登録販売者 2023年 奈良・関西広域連合・福井 問49
問題文
きず口等の殺菌消毒成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a ベンザルコニウム塩化物は、石けんとの混合により殺菌消毒効果が高まる。
b ヨードチンキは、ヨウ素をポリビニルピロリドン(PVP)に結合させて水溶性とし、ヨウ素が遊離して殺菌作用を示すように工夫されている。
c クロルヘキシジン塩酸塩は、結核菌を含む一般細菌類、真菌類、ウイルスに対して殺菌消毒作用を示す。
d 消毒用エタノールは、皮膚への刺激性が弱いため、脱脂綿やガーゼに浸して患部に貼付することができる。
選択肢
1:a:誤、b:誤、c:誤、d:正
2:a:誤、b:誤、c:正、d:誤
3:a:誤、b:正、c:誤、d:誤
4:a:正、b:誤、c:誤、d:誤
5:a:誤、b:誤、c:誤、d:誤(正解)
🔒 解説は解答すると表示されます
きず口等の殺菌消毒成分【登録販売者解説】
正解の理由
ベンザルコニウム塩化物は石けんで効果が低下し、ヨードチンキはポビドンヨードとは別の製剤です。クロルヘキシジン塩酸塩は結核菌(けっかくきん)やウイルスには作用せず、消毒用エタノールは皮膚刺激性が強いため、患部に貼付(ちょうふ)できません。
したがって、a〜dはすべて誤りで、正しい組合せは5です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の「きず口等の殺菌消毒成分」です。
解法ステップ
- aは「石けんとの混合で効果が高まる」という方向を確認します。手引きでは、ベンザルコニウム塩化物は石けんとの混合で効果が低下します。
- bは「ヨードチンキ」と「ポリビニルピロリドン(PVP)」の組合せに注目します。PVPにヨウ素を結合させたものは、別の成分名で整理されています。
- cは「結核菌・ウイルスにも作用する」という部分、dは「刺激性が弱い」「患部に貼付できる」という部分を確認します。
- a〜dすべてが誤りなので、すべて誤りの組合せを選びます。
選択肢別の誤答解説
a ×「石けんとの混合により殺菌消毒効果が高まる」→ ○「石けんとの混合によって殺菌消毒効果が低下する」
ベンザルコニウム塩化物は、陽性界面活性成分(プラスの電荷をもつ界面活性成分)です。石けんと混ざると殺菌消毒効果が低下するため、石けんで洗った後に使う場合は、石けんを十分に洗い流します。
ベンザルコニウム塩化物は、陽性界面活性成分(プラスの電荷をもつ界面活性成分)です。石けんと混ざると殺菌消毒効果が低下するため、石けんで洗った後に使う場合は、石けんを十分に洗い流します。
b ×「ヨードチンキは、ヨウ素をPVPに結合させたもの」→ ○「ポビドンヨードは、ヨウ素をPVPに結合させたもの」
ヨウ素が徐々に遊離して殺菌作用を示すように工夫されたものは、ポビドンヨードです。一方、ヨードチンキはヨウ素とヨウ化カリウムをエタノールに溶かしたものです。製剤名と特徴の取り違えに注意してください。
ヨウ素が徐々に遊離して殺菌作用を示すように工夫されたものは、ポビドンヨードです。一方、ヨードチンキはヨウ素とヨウ化カリウムをエタノールに溶かしたものです。製剤名と特徴の取り違えに注意してください。
c ×「結核菌やウイルスにも作用する」→ ○「結核菌やウイルスに対する殺菌消毒作用はない」
クロルヘキシジン塩酸塩は、一般細菌類や真菌類(しんきんるい)には比較的広い殺菌消毒作用を示します。しかし、結核菌やウイルスには作用しません。
クロルヘキシジン塩酸塩は、一般細菌類や真菌類(しんきんるい)には比較的広い殺菌消毒作用を示します。しかし、結核菌やウイルスには作用しません。
d ×「皮膚への刺激性が弱く、患部に貼付できる」→ ○「皮膚刺激性が強く、患部に貼付することは避ける」
消毒用エタノールは、創傷面(そうしょうめん)を軽く清拭することがありますが、皮膚刺激性が強いため、脱脂綿やガーゼに浸して患部に貼り付ける使い方は避けます。
消毒用エタノールは、創傷面(そうしょうめん)を軽く清拭することがありますが、皮膚刺激性が強いため、脱脂綿やガーゼに浸して患部に貼り付ける使い方は避けます。
- 選択肢1は、a・b・cを誤り、dを正しいとしています。dも誤りなので、組合せが違います。
- 選択肢2は、a・b・dを誤り、cを正しいとしています。cも誤りなので、組合せが違います。
- 選択肢3は、a・c・dを誤り、bを正しいとしています。bも誤りなので、組合せが違います。
- 選択肢4は、b・c・dを誤り、aを正しいとしています。aも誤りなので、組合せが違います。
- 選択肢5は、a〜dすべてを誤りとしており、各記述の判定と一致します。
よくある誤解
- 「ヨウ素」「ヨードチンキ」「ポビドンヨード」を同じものとして扱う誤りです。PVPにヨウ素を結合させたものはポビドンヨードです。
- 殺菌消毒成分なら、どの微生物にも作用すると思い込む誤りです。クロルヘキシジン塩酸塩は、結核菌やウイルスには作用しません。
- 「消毒用」とあるから、患部に長時間使っても刺激が弱いと考える誤りです。消毒用エタノールは皮膚刺激性が強く、患部への貼付は避けます。
補足コラム
微生物の種類と成分の組合せも確認しておきましょう。ヨウ素系殺菌消毒成分は、結核菌を含む一般細菌類、真菌類、ウイルスに作用します。一方、クロルヘキシジン塩酸塩は一般細菌類や真菌類に作用しますが、結核菌やウイルスには作用しません。
FAQ
ヨードチンキを使う際に、特に注意する点は何ですか?
皮膚刺激性が強く、粘膜や目の周りには使用を避けます。また、化膿している部位では症状を悪化させるおそれがあります。
皮膚刺激性が強く、粘膜や目の周りには使用を避けます。また、化膿している部位では症状を悪化させるおそれがあります。
関連キーワード: ベンザルコニウム塩化物、ヨードチンキ、ポビドンヨード、クロルヘキシジン塩酸塩、消毒用エタノール、殺菌消毒成分

\ せっかくなら /
登録販売者を
クイズ形式で学習しませんか?
クイズ画面へ遷移する→
すぐに利用可能!
