登録販売者 2024年 北海道・東北 問32
問題文
腸に作用する薬の使用及び受診勧奨に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 一般用医薬品の使用中に原因が明確でない下痢や便秘を生じた場合は、安易に止瀉薬や瀉下薬によって症状を抑えようとせず、その医薬品の使用を中止して、医師や薬剤師などの専門家に相談するよう説明すべきである。
b 過敏性腸症候群の便通障害のように下痢と便秘が繰り返し現れるものもあり、症状が長引くような場合には、医師の診療を受けるなどの対応が必要である。
c 下痢に発熱を伴う場合は、安易に止瀉薬を用いて症状を一時的に鎮めようとするのでなく、早期に医療機関を受診して原因の特定、治療をすべきである。
d 瀉下薬が手放せなくなっているような慢性の便秘については、漫然と継続使用するよりも、医師の診療を受けるなどの対応が必要である。
選択肢
1:a:正、b:正、c:正、d:正(正解)
2:a:誤、b:正、c:正、d:正
3:a:正、b:誤、c:正、d:正
4:a:正、b:正、c:誤、d:正
5:a:正、b:正、c:正、d:誤
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腸に作用する薬の受診勧奨【登録販売者解説】
正解の理由
原因不明の便通異常や長引く症状、発熱を伴う下痢、慢性便秘は、自己判断で薬を使い続けず専門家への相談・受診につなげます。
1が正解です。a〜dはすべて正しい記述です。根拠は『試験問題の作成に関する手引き(令和6年4月一部改訂)』第3章「主な医薬品とその作用」の、腸に作用する薬の受診勧奨に関する項目です。
解法ステップ
- aの「原因が明確でない下痢や便秘」では、薬で症状を抑え続けるのではなく、使用を中止して専門家に相談する流れに注目します。
- bの「下痢と便秘が繰り返す」「症状が長引く」は、医師の診療が必要となる目印です。
- cの「下痢に発熱を伴う」、dの「瀉下薬が手放せない慢性の便秘」も、自己判断で薬を使い続けない場面です。
- a〜dすべてが手引きの受診勧奨に合うため、全記述が正しい1に絞れます。
選択肢別の誤答解説
記述ごとの確認
-
a:正しいです。
一般用医薬品の使用中に原因が明確でない下痢や便秘が生じたとき、安易に止瀉薬(ししゃやく)や瀉下薬(しゃげやく)を使って症状を抑えようとするのは適切ではありません。原因となる医薬品の使用を中止し、医師や薬剤師などの専門家に相談するよう説明します。 -
b:正しいです。
過敏性腸症候群(かびんせいちょうしょうこうぐん)の便通障害のように、下痢と便秘を繰り返す場合があります。症状が長引くときは、医師の診療を受けるなどの対応が必要です。 -
c:正しいです。
下痢に発熱を伴う場合、食中毒菌などによる腸内感染症のほか、重大な疾患が原因となっている可能性があります。止瀉薬で一時的に症状を抑えようとせず、早期に医療機関を受診して原因の特定や治療につなげます。 -
d:正しいです。
瀉下薬が手放せないような慢性の便秘では、漫然と使い続けるのではなく、医師の診療を受けるなどの対応が必要です。瀉下薬の使用は一時的なものにとどめることが望ましいとされています。
組合せの確認
- 2:誤りです。 aを「誤」としていますが、aは正しい記述です。原因が明確でない便通異常が医薬品の使用中に生じた場合は、その医薬品の使用を中止し、専門家に相談します。
- 3:誤りです。 bを「誤」としていますが、bは正しい記述です。下痢と便秘が繰り返し現れ、症状が長引く場合は、医師の診療を受けるなどの対応が必要です。
- 4:誤りです。 cを「誤」としていますが、cは正しい記述です。発熱を伴う下痢では、安易に止瀉薬で抑えず、早期に医療機関を受診します。
- 5:誤りです。 dを「誤」としていますが、dは正しい記述です。瀉下薬が手放せない慢性の便秘では、漫然と継続使用せず、医師の診療を受けるなどの対応が必要です。
よくある誤解
- 「下痢は止めればよい」と考えがちですが、下痢は腸内の有害な物質を排出する防御反応の場合もあります。原因によっては、止瀉薬で抑えることで症状が悪化することがあります。
- 「便秘薬は効きにくくなったら量や使用回数を増やせばよい」と考えるのは誤りです。瀉下薬を繰り返し使うことは、漫然とした継続使用につながるおそれがあります。
- 「発熱があっても、まず下痢止めで様子を見ればよい」と決めつけないことが大切です。発熱は、感染症や重大な疾患が原因である可能性を考える目印です。
補足コラム
下痢への対処では、止瀉薬の使用だけでなく、水分・電解質の補給も重要です。電解質とは、体内の水分バランスなどに関わる成分です。下痢が続くと脱水症状を招きやすいため、受診勧奨の記述とあわせて覚えましょう。
また、便秘では生活習慣の改善も重要です。特に刺激性瀉下成分を主体とする瀉下薬は、繰り返し使用すると腸管の感受性が低下して効果が弱くなるため、常用を避ける必要があります。
FAQ
Q. 下痢が長引く場合に、医師の診療が必要とされるのはなぜですか?
A. 慢性の下痢では、腸自体に病変がある可能性も考えられるためです。一般用医薬品で症状だけを抑え続けず、原因を確認することが大切です。
A. 慢性の下痢では、腸自体に病変がある可能性も考えられるためです。一般用医薬品で症状だけを抑え続けず、原因を確認することが大切です。
Q. 便秘に伴って強い腹痛や嘔吐がある場合も、瀉下薬を使い続けますか?
A. いいえ。急性腹症(きゅうせいふくしょう)などの可能性があり、瀉下薬の刺激で症状を悪化させるおそれがあります。安易に使用せず、医師の診療を受けるなどの対応が必要です。
A. いいえ。急性腹症(きゅうせいふくしょう)などの可能性があり、瀉下薬の刺激で症状を悪化させるおそれがあります。安易に使用せず、医師の診療を受けるなどの対応が必要です。
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