登録販売者 2024年 北海道・東北 問16
問題文
亜急性脊髄視神経症(スモン)及びその訴訟等に関する以下の記述のうち、誤っているものはどれか。
選択肢
1:スモンの原因となったキノホルム製剤には、整腸剤として販売されていた製品がある。
2:キノホルム製剤は、我が国では現在、アメーバ赤痢への使用に限定して販売されている。(正解)
3:スモン患者に対する施策や救済制度として、施術費及び医療費の自己負担分の公費負担、重症患者に対する介護事業等が講じられている。
4:サリドマイド訴訟、スモン訴訟を契機として、医薬品副作用被害救済制度が創設された。
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スモン訴訟とキノホルム【登録販売者解説】
正解の理由
キノホルム製剤は整腸剤として販売されていましたが、日本では1970年に販売が停止されました。
誤っているものは2です。各記述は、1が正しい、2が誤り、3が正しい、4が正しいとなります。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き(令和6年4月一部改訂)」第1章「医薬品に共通する特性と基本的な知識」の「薬害の歴史」です。
亜急性脊髄視神経症(あきゅうせいせきずいししんけいしょう)、いわゆるスモンは、キノホルム製剤が原因となった薬害です。手引きによると、キノホルム製剤は日本では1970年9月に販売が停止されました。したがって、「現在、アメーバ赤痢(せきり)への使用に限定して販売されている」とする2は誤りです。
解法ステップ
- 2の「我が国では現在」に注目します。国や時期を限定した記述は、手引きの記述と照らして確認します。
- 手引きでは、米国は1960年にアメーバ赤痢への使用に限ることを勧告した一方、日本では1970年9月に販売が停止されています。
- 「日本で現在も限定販売」と「日本では販売停止」の食い違いから、2を選びます。
選択肢別の誤答解説
1
正しい記述です。キノホルム製剤は、1924年から整腸剤として販売されていました。スモンの原因がキノホルムであるとの説が発表された後、日本では販売が停止されました。
2
誤った記述です。「日本では現在、アメーバ赤痢への使用に限定して販売」としていますが、手引きでは日本で1970年9月に販売が停止されたとされています。アメーバ赤痢への使用制限の勧告は、米国についての記述です。
3
正しい記述です。スモン患者への施策や救済制度として、施術費や医療費の自己負担分の公費負担、重症患者への介護事業などが講じられています。
4
正しい記述です。サリドマイド訴訟とスモン訴訟を契機として、医薬品副作用被害救済制度が創設されました。医薬品を適正に使用していても起こり得る副作用被害について、迅速な救済を図る制度です。
よくある誤解
- 米国の「アメーバ赤痢への使用に限る勧告」と、日本の「販売停止」を混同しやすいです。国名と時期をセットで覚えましょう。
- 「販売されている」という現在形の断定を見落とし、使用目的が限定されていることだけで正しいと判断しないようにします。
- スモン患者への支援策と、医薬品副作用被害救済制度の創設は別の記述です。制度の対象や内容を混ぜないようにしましょう。
補足コラム
医薬品副作用被害救済制度は、1979年に創設され、1980年5月から運営が始まりました。また、生物由来製品を介した感染等による健康被害を対象とする「生物由来製品感染等被害救済制度」は、別の制度として創設されています。名称が似ていても、救済の対象を区別しましょう。
FAQ
スモンの原因となったキノホルム製剤は、もともと何に使われていたのですか?
整腸剤として販売されていました。
整腸剤として販売されていました。
アメーバ赤痢への使用制限の勧告は、どこの国についての記述ですか?
手引きでは、1960年の米国についての記述です。
手引きでは、1960年の米国についての記述です。
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