登録販売者 2024年 中国・四国 問37
問題文
体の局所に現れる医薬品の副作用に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a イレウス様症状(腸閉塞様症状)は、胃や十二指腸の粘膜組織が傷害されて、粘膜組織の一部が粘膜筋板を超えて欠損する状態であり、消化管出血に伴って糞便が黒くなるなどの症状が現れる。
b 不整脈は、代謝機能の低下によって発症リスクが高まることがあるので、腎機能や肝機能の低下、併用薬との相互作用等に留意するべきである。
c 間質性肺炎は、症状が一過性に現れ、自然と回復することもあるが、悪化すると肺線維症に移行することがある。
d 喘息は原因となる医薬品の使用後、短時間のうちに鼻水や咳、喘鳴及び呼吸困難を生じるが、時間とともに軽快し、悪化することはない。
選択肢
1:(a、b)
2:(a、c)
3:(a、d)
4:(b、c)(正解)
5:(c、d)
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局所に現れる副作用【登録販売者解説】
正解の理由
イレウス様症状は腸の通過障害、不整脈は代謝機能の低下にも注意、間質性肺炎は悪化すると肺線維症に移行することがあります。
4の「b、c」が正しい組み合わせです。bは正しく、cも正しい記述です。一方、aとdは誤りです。根拠は『試験問題の作成に関する手引き』第2章「人体の働きと医薬品」の「体の局所に現れる副作用」です。
解法ステップ
- aの「粘膜組織の一部が粘膜筋板を超えて欠損」に注目します。これはイレウスではなく、消化性潰瘍の説明です。
- bは「代謝機能の低下」「腎機能や肝機能」「併用薬との相互作用」が、不整脈の発症リスクに関する注意と合っているかを見ます。
- cの「自然と回復することもある」と「悪化すると肺線維症に移行することがある」は、間質性肺炎の経過として確認します。
- dの「時間とともに軽快」「悪化することはない」は、喘息の症状の経過と逆です。bとcを含む組み合わせに絞れます。
選択肢別の誤答解説
記述 a
×「イレウス様症状」を消化管の粘膜が欠損する状態としている → ○「イレウスとは腸内容物の通過が阻害された状態」です。
粘膜組織の一部が粘膜筋板(ねんまくきんばん)を超えて欠損する説明は、消化性潰瘍(しょうかせいかいよう)についてのものです。イレウス様症状では、腸内容物の通過が妨げられ、腹痛や便秘、嘔吐などが現れることがあります。消化管出血によって糞便(ふんべん)が黒くなる説明も、消化性潰瘍の記述と混同しています。
記述 b
正しい記述です。不整脈は、代謝機能の低下によって発症リスクが高まることがあります。そのため、腎機能や肝機能の低下、併用薬との相互作用などに留意する必要があります。
記述 c
正しい記述です。間質性肺炎(かんしつせいはいえん)は、症状が一過性に現れて自然に回復することもありますが、悪化すると肺線維症(はいせんいしょう)に移行することがあります。肺線維症とは、肺が線維化して硬くなる状態です。
記述 d
×「時間とともに軽快し、悪化することはない」 → ○「時間とともに悪化」です。
喘息の原因となる医薬品の使用後、短時間のうちに鼻水や咳、喘鳴(ぜんめい)、呼吸困難などが現れ、その後、症状が時間とともに悪化することがあります。「軽快する」「悪化しない」という部分が誤りです。
組み合わせの選択肢
- 1(a、b):aを含み、正しいcを含まないため誤りです。
- 2(a、c):aを含み、正しいbを含まないため誤りです。
- 3(a、d):誤りのa・dを含み、正しいb・cを含まないため誤りです。
- 5(c、d):誤りのdを含み、正しいbを含まないため誤りです。
よくある誤解
- aは、消化性潰瘍の説明に出てくる「粘膜の欠損」と「黒い糞便」を、イレウス様症状の説明に入れ替えています。
- dは、喘息の症状が「悪化する」を「軽快する」に反転させています。「悪化することはない」という断定にも注意しましょう。
- cの「自然と回復することもある」だけで判断せず、「悪化すると肺線維症に移行することがある」まで含めて確認しましょう。
補足コラム
体の局所に現れる副作用は、症状が現れる場所や経過を手がかりに整理できます。
- 消化器系:消化性潰瘍は粘膜の欠損、イレウス様症状は腸内容物の通過障害です。
- 呼吸器系:間質性肺炎は、肺胞と毛細血管を支える組織である「間質」に炎症が起きるものです。
- 呼吸器系:医薬品による喘息では、使用後短時間で症状が現れ、時間とともに悪化することがあります。
FAQ
Q. イレウス様症状と便秘は、どう区別して覚えればよいですか?
A. イレウス様症状では、腸内容物の通過が妨げられることが中心です。便秘だけでなく、腹痛や嘔吐、腹部膨満感などを伴うことがあります。
A. イレウス様症状では、腸内容物の通過が妨げられることが中心です。便秘だけでなく、腹痛や嘔吐、腹部膨満感などを伴うことがあります。
Q. 間質性肺炎で「一過性に回復することがある」とされているのに、注意が必要なのはなぜですか?
A. 自然に回復する場合がある一方、悪化すると肺線維症に移行することがあるためです。症状の経過を軽く見ないことが大切です。
A. 自然に回復する場合がある一方、悪化すると肺線維症に移行することがあるためです。症状の経過を軽く見ないことが大切です。
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