登録販売者 2024年 中国・四国 問30
問題文
脳や神経系に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
選択肢
1:副交感神経系が優位に働いているとき、瞳孔は収縮する。
2:脳の血管は末梢に比べて物質の透過に関する選択性が高く、タンパク質などの大分子や小分子でもイオン化した物質は血液中から脳の組織へ移行しにくい。
3:脊髄は脊椎の中にあり、脳と末梢の間で刺激を伝えるほか、末梢からの刺激の一部に対して脳を介さずに刺激を返す場合があり、これを脊髄反射と呼ぶ。
4:交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質はアドレナリンである。(正解)
5:脳は脊髄と、延髄でつながっており、延髄には心拍数を調節する心臓中枢、呼吸を調節する呼吸中枢等がある。
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自律神経と脳・脊髄の働き【登録販売者解説】
正解の理由
交感神経の節後線維はノルアドレナリン、副交感神経の節後線維はアセチルコリンを放出します。
誤っているのは4です。1、2、3、5は正しい記述です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第2章「人体の働きと医薬品」の「脳や神経系の働き」「自律神経系の働き」です。
解法ステップ
- 「交感神経の節後線維」と「神経伝達物質」に注目します。
- 交感神経と副交感神経の節後線維から放出される物質を確認します。
- 選択肢の「アドレナリン」が、手引きの記載と一致するかを見ます。ここが誤りを見抜くポイントです。
選択肢別の誤答解説
- 1:正しいです。 副交感神経系が優位なときは、瞳孔が収縮します。副交感神経系は、食事や休憩などの安息状態に対応する働きを担います。
- 2:正しいです。 脳の血管は、末梢の血管に比べて物質を通すかどうかの選択性が高く、タンパク質などの大きな分子や、イオン化した小分子は脳の組織へ移行しにくいとされています。
- 3:正しいです。 脊髄は脊椎の中にあり、脳と末梢の間で刺激を伝えます。また、一部の刺激には脳を介さず反応することがあり、これを脊髄反射といいます。
- 4:誤りです。 ×「アドレナリン」→ ○「ノルアドレナリン」。交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質は、手引きではノルアドレナリンとされています。
- 5:正しいです。 脳は延髄で脊髄とつながっています。延髄には、心拍数や呼吸を調節する中枢などがあります。
よくある誤解
- 「交感神経=アドレナリン」と短く覚え、神経の末端から放出される物質までアドレナリンだと混同しがちです。ここでは「交感神経の節後線維の末端」という条件に注意します。
- 「アドレナリン」と「ノルアドレナリン」は名前が似ていますが、選択肢の語句をそのまま読み比べることが大切です。
- 「節後線維の末端」を「例外なく」と広げて覚えないようにします。汗腺を支配する交感神経線維では、例外的にアセチルコリンが放出されます。
補足コラム
神経伝達物質は、節後線維の末端で対比して覚えると整理しやすいです。
- 交感神経:ノルアドレナリン
- 副交感神経:アセチルコリン
- 例外:汗腺を支配する交感神経線維では、アセチルコリン
FAQ
脊髄反射では、脳はまったく関係しないのですか?
刺激に対するその反応は、脳を介さずに起こります。ただし、脊髄反射があることと、脳が身体全体を制御する働きがあることは別の話です。
刺激に対するその反応は、脳を介さずに起こります。ただし、脊髄反射があることと、脳が身体全体を制御する働きがあることは別の話です。
「脳へ移行しにくい」とは、すべての物質が移行しにくいという意味ですか?
いいえ。手引きが挙げているのは、タンパク質などの大分子や、イオン化した小分子です。すべての物質について同じと決めつけないようにしましょう。
いいえ。手引きが挙げているのは、タンパク質などの大分子や、イオン化した小分子です。すべての物質について同じと決めつけないようにしましょう。
関連キーワード: 交感神経、副交感神経、ノルアドレナリン、アセチルコリン、脊髄反射、延髄、脳の血管の選択性

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