登録販売者 2024年 中国・四国 問76
問題文
胃腸鎮痛鎮痙薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 抗コリン成分のうち、ブチルスコポラミン臭化物は作用が消化管に限定されるため、緑内障の診断を受けた人への使用が推奨される。
b パパベリン塩酸塩は、消化管の横紋筋に直接働いて胃腸の痙攣を鎮める作用を示すとされる。
c アミノ安息香酸エチルは、メトヘモグロビン血症を起こすおそれがあるため、高齢者への使用は禁忌とされる。
d オキセサゼインは、局所麻酔作用があり、痛みが感じにくくなるため、長期間使用されることが多い。
選択肢
1:a:誤、b:正、c:正、d:誤
2:a:正、b:誤、c:正、d:誤
3:a:正、b:正、c:誤、d:正
4:a:誤、b:誤、c:正、d:正
5:a:誤、b:誤、c:誤、d:誤(正解)
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胃腸鎮痛鎮痙薬の配合成分【登録販売者解説】
正解の理由
抗コリン成分は緑内障に注意、パパベリン塩酸塩は平滑筋に作用、局所麻酔成分は長期使用を避けます。
この問題では、a〜dがすべて誤りなので、正しい組み合わせは5です。根拠は『試験問題の作成に関する手引き』第3章「主な医薬品とその作用」の胃腸鎮痛鎮痙薬に関する項目です。
解法ステップ
- aは「作用が消化管に限定」「緑内障の人に使用を推奨」という2点に注目します。
- bは、パパベリン塩酸塩が働く筋肉の種類を確認します。「横紋筋」か「平滑筋」かが判定の分かれ目です。
- cは、メトヘモグロビン血症と結び付く対象が「高齢者」なのか「6歳未満の小児」なのかを確認します。
- dは、局所麻酔成分の長期使用が「勧められる」のか「避ける」のかを確認します。以上から、すべてを誤りとする5に絞れます。
選択肢別の誤答解説
-
a 誤り
「作用が消化管に限定される」「緑内障の診断を受けた人への使用が推奨される」の2点が誤りです。胃腸鎮痛鎮痙薬に配合される成分の多くは、胃腸以外にも作用します。また、抗コリン成分は緑内障の症状を悪化させるおそれがあるため、使用前に医師または薬剤師への相談が必要です。 -
b 誤り
× 横紋筋 → ○ 平滑筋
パパベリン塩酸塩は、消化管の平滑筋(内臓の壁などにある、自分の意思では動かせない筋肉)に直接働いて、胃腸の痙攣を鎮めます。「横紋筋」としている点が誤りです。 -
c 誤り
× 高齢者への使用は禁忌 → ○ 6歳未満の小児への使用は避ける
アミノ安息香酸エチルは、メトヘモグロビン血症を起こすおそれがあるため、6歳未満の小児への使用を避ける成分です。問題文は対象を高齢者に入れ替えています。また、手引きの表現は「禁忌」ではなく「使用は避ける」です。 -
d 誤り
× 長期間にわたって漫然と使用されることが多い → ○ 長期間にわたって漫然と使用することは避ける
オキセサゼインには局所麻酔作用があり、痛みを感じにくくします。そのため重大な消化器疾患や状態の悪化を見過ごすおそれがあり、長期間にわたる漫然とした使用は避けます。
よくある誤解
- **「作用が消化管に限定」**のような限定表現に注意しましょう。胃腸鎮痛鎮痙薬の成分には、胃腸以外にも作用するものがあります。
- **「横紋筋」と「平滑筋」**は取り違えやすい語です。パパベリン塩酸塩が直接働くのは、消化管の平滑筋です。
- 対象者のすり替えにも注意が必要です。アミノ安息香酸エチルで使用を避ける対象は、問題文にある高齢者ではなく、6歳未満の小児です。
補足コラム
胃腸鎮痛鎮痙薬では、抗コリン成分とパパベリン塩酸塩を区別して覚えましょう。
- 抗コリン成分:アセチルコリンの働きを抑えます。緑内障や排尿困難などへの注意が必要です。
- パパベリン塩酸塩:消化管の平滑筋に直接働きます。抗コリン成分とは異なり、胃液分泌を抑える作用は見出されていません。
- アミノ安息香酸エチル、オキセサゼイン:局所麻酔成分です。痛みを感じにくくして重大な状態を見過ごすおそれがあるため、漫然と長く使わないことが大切です。
FAQ
胃腸鎮痛鎮痙薬を、別の胃腸鎮痛鎮痙薬と一緒に使うと問題がありますか?
成分の作用が重なり、副作用が現れやすくなるおそれがあります。手引きでは、胃腸鎮痛鎮痙薬を使用している間は、ほかの胃腸鎮痛鎮痙薬の使用を避けるとされています。
成分の作用が重なり、副作用が現れやすくなるおそれがあります。手引きでは、胃腸鎮痛鎮痙薬を使用している間は、ほかの胃腸鎮痛鎮痙薬の使用を避けるとされています。
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