登録販売者 2023年 奈良・関西広域連合・福井 問77
問題文
消化器系に現れる医薬品の副作用に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 消化性潰瘍とは、胃や十二指腸の粘膜組織が傷害されているが、粘膜組織の欠損は粘膜筋板を超えない状態をいう。
b 医薬品の副作用による消化性潰瘍は、必ず自覚症状があり、胃のもたれ、食欲低下、胸やけ、吐きけ、胃痛、空腹時にみぞおちが痛くなる、消化管出血に伴って糞便が黒くなるなどの症状が現れる。
c イレウス様症状が悪化すると、腸内細菌の異常増殖によって全身状態の衰弱が急激に進行する可能性がある。
d イレウス様症状は、下痢治癒後の便秘を放置すると、症状を悪化させてしまうことがある。
選択肢
1:a:正、b:誤、c:正、d:誤
2:a:誤、b:正、c:正、d:誤
3:a:誤、b:誤、c:正、d:正(正解)
4:a:正、b:正、c:誤、d:誤
5:a:正、b:誤、c:誤、d:正
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消化性潰瘍とイレウス様症状【登録販売者解説】
正解の理由
消化性潰瘍は粘膜筋板を超える欠損、イレウス様症状は悪化時の腸内細菌の異常増殖と便秘の放置に注意します。
組合せは3です。aは誤、bは誤、cは正、dは正です。根拠は、厚生労働省『試験問題の作成に関する手引き』第2章「人体の働きと医薬品」の「消化器系に現れる副作用」です。
解法ステップ
- aは「粘膜筋板を超えない」に注目します。消化性潰瘍の欠損は、粘膜筋板を超えるかどうかがポイントです。
- bは「必ず自覚症状があり」という断定を確認します。症状が乏しい場合もあるため、この断定は誤りです。
- cは「腸内細菌の異常増殖によって全身状態の衰弱が急激に進行」を、dは「下痢治癒後の便秘を放置して悪化」を確認します。どちらも手引きにある内容です。
選択肢別の誤答解説
記述 a
×「粘膜組織の欠損は粘膜筋板を超えない」→ ○「粘膜組織の一部が粘膜筋板を超えて欠損する」
消化性潰瘍(しょうかせいかいよう)とは、胃や十二指腸の粘膜組織が傷害され、粘膜の一部が粘膜筋板(ねんまくきんばん)を超えて欠損する状態です。「超えない」とした点が誤りです。
記述 b
×「必ず自覚症状があり」→ ○「自覚症状が乏しい場合もあり」
胃のもたれや胃痛などが現れることはありますが、自覚症状が乏しい場合もあります。貧血症状の検査時や、突然の吐血・下血で発見されることもあるため、「必ず」は誤りです。
記述 c
正しい内容です。
イレウス様症状(腸閉塞(ちょうへいそく)様症状)が悪化すると、腸内細菌の異常増殖によって全身状態の衰弱が急激に進行する可能性があります。
イレウス様症状(腸閉塞(ちょうへいそく)様症状)が悪化すると、腸内細菌の異常増殖によって全身状態の衰弱が急激に進行する可能性があります。
記述 d
正しい内容です。
下痢が治った後の便秘を放置すると、イレウス様症状を悪化させることがあります。下痢の後だから便秘は問題ない、と考えないことが大切です。
下痢が治った後の便秘を放置すると、イレウス様症状を悪化させることがあります。下痢の後だから便秘は問題ない、と考えないことが大切です。
組合せの照合
よくある誤解
- **「症状が列挙されているから、必ず症状が出る」**とは限りません。消化性潰瘍は自覚症状が乏しい場合もあります。
- 「粘膜が傷ついている」だけで消化性潰瘍と判断するのは不十分です。「粘膜筋板を超えて欠損する」という深さが判断のポイントです。
- **「下痢が治った後の便秘なら、イレウス様症状とは関係ない」**と思い込まないようにしましょう。便秘を放置して悪化する場合があります。
補足コラム
イレウスとは、腸の内容物が先へ進めなくなった状態です。医薬品の作用で腸の動きが麻痺すると、腸管自体が塞がっていなくても内容物の通過が妨げられ、イレウス様症状が現れることがあります。症状が悪化すると、脱水や腸内細菌の異常増殖につながる可能性があります。
FAQ
Q. 消化性潰瘍で自覚症状が乏しい場合、どのように発見されることがありますか?
A. 手引きでは、貧血症状の検査時や、突然の吐血・下血によって発見されることがあるとされています。
A. 手引きでは、貧血症状の検査時や、突然の吐血・下血によって発見されることがあるとされています。
Q. イレウス様症状が起こりやすい人の特徴はありますか?
A. 小児や高齢者のほか、普段から便秘傾向のある人は発症リスクが高いとされています。
A. 小児や高齢者のほか、普段から便秘傾向のある人は発症リスクが高いとされています。
関連キーワード: 消化性潰瘍、粘膜筋板、イレウス様症状、腸閉塞、消化器系の副作用

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