登録販売者 2024年 中国・四国 問19
問題文
HIV(ヒト免疫不全ウイルス)訴訟に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
選択肢
1:HIV訴訟は、血友病患者が、HIVが混入した原料血漿から製造された免疫グロブリン製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。(正解)
2:HIV訴訟は、国及び製薬企業を被告として、1989年5月に大阪地裁、同年10月に東京地裁で提訴され、両地裁は、1995年10月、1996年3月にそれぞれ和解勧告を行い、1996年3月に両地裁で和解が成立した。
3:国は、HIV感染者に対する恒久対策として、エイズ治療・研究開発センター及び拠点病院の整備や治療薬の早期提供等の様々な取り組みを推進している。
4:HIV訴訟を契機に、血液製剤の安全確保対策として検査や献血時の問診の充実が図られた。
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HIV訴訟の被害と経緯【登録販売者解説】
正解の理由
HIV訴訟の原因は、HIVが混入した原料血漿から製造された血液凝固因子製剤です。
誤っているのは1です。記述1は「免疫グロブリン製剤」としている点が誤りで、正しくは「血液凝固因子製剤」です。記述2〜4は正しい内容です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第1章「医薬品に共通する特性と基本的な知識」の「医薬品による副作用等にかかる主な訴訟」です。
解法ステップ
- まず、訴訟の原因となった製剤名に注目します。
- 問題文の「免疫グロブリン製剤」と、手引きの「血液凝固因子製剤」を照らし合わせます。
- 製剤名が異なる記述1を、誤っているものとして選びます。
選択肢別の誤答解説
-
1:誤りです。
× 免疫グロブリン製剤 → ○ 血液凝固因子製剤
血友病(けつゆうびょう)患者が、HIVの混入した原料血漿から製造された血液凝固因子製剤の投与を受け、HIVに感染したことが訴訟の対象です。血液由来の製剤という点だけでなく、製剤の種類まで正確に覚えましょう。 -
2:正しい記述です。
国と製薬企業を被告として、1989年5月に大阪地裁、同年10月に東京地裁で提訴されました。両地裁は1995年10月と1996年3月に和解勧告を行い、1996年3月に和解が成立しました。 -
3:正しい記述です。
国は、HIV感染者に対する恒久対策として、エイズ治療・研究開発センターや拠点病院の整備、治療薬の早期提供などを進めています。 -
4:正しい記述です。
HIV訴訟を契機とした血液製剤の安全確保対策には、検査や献血時の問診の充実が含まれます。
よくある誤解
- 血液由来の製剤なら、どの製剤名でもよいと考えてしまう誤りです。訴訟の原因となった製剤名は、免疫グロブリン製剤ではなく血液凝固因子製剤です。
- 年月を別の訴訟と混同しやすい問題です。HIV訴訟は、1989年に提訴され、1996年3月に和解が成立したと押さえましょう。
- 4の「検査や献血時の問診」は、HIV訴訟そのものの提訴経過ではなく、その後の安全確保対策です。訴訟の経緯と、訴訟を契機に進んだ対策を分けて整理しましょう。
補足コラム
薬害訴訟は、「原因となった医薬品・製剤」と「訴訟後の対策」をセットで整理すると見分けやすくなります。HIV訴訟では、血液凝固因子製剤による感染被害と、血液製剤の安全確保対策を結び付けて覚えましょう。
FAQ
Q. HIV訴訟とCJD訴訟は、どちらも血液製剤による被害ですか?
A. 同じではありません。手引きでは、CJD訴訟は脳外科手術などで用いられたヒト乾燥硬膜を介した被害として説明されています。
A. 同じではありません。手引きでは、CJD訴訟は脳外科手術などで用いられたヒト乾燥硬膜を介した被害として説明されています。
関連キーワード: HIV訴訟、血液凝固因子製剤、原料血漿、血液製剤の安全確保対策、薬害訴訟

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