登録販売者 2023年 奈良・関西広域連合・福井 問39
問題文
一般用医薬品の苓桂朮甘湯に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 体力中等度以下で、めまい、ふらつきがあり、ときにのぼせや動悸があるものの立ちくらみ、めまい、頭痛、耳鳴り、動悸、息切れ、神経症、神経過敏に適すとされる。
b 利尿作用により、水毒(漢方の考え方で、体の水分が停滞したり偏在して、その循環が悪いことを意味する。)の排出を促す。
c 強心作用が期待される生薬を含んでいる。
d 構成生薬としてカンゾウを含むため、高血圧、心臓病、腎臓病の診断を受けた人では、偽アルドステロン症を生じやすい。
選択肢
1:a:正、b:正、c:誤、d:正(正解)
2:a:誤、b:誤、c:正、d:誤
3:a:正、b:正、c:正、d:誤
4:a:正、b:誤、c:正、d:誤
5:a:誤、b:正、c:誤、d:正
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苓桂朮甘湯の適応と構成生薬【登録販売者解説】
正解の理由
苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)は、水毒の排出を主眼とし、強心作用が期待される生薬は含みません。
正しい組合せは1です。記述は、a:正、b:正、c:誤、d:正です。根拠は、『試験問題の作成に関する手引き』第3章「主な医薬品とその作用」の漢方処方製剤にあります。
解法ステップ
- aの「体力中等度以下」と「めまい、ふらつき、ときにのぼせや動悸」に注目します。これは苓桂朮甘湯の適応を示す記述です。
- bの「利尿作用」と「水毒の排出」は、手引きにある作用の説明と合っています。
- cは「強心作用が期待される生薬を含む」とありますが、手引きでは「含まれず」とされています。ここが誤りです。
- dまで含めて照合すると、a・b・dが正、cが誤となる組合せは1です。
選択肢別の誤答解説
記述a
正しい記述です。
苓桂朮甘湯は、体力中等度以下で、めまいやふらつきがあり、ときにのぼせや動悸がある人などに用いられます。立ちくらみ、めまい、頭痛、耳鳴り、動悸、息切れ、神経症、神経過敏も適応に挙げられています。
苓桂朮甘湯は、体力中等度以下で、めまいやふらつきがあり、ときにのぼせや動悸がある人などに用いられます。立ちくらみ、めまい、頭痛、耳鳴り、動悸、息切れ、神経症、神経過敏も適応に挙げられています。
記述b
正しい記述です。
主に利尿作用により、水毒(漢方の考え方で、体の水分が停滞したり偏ったりして、循環が悪くなった状態)の排出を促すことを主眼とします。
主に利尿作用により、水毒(漢方の考え方で、体の水分が停滞したり偏ったりして、循環が悪くなった状態)の排出を促すことを主眼とします。
記述c
×「強心作用が期待される生薬を含んでいる」→ ○「強心作用が期待される生薬は含まれない」
誤りです。
この処方の主眼は、強心作用ではなく、利尿作用による水毒の排出です。
この処方の主眼は、強心作用ではなく、利尿作用による水毒の排出です。
記述d
正しい記述です。
構成生薬のカンゾウに含まれるグリチルリチン酸との関係で、高血圧、心臓病、腎臓病の診断を受けた人では、偽アルドステロン症(体内の塩分や水分の調節が乱れる副作用)を生じやすいとされています。
構成生薬のカンゾウに含まれるグリチルリチン酸との関係で、高血圧、心臓病、腎臓病の診断を受けた人では、偽アルドステロン症(体内の塩分や水分の調節が乱れる副作用)を生じやすいとされています。
組合せの確認
- 選択肢2:a・b・c・dがすべて正解の正誤と異なります。a・b・dを誤り、cを正しいとしています。
- 選択肢3:c・dが正解の正誤と異なります。cを正しい、dを誤りとしています。
- 選択肢4:b・c・dが正解の正誤と異なります。b・dを誤り、cを正しいとしています。
- 選択肢5:aのみ正解の正誤と異なります。aを誤りとしています。
よくある誤解
- 「めまい、動悸がある」という症状だけで、強心作用のある処方だと考えてしまうことがあります。症状と、処方の主な作用は分けて覚えましょう。
- カンゾウを含むことと、強心作用があることを結びつけないようにしましょう。この問題では、カンゾウは偽アルドステロン症に関する注意点として問われています。
- 「体力中等度以下」を、薬の作用が弱いという意味に読み替えないことが大切です。これは処方が適するとされる人の体力の目安です。
補足コラム
カンゾウは苓桂朮甘湯の構成生薬の一つです。カンゾウを含む医薬品では、グリチルリチン酸による偽アルドステロン症への注意が共通して出題されることがあります。複数の医薬品を使う場合は、同じ成分を重ねて摂取しないかにも目を向けましょう。
FAQ
「水毒」は、体の水分が多すぎるという意味ですか?
単に水分量が多いという意味ではありません。漢方では、体内の水分が停滞したり偏ったりして、その循環が悪くなった状態を指します。
単に水分量が多いという意味ではありません。漢方では、体内の水分が停滞したり偏ったりして、その循環が悪くなった状態を指します。
体力の区分は、処方を見分ける手がかりになりますか?
はい。体力の区分と、めまい・ふらつきなどの特徴的な症状をセットで確認すると、似た適応をもつ処方を区別しやすくなります。
はい。体力の区分と、めまい・ふらつきなどの特徴的な症状をセットで確認すると、似た適応をもつ処方を区別しやすくなります。
関連キーワード: 苓桂朮甘湯、カンゾウ、利尿作用、水毒、偽アルドステロン症、漢方処方製剤

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