登録販売者 2024年 中国・四国 問64
問題文
かぜ薬に配合される漢方処方成分又は単独でかぜの症状緩和に用いられる漢方処方製剤に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
選択肢
1:香蘇散は、体力虚弱で、神経過敏で気分がすぐれず胃腸の弱いもののかぜの初期、血の道症に適すとされる。
2:漢方処方製剤としての麻黄湯は、マオウの含有量が多くなるため、体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)は使用を避ける必要がある。
3:桂枝湯は、インターフェロン製剤で治療を受けている人では、間質性肺炎の副作用が現れるおそれが高まるため、使用を避ける必要がある。(正解)
4:葛根湯は、まれに重篤な副作用として、肝機能障害、偽アルドステロン症を生じることが知られている。
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かぜ薬の漢方処方成分【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:香蘇散(こうそさん)・麻黄湯(まおうとう)・葛根湯(かっこんとう)の記述は正しく、インターフェロン製剤との併用注意を桂枝湯(けいしとう)に結びつけた記述が誤りです。
誤っているのは3です。記述1・2・4は正しく、記述3は誤りです。インターフェロン製剤との相互作用が知られているのは桂枝湯ではなく、小柴胡湯(しょうさいことう)です。これは、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き(令和6年4月一部改訂)」の第3章「主な医薬品とその作用」にある、かぜ薬に配合される漢方処方成分と漢方処方製剤の記載が根拠です。
解法ステップ
- 香蘇散の「体力虚弱」「神経過敏」「胃腸が弱い」「かぜの初期」を確認します。これらは適応の特徴と合っています。
- 麻黄湯については、マオウの含有量が多くなることと、体の虚弱な人は使用を避けることが結びついているかを見ます。
- 「インターフェロン製剤」と「間質性肺炎(かんしつせいはいえん)」の組み合わせを確認します。注意の対象となる処方名を取り違えていないかが決め手です。
- 葛根湯の重篤な副作用として、肝機能障害と偽アルドステロン症が挙げられているかを確かめます。
選択肢別の誤答解説
-
記述1:正しい
香蘇散は、体力虚弱で神経過敏、気分がすぐれず、胃腸の弱い人のかぜの初期や、血の道症(ちのみちしょう)に適すとされています。記述の特徴は手引きの記載に合っています。 -
記述2:正しい
漢方処方製剤としての麻黄湯は、マオウの含有量が多くなるため、体の虚弱な人は使用を避ける必要があります。「漢方処方製剤としての」と条件を付けている点も確認しましょう。 -
記述3:誤り
×(桂枝湯)→ ○(小柴胡湯)
インターフェロン製剤との相互作用が知られている処方は小柴胡湯です。記述3は、注意すべき処方名を桂枝湯に置き換えています。 -
記述4:正しい
葛根湯は、まれに重篤な副作用として肝機能障害、偽アルドステロン症を生じることが知られています。記述は手引きの記載どおりです。
よくある誤解
- 漢方処方名を似た場面の記述と結びつけてしまう
インターフェロン製剤との相互作用は小柴胡湯の記述です。今回のように、処方名だけを別の漢方処方に置き換えるひっかけに注意します。 - 麻黄湯の注意を、体力の区分だけで覚えてしまう
この問題では「漢方処方製剤としてはマオウの含有量が多くなる」という理由も問われています。 - 重篤な副作用の組み合わせを取り違える
葛根湯には肝機能障害と偽アルドステロン症が挙げられています。副作用名を別の処方の記載と混同しないようにします。
補足コラム
かぜ薬に関係する主な漢方処方では、生薬の共通点も確認しておくと整理しやすくなります。
- 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)を除く主な処方は、構成生薬としてカンゾウを含みます。
- 麻黄湯のほか、葛根湯と小青竜湯(しょうせいりゅうとう)は、構成生薬としてマオウを含みます。
FAQ
漢方処方製剤なら、副作用をあまり気にしなくてよいですか?
いいえ。漢方処方製剤でも、間質性肺炎や肝機能障害などの重篤な副作用が起こることがあります。「漢方だから副作用が少ない」と決めつけないことが大切です。
いいえ。漢方処方製剤でも、間質性肺炎や肝機能障害などの重篤な副作用が起こることがあります。「漢方だから副作用が少ない」と決めつけないことが大切です。
香蘇散と桂枝湯は、どちらも体力虚弱の人に用いられますか?
はい。香蘇散は神経過敏で胃腸が弱い人のかぜの初期などに、桂枝湯は汗が出る人のかぜの初期に適すとされています。体力の区分だけでなく、特徴的な症状も合わせて整理します。
はい。香蘇散は神経過敏で胃腸が弱い人のかぜの初期などに、桂枝湯は汗が出る人のかぜの初期に適すとされています。体力の区分だけでなく、特徴的な症状も合わせて整理します。
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