登録販売者 2024年 中国・四国 問85
問題文
アレルギーの症状及びアレルギー用薬に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a 肥満細胞から遊離したヒスタミンは、周囲の器官や組織の表面に分布する特定のタンパク質(受容体)と反応することで、血管収縮作用を示す。
b 蕁麻疹は、アレルゲンとの接触以外に、皮膚への物理的な刺激等によってヒスタミンが肥満細胞から遊離して生じるものが知られている。
c 一般用医薬品のアレルギー用薬には、アトピー性皮膚炎による慢性湿疹の治療に用いることを目的とするものがある。
d メキタジンは、まれに重篤な副作用としてショック(アナフィラキシー)、肝機能障害、血小板減少を生じることがある。
選択肢
1:(a、b)
2:(a、c)
3:(a、d)
4:(b、c)
5:(b、d)(正解)
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アレルギー症状と内服薬【登録販売者解説】
正解の理由
ヒスタミンは血管を拡張させ、メキタジンでは重篤な副作用がまれに起こることがあります。
厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」に照らすと、aは誤り、bは正しい、cは誤り、dは正しいです。したがって、正しい組合せは5(b、d)です。
解法ステップ
- aの「血管収縮作用」に注目します。ヒスタミンの作用として、血管が収縮するのか、拡張するのかを確認します。
- bでは、蕁麻疹(じんましん)の原因がアレルゲンとの接触に限られるかを見ます。「皮膚への物理的な刺激等」という記述も確認します。
- cでは、「アトピー性皮膚炎による慢性湿疹の治療」を一般用医薬品の目的としているかを確認します。
- dでは、メキタジンに挙げられた重篤な副作用が手引きの記載と一致するかを確認します。
選択肢別の誤答解説
-
a
×「血管収縮作用」→ ○「血管拡張、血管透過性亢進(血液中の成分が血管の外へ漏れやすくなること)等」
ヒスタミンは、周囲の組織にある受容体と反応して血管を拡張させます。血管を収縮させるという説明が誤りです。 -
b
正しい記述です。蕁麻疹は、アレルゲンとの接触だけでなく、皮膚への物理的な刺激などで肥満細胞からヒスタミンが遊離して生じることもあります。 -
c
×「治療に用いることを目的とするものがある」→ ○「治療に用いることを目的とするものはない」
手引きでは、一般用医薬品にはアトピー性皮膚炎による慢性湿疹等の治療を目的とするものはないとされています。 -
d
正しい記述です。メキタジンでは、まれに重篤な副作用としてショック(アナフィラキシー)、肝機能障害、血小板減少が生じることがあります。
組合せを照らすと、aを含む「a・b」「a・c」「a・d」の組は、いずれも誤りの記述aを含みます。「b・c」の組は、誤りの記述cを含み、正しい記述dを含みません。正しい記述b・dの組が5です。
よくある誤解
- ヒスタミンの働きを「血管を縮める」と取り違えやすいです。この問題では「血管収縮」が「血管拡張」に置き換えられています。
- 蕁麻疹はアレルゲンとの接触でしか起こらない、と思い込まないようにしましょう。物理的な刺激などで生じるものも知られています。
- アレルギー用薬なら、アトピー性皮膚炎による慢性湿疹にも使えると思いがちです。一般用医薬品は、その治療を目的とするものではありません。
補足コラム
抗ヒスタミン成分は、ヒスタミンが受容体と反応するのを妨げて、ヒスタミンの働きを抑えます。一方、クロモグリク酸ナトリウムは、肥満細胞からのヒスタミン遊離を抑える成分です。どちらもアレルギー症状に関係しますが、働きかける段階が異なります。
FAQ
一般用医薬品のアレルギー用薬は、アレルギーの原因そのものを取り除く薬ですか?
いいえ。主に症状を一時的に緩和するために用いられます。アレルゲンの除去・回避も、症状への対応で大切なことです。
いいえ。主に症状を一時的に緩和するために用いられます。アレルゲンの除去・回避も、症状への対応で大切なことです。
関連キーワード: ヒスタミン、肥満細胞、蕁麻疹、抗ヒスタミン成分、メキタジン

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