登録販売者 2023年 奈良・関西広域連合・福井 問33
問題文
胃に作用する薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a スクラルファートは、マグネシウムを含む成分であるため、透析を受けている人では使用を避ける必要がある。
b ピレンゼピン塩酸塩は、血栓のある人、血栓を起こすおそれのある人では、生じた血栓が分解されにくくなることが考えられる。
c ジメチルポリシロキサン(ジメチコン)は、消化管内容物中に発生した気泡の分離を促すことを目的として配合されている場合がある。
d ウルソデオキシコール酸は、胆汁の分泌を促す作用(利胆作用)があるとされ、消化を助ける効果を期待して用いられる。
選択肢
1:a:正、b:正、c:誤、d:誤
2:a:誤、b:正、c:正、d:誤
3:a:誤、b:誤、c:正、d:正(正解)
4:a:誤、b:誤、c:誤、d:正
5:a:正、b:誤、c:誤、d:誤
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胃に作用する薬の配合成分【登録販売者解説】
正解の理由
スクラルファートはアルミニウムを含み、血栓が分解されにくくなる注意はセトラキサート塩酸塩に関するものです。
3では、aとbが誤り、cとdが正しい組合せです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の、胃腸に作用する配合成分の項目です。
解法ステップ
- aの「マグネシウムを含む」という部分を確認します。スクラルファートについて、透析を受けている人が使用を避ける理由は何かを見ます。
- bは「ピレンゼピン塩酸塩」と「血栓が分解されにくくなる」の組合せに注目します。注意の対象となる成分名が合っているかを確認します。
- cの「気泡の分離」と、dの「胆汁の分泌を促す作用」が、それぞれの成分の目的・作用と一致するかを見ます。
- c・dを正しいと判断できれば、どちらも正しい組合せになっているものに絞れます。
選択肢別の誤答解説
a スクラルファート
× マグネシウムを含む → ○ アルミニウムを含む
スクラルファートは胃粘膜を保護・修復する成分で、アルミニウムを含みます。そのため、透析を受けている人は使用を避ける必要があります。マグネシウムを含む成分との取り違えに注意してください。
b ピレンゼピン塩酸塩
× ピレンゼピン塩酸塩 → ○ セトラキサート塩酸塩
血栓(けっせん)が分解されにくくなる注意は、セトラキサート塩酸塩に関するものです。この成分は体内で代謝されてトラネキサム酸を生じます。一方、ピレンゼピン塩酸塩は胃液の分泌を抑える成分です。
c ジメチルポリシロキサン(ジメチコン)
正しい記述です。消化管の内容物に生じた気泡を分離しやすくする、消泡成分として配合されることがあります。気泡が分離すると、気体の吸収や排出がしやすくなります。
d ウルソデオキシコール酸
正しい記述です。胆汁(たんじゅう)の分泌を促す利胆作用(りたんさよう)があるとされ、消化を助ける目的で用いられます。
組合せの確認
- 選択肢1:a・bを正、c・dを誤としていますが、4つとも正誤が逆です。
- 選択肢2:a・cは合っていますが、bを正、dを誤としている点が違います。
- 選択肢4:a・b・dは合っていますが、cを誤としている点が違います。
- 選択肢5:bは合っていますが、aを正、c・dを誤としている点が違います。
- 選択肢3:a・bが誤り、c・dが正しい組合せです。
よくある誤解
- 成分名の取り違え:血栓が分解されにくくなる注意を、胃液分泌を抑えるピレンゼピン塩酸塩に結び付けないようにします。
- 含有成分の取り違え:スクラルファートは「マグネシウム」ではなく「アルミニウム」を含みます。
- 作用の混同:「気泡を分離する」は消泡作用、「胆汁の分泌を促す」は利胆作用です。どちらも胃酸を中和する作用ではありません。
補足コラム
胃に作用する薬では、成分名と目的をセットで覚えると整理しやすくなります。
- スクラルファート:胃粘膜の保護・修復を目的とする成分
- ジメチルポリシロキサン(ジメチコン):気泡の分離を促す消泡成分
- ウルソデオキシコール酸:胆汁の分泌を促す利胆作用がある成分
- ピレンゼピン塩酸塩:胃液の分泌を抑える成分
FAQ
ピレンゼピン塩酸塩は、胃液の分泌以外には影響しない成分ですか?
消化管の運動にはほとんど影響を与えずに胃液の分泌を抑えるとされますが、消化管以外では抗コリン作用(副交感神経の働きを抑える作用)による副作用が生じることがあります。
消化管の運動にはほとんど影響を与えずに胃液の分泌を抑えるとされますが、消化管以外では抗コリン作用(副交感神経の働きを抑える作用)による副作用が生じることがあります。
ピレンゼピン塩酸塩を含む胃腸薬で、併用を避ける必要がある薬はありますか?
手引きでは、胃腸鎮痛鎮痙薬や乗物酔い防止薬との併用を避ける必要があるとされています。
手引きでは、胃腸鎮痛鎮痙薬や乗物酔い防止薬との併用を避ける必要があるとされています。
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