登録販売者 2023年 北海道・東北 問79
問題文
循環器系及び泌尿器系に現れる医薬品の副作用に関する以下の記述のうち、誤っているものはどれか。
選択肢
1:うっ血性心不全とは、全身が必要とする量の血液を心臓から送り出すことができなくなり、肺に血液が貯留して、種々の症状を示す疾患である。
2:不整脈とは、心筋の自動性や興奮伝導の異常が原因で心臓の拍動リズムが乱れる病態である。
3:副交感神経系の機能を亢進する作用がある医薬品を使用すると、膀胱の排尿筋の収縮が抑制され、尿が出にくい、残尿感がある等の症状を生じることがある。(正解)
4:膀胱炎様症状では、尿の回数の増加、排尿時の疼痛、残尿感等の症状が現れる。
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排尿困難と副交感神経【登録販売者解説】
正解の理由
副交感神経の働きを抑えると、膀胱の排尿筋が収縮しにくくなり、尿が出にくくなることがあります。
誤っているのは3です。選択肢3は、副交感神経系の機能を「亢進する」としていますが、排尿筋の収縮が抑制されて排尿困難などが起こるのは、副交感神経系の機能を「抑制する」作用がある成分の場合です。選択肢1、2、4の記述は正しい内容です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第2章「人体の働きと医薬品」の、循環器系・泌尿器系に現れる副作用です。
解法ステップ
- 「排尿筋の収縮が抑制される」という部分に注目します。排尿筋が収縮しにくいと、尿を押し出しにくくなります。
- 次に、その原因として書かれている「副交感神経系の機能を亢進する」を確認します。
- 手引きでは、排尿筋の収縮を抑制する原因は「副交感神経系の機能を抑制する作用」です。「亢進」と「抑制」の入れ替えが誤りと分かります。
選択肢別の誤答解説
- 1:正しい記述です。 うっ血性心不全(うっけつせいしんふぜん)は、心臓が全身に必要な量の血液を送り出せず、肺に血液が貯留する疾患です。この説明は手引きの記述に沿っています。
- 2:正しい記述です。 不整脈(ふせいみゃく)は、心筋の自動性や興奮伝導に異常が起き、心臓の拍動リズムが乱れる病態です。
- 3:誤りです。 ×「副交感神経系の機能を亢進する」→ ○「副交感神経系の機能を抑制する」作用がある成分では、膀胱の排尿筋の収縮が抑制され、尿が出にくい、残尿感があるなどの症状が現れることがあります。
- 4:正しい記述です。 膀胱炎様症状(ぼうこうえんようしょうじょう)では、尿の回数増加(頻尿(ひんにょう))、排尿時の痛み、残尿感などが現れます。
よくある誤解
- 「亢進」と「抑制」を逆に覚えると、排尿困難の原因を取り違えます。排尿筋の収縮が抑えられるのは、副交感神経系の機能が抑制された場合です。
- 「排尿筋の収縮が抑制される」という説明が合っているため、その前にある原因も正しいと思い込むことがあります。原因と結果を分けて確認しましょう。
- 尿が出にくい症状と、膀胱炎様症状にみられる排尿時の痛みなどを、同じ副作用として混同しないようにしましょう。
補足コラム
排尿困難・尿閉(にょうへい)は、尿が出にくくなったり、まったく出なくなったりする状態です。一方、膀胱炎様症状では、頻尿、排尿時の痛み、残尿感などが現れます。どちらも残尿感が共通して現れることがあるため、ほかの症状も合わせて区別するのがポイントです。
FAQ
排尿困難は男性だけに起こる副作用ですか?
いいえ。手引きでは、男性に限らず女性にも報告されているとされています。
いいえ。手引きでは、男性に限らず女性にも報告されているとされています。
関連キーワード: 副交感神経、排尿筋、排尿困難、尿閉、膀胱炎様症状、頻尿

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