登録販売者 2023年 北海道・東北 問59
問題文
殺虫剤・忌避剤及びその配合成分に関する以下の記述のうち、誤っているものはどれか。
選択肢
1:有機リン系殺虫成分であるジクロルボスは、アセチルコリンエステラーゼと不可逆的に結合し、その働きを阻害することで殺虫作用を示す。
2:シラミの駆除を目的とする製品中のフェノトリンは、殺虫成分で唯一人体に直接適用されるものである。
3:昆虫成長阻害成分であるメトプレンは、幼虫が蛹になるのを妨げるが、蛹にならずに成虫になる不完全変態の昆虫やダニには無効である。
4:ディートを含有する忌避剤(医薬品及び医薬部外品)は、生後6ヶ月未満の乳児については、顔面への使用を避け、1日の使用限度(1日1回)を守って使用する必要がある。(正解)
5:スプレー剤となっている忌避剤を顔面に使用する場合は、目や口の粘膜に触れることのないよう、いったん手のひらに噴霧してから塗布する等、直接顔面に噴霧しないようにする必要がある。
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ディート忌避剤の年齢別使用制限【登録販売者解説】
正解の理由
ディートは、生後6か月未満には使用を避け、使用できる年齢の子どもには年齢に応じた回数制限があります。
誤っているものを選ぶ問題で、4が誤りです。1、2、3、5は正しい記述です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の殺虫剤・忌避剤に関する項目です。
解法ステップ
- ディートの注意は、まず「生後6か月未満」と「生後6か月以上の小児」を分けます。
- 「生後6か月未満」は、顔面だけでなく使用そのものを避ける対象です。
- 顔面への使用を避け、回数制限を守るのは、生後6か月から12歳未満の小児です。したがって、この対象を取り違えている4を選びます。
選択肢別の誤答解説
-
1:誤りではありません。
ジクロルボスは有機リン系殺虫成分です。アセチルコリンエステラーゼ(神経の働きに関わる物質を分解する酵素)と不可逆的に結合し、その働きを阻害します。 -
2:誤りではありません。
フェノトリンはピレスロイド系殺虫成分です。シラミの駆除を目的とする製品では、殺虫成分のうち唯一、人体に直接適用されるものとされています。 -
3:誤りではありません。
メトプレンは昆虫成長阻害成分です。幼虫が蛹(さなぎ)になるのを妨げますが、蛹にならずに成虫になる不完全変態の昆虫やダニには無効です。 -
4:誤りです。
×「生後6か月未満の乳児」→ ○「生後6か月から12歳未満までの小児」
生後6か月未満の乳児には、ディートを含有する忌避剤の使用を避けます。顔面への使用を避け、1日の使用限度を守るのは、生後6か月から12歳未満までの小児です。なお、1日1回という限度は、生後6か月以上2歳未満の場合です。 -
5:誤りではありません。
スプレー剤の忌避剤を顔面に使う場合は、直接噴霧せず、いったん手のひらに噴霧してから塗布します。目や口の粘膜に触れないようにするためです。
よくある誤解
- 「顔面への使用を避ける」という注意を、生後6か月未満の乳児に当てはめてしまうことがあります。乳児は顔面だけでなく、使用そのものを避けます。
- 「1日1回」をすべての小児に共通する限度だと思い込むのも誤りです。年齢によって使用限度が異なります。
補足コラム
ディート以外の忌避成分として、イカリジンがあります。手引きでは、イカリジンは年齢による使用制限がない忌避成分とされています。ディートとイカリジンの年齢制限を混同しないようにしましょう。
FAQ
昆虫成長阻害成分は、成虫を直接退治する成分ですか?
直接の殺虫作用ではなく、昆虫の脱皮や変態を妨げる成分です。メトプレンのほか、ピリプロキシフェンも幼虫が蛹になるのを妨げます。
直接の殺虫作用ではなく、昆虫の脱皮や変態を妨げる成分です。メトプレンのほか、ピリプロキシフェンも幼虫が蛹になるのを妨げます。
スプレー剤を手のひらに噴霧した後、気をつけることはありますか?
塗布した手で目をこすらないようにします。目や口の粘膜に薬剤が触れないようにするためです。
塗布した手で目をこすらないようにします。目や口の粘膜に薬剤が触れないようにするためです。
関連キーワード: ディート、忌避剤、フェノトリン、メトプレン、イカリジン

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