅広い微生物に作用することと、人体に使えることは別です。皮膚刺激性が強いため、通常は人体の消毒には用いません。
選択肢の組み合わせ
- 1は、aを正、dを誤としていますが、b・cを正としている点が違います。
- 2は、bを正、c・dを誤としていますが、aを誤としている点が違います。
- 3は、aを正、b・cを誤としていますが、dを正としている点が違います。
- 4は、bを誤、dを正としていますが、aを誤、cを正としている点が違います。
- 5は、aを正、b・c・dを誤としており、各記述の判定と一致します。
よくある誤解
- **「消毒薬は微生物をすべて殺す」**と思い込まないこと。消毒薬によって効果が及ばない微生物もあり、溶液中で生存・増殖するものもいます。
- **「幅広い微生物に効く成分なら、手指にも使える」**とは限りません。次亜塩素酸ナトリウムは幅広い殺菌消毒作用を示しますが、皮膚刺激性が強い成分です。
- cのように、作用する微生物と作用しない微生物を入れ替える書き換えに注意しましょう。クレゾール石ケン液は結核菌に作用しますが、大部分のウイルスには作用しません。
補足コラム
次亜塩素酸ナトリウムは、吐瀉物(としゃぶつ)や血液などが床にこぼれたときの殺菌消毒にも適しています。ただし、有機物の影響を受けやすいため、対象物を洗浄した後に使う方が効果的です。また、酸性の洗剤・洗浄剤と混ざると、有毒な塩素ガスが発生するおそれがあります。
FAQ
Q. 「消毒」と「滅菌」はどう違いますか?
A. 消毒は生存する微生物の数を減らす処置です。滅菌は、物質中のすべての微生物を殺滅または除去することです。
A. 消毒は生存する微生物の数を減らす処置です。滅菌は、物質中のすべての微生物を殺滅または除去することです。
Q. 次亜塩素酸ナトリウムは、何に注意して扱いますか?
A. 酸性の洗剤・洗浄剤と混ぜないことが重要です。有毒な塩素ガスが発生するおそれがあります。
A. 酸性の洗剤・洗浄剤と混ぜないことが重要です。有毒な塩素ガスが発生するおそれがあります。
関連キーワード: 殺菌・消毒、滅菌、クレゾール石ケン液、次亜塩素酸ナトリウム、医薬部外品

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