登録販売者 2024年 北海道・東北 問17
問題文
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)訴訟に関する以下の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。
HIV訴訟は、血友病患者が、HIVが混入した(a)から製造された(b)の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。
本訴訟の和解を踏まえ、HIV感染者に対する恒久対策のほか、製薬企業に対し従来の副作用報告に加えて(c)の義務づけ等を内容とする改正薬事法が成立し、施行された。
選択肢
1:a:原料血漿、b:免疫グロブリン製剤、c:感染症報告
2:a:原料血小板、b:血液凝固因子製剤、c:市販後の副作用情報の収集
3:a:原料血漿、b:血液凝固因子製剤、c:感染症報告(正解)
4:a:原料血小板、b:免疫グロブリン製剤、c:市販後の副作用情報の収集
5:a:原料血漿、b:免疫グロブリン製剤、c:市販後の副作用情報の収集
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HIV訴訟と感染症報告【登録販売者解説】
正解の理由
HIV訴訟では、原料血漿から作られた血液凝固因子製剤と、感染症報告の義務づけを結びつけます。
正しい組み合わせは3です。(a)は原料血漿(けっしょう)、(b)は血液凝固因子製剤、(c)は感染症報告です。血友病(けつゆうびょう)患者が、HIVの混入した原料血漿から製造された血液凝固因子製剤の投与を受け、感染したことが訴訟の背景です。また、和解を踏まえた改正薬事法では、製薬企業に従来の副作用報告に加えて感染症報告が義務づけられました。根拠は第1章「医薬品に共通する特性と基本的な知識」の薬害の歴史です。厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」では、HIV訴訟と、その和解を踏まえた安全対策が説明されています。
解法ステップ
- 「HIVが混入した」という語から、訴訟の背景となった原料を確認します。手引きでは原料血漿です。
- 「血友病患者への投与」に注目します。ここで問われている製剤は血液凝固因子製剤です。
- 「従来の副作用報告に加えて」の後は、感染症報告です。
- この3つをすべて満たす組み合わせを選びます。
選択肢別の誤答解説
-
記述 a:原料血漿正しい語句は「原料血漿」です。原料血小板ではありません。選択肢2・4は、この部分が誤っています。
-
記述 b:血液凝固因子製剤正しい語句は「血液凝固因子製剤」です。血友病患者への投与に関する記述です。免疫グロブリン製剤に置き換えた選択肢1・4・5は誤りです。
-
記述 c:感染症報告正しい語句は「感染症報告」です。従来の副作用報告に加えて義務づけられたものです。「市販後の副作用情報の収集」とした選択肢2・4・5は、問われている内容と異なります。
選択肢ごとの組み合わせも確認しましょう。
- 選択肢1は、原料血漿と感染症報告は合っていますが、(b)が免疫グロブリン製剤である点が誤りです。
- 選択肢2は、(b)の血液凝固因子製剤は合っていますが、(a)が原料血小板、(c)が市販後の副作用情報の収集である点が誤りです。
- 選択肢4は、(a)の原料血小板、(b)の免疫グロブリン製剤、(c)の市販後の副作用情報の収集が、すべて誤りです。
- 選択肢5は、原料血漿は合っていますが、(b)が免疫グロブリン製剤、(c)が市販後の副作用情報の収集である点が誤りです。
よくある誤解
- 「原料血漿」と「原料血小板」の取り違えに注意しましょう。HIV訴訟の記述では原料血漿です。
- 「副作用報告」と「感染症報告」を同じものとして扱わないようにしましょう。問題文は「副作用報告に加えて」と、別に感染症報告を義務づけた点を問うています。
- 「血液凝固因子製剤」を「免疫グロブリン製剤」に置き換えるひっかけにも注意が必要です。
補足コラム
HIV訴訟は、血液製剤を介した感染被害の事例です。ほかの薬害訴訟と混同しないよう、感染経路や製剤を結びつけて覚えましょう。
- CJD訴訟:ヒト乾燥硬膜を介した感染被害です。
- C型肝炎訴訟:特定のフィブリノゲン製剤や血液凝固第IX因子製剤の投与による感染被害です。
FAQ
感染症報告が義務づけられたのは、どの改正薬事法ですか?
手引きでは、1996年に成立し、翌年4月に施行された改正薬事法の内容として説明されています。
手引きでは、1996年に成立し、翌年4月に施行された改正薬事法の内容として説明されています。
HIV訴訟の和解後は、感染症報告以外にどのような対策が進められましたか?
HIV感染者への恒久対策のほか、血液製剤の安全確保対策なども進められました。
HIV感染者への恒久対策のほか、血液製剤の安全確保対策なども進められました。
関連キーワード: HIV訴訟、原料血漿、血液凝固因子製剤、感染症報告、薬害の歴史

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