登録販売者 2023年 奈良・関西広域連合・福井 問115
問題文
次硝酸ビスマスが配合された内服用の一般用医薬品の添付文書等において、「相談すること」の項目中に「胃・十二指腸潰瘍の診断を受けた人」と記載される主な理由について、最も適切なものを一つ選べ。
選択肢
1:下痢症状の副作用が発現するおそれがあるため。
2:ナトリウム、カルシウム、マグネシウム等の無機塩類の排泄が遅れることで、副作用が発現するおそれがあるため。
3:本剤の吸収が高まり、血中に移行する量が多くなり、本剤による精神神経障害等が発現するおそれがあるため。(正解)
4:胃液の分泌が亢進し、胃・十二指腸潰瘍の症状を悪化させるおそれがあるため。
5:消化管粘膜の防御機能が低下し、胃・十二指腸潰瘍の症状を悪化させるおそれがあるため。
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ビスマス製剤と潰瘍(かいよう)【登録販売者解説】
正解の理由
次硝酸ビスマス=潰瘍で傷ついた粘膜から吸収が高まり、精神神経障害のおそれがあります。
3が適切です。胃・十二指腸潰瘍(い・じゅうにしちょうかいよう)のある人は、傷ついた粘膜からビスマスの吸収が高まり、血中に移行する量が増えるおそれがあります。その結果、ビスマスによる精神神経障害(精神や神経に関わる異常)などが現れるおそれがあるため、使用前に相談することとされています。
根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き(令和5年4月一部改訂)」第5章「医薬品の適正使用・安全対策」の「基礎疾患等」です。
解法ステップ
- 成分名の「次硝酸ビスマス」から、ビスマスを含む成分についての注意を問う問題だと捉えます。
- 「胃・十二指腸潰瘍」と「ビスマス」の組合せでは、傷ついた粘膜からの吸収がポイントです。
- 選択肢のうち、「吸収が高まり、血中に移行する量が多くなる」と説明しているものを選びます。
選択肢別の誤答解説
- 1:誤りです。 下痢の副作用を理由とする説明ですが、胃・十二指腸潰瘍の診断を受けた人に相談を求める理由は、ビスマスの吸収が高まるおそれがあるためです。
- 2:誤りです。 無機塩類の排泄が遅れたり体内に貯留しやすくなったりするのは、主に腎臓病のある人や、無機塩類を含む成分に関する注意です。ビスマスの吸収が高まる問題とは別です。
- 3:適切です。 潰瘍で傷ついた粘膜からビスマスの吸収が高まり、血中への移行量が増えることで、精神神経障害などが現れるおそれがあります。
- 4:誤りです。 胃液の分泌亢進を理由とする説明は、手引きではカフェインを含む成分を主薬とする眠気防止薬について示されています。次硝酸ビスマスの注意理由ではありません。
- 5:誤りです。 消化管粘膜の防御機能が低下する説明は、イブプロフェンについて示されています。次硝酸ビスマスでは、粘膜が傷ついていることでビスマスの吸収が高まる点が問題です。
よくある誤解
- 「潰瘍を悪化させる」と「潰瘍から吸収されやすくなる」を混同しないようにしましょう。 この問題の次硝酸ビスマスは、後者が理由です。
- 「胃液の分泌亢進」や「粘膜の防御機能低下」という語句だけで選ばないことが大切です。 それぞれ別の成分・薬効群についての説明です。
補足コラム
ビスマスを含む成分では、胃・十二指腸潰瘍のある人への注意のほか、長期連用による精神神経症状にも注意が必要です。手引きでは、1週間以上継続して使用しないこと、服用時は飲酒を避けること、妊婦または妊娠していると思われる女性は使用を避けることが示されています。
FAQ
「相談すること」と書かれている場合、使用してはいけないという意味ですか?
必ずしも一律に使用できないという意味ではありません。使用する前に、治療を行っている医師または処方薬の調剤を行った薬剤師に、使用の適否を相談するという注意です。
必ずしも一律に使用できないという意味ではありません。使用する前に、治療を行っている医師または処方薬の調剤を行った薬剤師に、使用の適否を相談するという注意です。
この吸収の注意は、胃腸薬全般に当てはまりますか?
いいえ。この問題では、次硝酸ビスマスなどのビスマスを含む成分について、潰瘍で傷ついた粘膜から吸収が高まることがポイントです。
いいえ。この問題では、次硝酸ビスマスなどのビスマスを含む成分について、潰瘍で傷ついた粘膜から吸収が高まることがポイントです。
関連キーワード: 次硝酸ビスマス、ビスマスの吸収、胃・十二指腸潰瘍、精神神経障害、相談すること

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