登録販売者 2023年 奈良・関西広域連合・福井 問51
問題文
外皮用薬及びその配合成分に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。
a 温感刺激成分が配合された外皮用薬は、打撲や捻挫などの急性の腫れや熱感を伴う症状に対して適している。
b ジフェンヒドラミンは、適用部位でプロスタグランジンの産生を抑えることで、湿疹、皮膚炎、かぶれ、あせも等の皮膚症状の緩和を目的として使用される。
c ヘパリン類似物質は、患部局所の血行を促す目的で用いられるほか、抗炎症作用や保湿作用も期待される。
d アンモニアは、皮下の知覚神経に麻痺を起こさせる成分として、主に虫さされによる痒みに用いられる。
選択肢
1:(a、b)
2:(a、d)
3:(b、c)
4:(b、d)
5:(c、d)(正解)
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外皮用薬の配合成分【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:急な腫れ・熱感には冷感刺激成分、ジフェンヒドラミンは抗ヒスタミン成分です。
正しい組合せは5(c、d)です。cは正しく、ヘパリン類似物質には血行促進作用のほか、抗炎症作用や保湿作用も期待されます。dも正しく、アンモニアは皮下の知覚神経(感覚を伝える神経)に麻痺(まひ)を起こさせ、主に虫さされによる痒みに用いられます。
根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き(令和5年4月一部改訂)」第3章「主な医薬品とその作用」の「局所刺激成分」「抗ヒスタミン成分」「血行促進成分」です。
解法ステップ
- aの「温感刺激成分」と「急性の腫れや熱感」の組合せに注目します。急性の腫れや熱感には、冷感刺激成分が適します。
- bの「ジフェンヒドラミン」と「プロスタグランジンの産生を抑える」に注目します。ジフェンヒドラミンは抗ヒスタミン成分で、主にヒスタミンの働きを抑えます。
- cのヘパリン類似物質は血行促進成分、dのアンモニアは虫さされによる痒みに用いられる成分です。この2つを含む組合せを選びます。
選択肢別の誤答解説
-
a
× 温感刺激成分 → ○ 冷感刺激成分
打撲や捻挫(ねんざ)など、急な腫れや熱感を伴う症状には、冷感刺激成分が配合された外用鎮痛薬が適します。温感刺激成分は、皮膚に温感刺激を与え、末梢血管(体の末端にある血管)を広げて患部の血行を促すものです。 -
b
×「プロスタグランジンの産生を抑える」→ ○「ヒスタミンとその受容体との結合を妨げる」
ジフェンヒドラミンは抗ヒスタミン成分です。ヒスタミンは痒みなどに関わる物質で、抗ヒスタミン成分はその働きを抑えます。プロスタグランジンの産生を抑える作用を中心に説明されるのは、非ステロイド性抗炎症成分です。 -
c
正しい記述です。ヘパリン類似物質は患部局所の血行を促す目的で用いられ、抗炎症作用や保湿作用も期待されます。 -
d
正しい記述です。アンモニアは皮下の知覚神経に麻痺を起こさせる成分で、主に虫さされによる痒みに用いられます。
組合せの確認
- 選択肢1(a、b)は、誤りのa・bを含み、正しいc・dを含みません。
- 選択肢2(a、d)は、誤りのaを含み、正しいcを含みません。
- 選択肢3(b、c)は、誤りのbを含み、正しいdを含みません。
- 選択肢4(b、d)は、誤りのbを含み、正しいcを含みません。
- 選択肢5(c、d)は、正しい記述だけの組合せです。
よくある誤解
- 「温感刺激成分は血行を促すから、急な腫れや熱感にも適する」と考えがちです。この問題では、急な腫れ・熱感に適するのは冷感刺激成分です。
- ジフェンヒドラミンが皮膚症状を緩和する点は正しいため、作用の説明も正しいと思い込みがちです。成分名だけでなく、「ヒスタミン」か「プロスタグランジン」かを確認します。
- 「血行促進成分」と聞いて、ヘパリン類似物質の作用を血行促進だけに限定しがちです。手引きでは、抗炎症作用と保湿作用も期待されるとされています。
補足コラム
冷感刺激成分には、メントール、カンフル、ハッカ油などがあります。皮膚表面に冷感刺激を与え、打撲や捻挫などによる急な腫れ・熱感に用いられる外用鎮痛薬に配合されることがあります。
ヘパリン類似物質やポリエチレンスルホン酸ナトリウムには、血液の凝固を抑える働きもあります。そのため、出血しやすい人などでは使用を避ける必要があるとされています。
FAQ
抗ヒスタミン成分と抗炎症成分は、どちらも痒みに使われますか?
目的が重なる場合はありますが、作用の説明は異なります。抗ヒスタミン成分はヒスタミンの働きを抑え、抗炎症成分は炎症を和らげるために用いられます。
目的が重なる場合はありますが、作用の説明は異なります。抗ヒスタミン成分はヒスタミンの働きを抑え、抗炎症成分は炎症を和らげるために用いられます。
アンモニアを配合した外皮用薬は、どこにでも使えますか?
アンモニアは皮膚刺激性が強いため、粘膜や目の周りへの使用は避ける必要があります。
アンモニアは皮膚刺激性が強いため、粘膜や目の周りへの使用は避ける必要があります。
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