登録販売者 2024年 中国・四国 問72
問題文
胃腸に作用する薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a ボレイ等の生薬成分は、それらに含まれるメタケイ酸アルミン酸マグネシウムによる作用を期待して用いられる。
b カルシウムを含む成分については瀉下薬に配合される成分でもあり、下痢等の症状に注意することも重要である。
c リュウタンが配合された健胃薬は、散剤をオブラートで包む等、味や香りを遮蔽する方法で服用されると効果が期待できず、そのような服用の仕方は適当でない。
d かぜ薬には、制酸成分が配合されていることが多く、制酸薬との併用によって制酸作用が強くなりすぎる可能性がある。
選択肢
1:a:正、b:誤、c:正、d:正
2:a:正、b:正、c:誤、d:誤
3:a:正、b:誤、c:誤、d:正
4:a:誤、b:誤、c:正、d:正(正解)
5:a:誤、b:正、c:正、d:誤
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胃腸薬の配合成分【登録販売者解説】
正解の理由
ボレイは炭酸カルシウム、下痢への注意はマグネシウム成分、リュウタンは味や香りが大切、制酸成分はかぜ薬にも配合されます。
正しい組み合わせは4です。a・bは誤り、c・dは正しい記述です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き(令和6年4月一部改訂)」第3章「主な医薬品とその作用」の「胃の薬」です。以下「手引き」とします。
解法ステップ
- aは「ボレイに含まれるもの」がメタケイ酸アルミン酸マグネシウムか、炭酸カルシウムかを確認します。
- bは「どの無機成分が、便秘・下痢のどちらに関係するか」を見ます。
- cは健胃薬の生薬成分が、味覚や嗅覚を刺激することを思い出します。
- dは制酸成分が、かぜ薬などにも配合されるという記述と照らします。
選択肢別の誤答解説
-
a 誤り
×「メタケイ酸アルミン酸マグネシウム」→ ○「炭酸カルシウム」
ボレイはカキの貝殻を基原とする生薬で、含まれる炭酸カルシウムの作用が期待されて用いられます。メタケイ酸アルミン酸マグネシウムは制酸成分の一つですが、ボレイに含まれる成分ではありません。aを正しいとする1・2・3は、ここが誤りです。 -
b 誤り
×「カルシウムを含む成分」「下痢」→ ○「マグネシウムを含む成分」「下痢」
手引きでは、カルシウムやアルミニウムを含む成分は止瀉薬(ししゃやく)に配合される成分でもあり、便秘などに注意するとしています。一方、マグネシウムを含む成分は瀉下薬(しゃげやく)にも配合され、下痢などに注意します。bを正しいとする2・5は、この成分と症状の組み合わせが違います。 -
c 正しい
リュウタンなどの健胃成分は、味覚や嗅覚を刺激し、反射的に唾液や胃液の分泌を促します。そのため、散剤をオブラートで包むなどして味や香りを遮ると、効果が期待できず、適当な服用方法ではありません。cを誤りとする2・3は誤りです。 -
d 正しい
制酸成分は、かぜ薬や解熱鎮痛薬にも配合されることがあります。制酸薬などと併用すると、制酸作用が強くなりすぎる可能性があります。dを誤りとする2・5は誤りです。
したがって、各記述の正誤をすべて満たすのは、a誤・b誤・c正・d正の4です。組み合わせを個別に見ると、1はa、2はa・b・c・d、3はa・c、5はb・dの正誤が合いません。
よくある誤解
- ボレイとメタケイ酸アルミン酸マグネシウムは、どちらも制酸作用に関係するため混同しがちです。ボレイに期待されるのは、含まれる炭酸カルシウムの作用です。
- 「カルシウムもマグネシウムも無機成分だから」と、便秘・下痢への注意をまとめて覚えるのは誤りです。カルシウム・アルミニウムは便秘、マグネシウムは下痢と結びつけます。
- 健胃薬の生薬成分は、味や香りを隠して飲めばよいとは限りません。味覚や嗅覚を刺激することが作用につながります。
補足コラム
制酸成分には、胃酸を中和する作用があります。メタケイ酸アルミン酸マグネシウムには、胃酸の中和に加えて胃粘膜を保護する作用もあるとされています。酸度の高い食品と一緒に使うと、中和作用が低下することが考えられるため、炭酸飲料などで服用するのは適当ではありません。
FAQ
Q. 健胃薬と制酸薬は、どちらも胃に作用するのに働きが違うのですか?
A. はい。制酸薬は胃酸の働きを弱めることを目的とし、健胃薬は弱った胃の働きを高めることを目的とします。
A. はい。制酸薬は胃酸の働きを弱めることを目的とし、健胃薬は弱った胃の働きを高めることを目的とします。
Q. 制酸成分は、胃腸薬以外には配合されないのですか?
A. いいえ。手引きでは、かぜ薬や解熱鎮痛薬にも配合されることが多いとされています。併用によって制酸作用が強くなりすぎる可能性に注意します。
A. いいえ。手引きでは、かぜ薬や解熱鎮痛薬にも配合されることが多いとされています。併用によって制酸作用が強くなりすぎる可能性に注意します。
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