登録販売者 2024年 北海道・東北 問49
問題文
皮膚に用いる薬及びその配合成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 外皮用薬は、皮膚表面に生じた創傷や症状、又は皮膚の下にある毛根、血管、筋組織、関節等の症状を改善・緩和するため、外用局所に直接適用される医薬品である。
b 殺菌消毒薬は、日常の生活において生じる、比較的小さなきり傷、擦り傷、掻き傷等の創傷面の化膿を防止すること、又は手指・皮膚の消毒を目的として使用される。
c 非ステロイド性抗炎症成分は、妊婦又は妊娠していると思われる女性では、原則使用を避けるべきである。
d ステロイド性抗炎症成分は、末梢組織の免疫機能を上昇させる作用を示すため、主に化膿している患部へ使用される。
選択肢
1:a:正、b:正、c:誤、d:誤
2:a:誤、b:正、c:誤、d:正
3:a:正、b:正、c:正、d:誤(正解)
4:a:正、b:誤、c:正、d:正
5:a:誤、b:誤、c:正、d:誤
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外皮用薬と抗炎症成分【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:外皮用薬は患部に直接使い、非ステロイド性抗炎症成分は妊婦等では使用を避け、ステロイド性抗炎症成分は免疫機能を低下させます。
正しい組み合わせは3です。記述は、aが正、bが正、cが正、dが誤です。根拠は、試験問題の作成に関する手引き(令和6年4月一部改訂)第3章「主な医薬品とその作用」の「皮膚に用いる薬」です。
解法ステップ
- aは「皮膚の下にある毛根、血管、筋組織、関節等」と「外用局所に直接適用」に注目します。これは外皮用薬の定義に合います。
- bは「比較的小さなきり傷、擦り傷、掻き傷(かききず)」と「化膿(かのう)の防止、手指・皮膚の消毒」が、殺菌消毒薬の目的として挙げられているか確認します。
- cは「妊婦又は妊娠していると思われる女性」と「原則使用を避けるべき」をセットで確認します。
- dは「免疫機能を上昇」と「化膿している患部へ使用」に注目します。ステロイド性抗炎症成分の作用・使用上の注意と逆なので、誤りです。
選択肢別の誤答解説
-
a 正
外皮用薬は、皮膚表面の創傷(そうしょう)や症状だけでなく、皮膚の下にある毛根、血管、筋組織、関節等の症状にも用いられます。外用局所、つまり患部に直接適用する医薬品です。 -
b 正
殺菌消毒薬は、日常生活で生じる比較的小さな傷の化膿を防いだり、手指・皮膚を消毒したりする目的で使われます。「比較的小さな傷」という範囲も、記述のとおりです。 -
c 正
非ステロイド性抗炎症成分は、妊婦又は妊娠していると思われる女性では、原則として使用を避ける扱いです。手引きには、妊娠末期のラットに一部の成分を投与した実験で、胎児の動脈管(どうみゃくかん)の収縮が見られたとの報告も記載されています。 -
d 誤
×「末梢組織の免疫機能を上昇」→ ○「末梢組織の免疫機能を低下」
ステロイド性抗炎症成分は、炎症を抑える一方で、末梢組織の免疫機能を低下させる作用も示します。そのため、化膿している患部に使うと症状を悪化させるおそれがあり、使用を避ける必要があります。「主に化膿している患部へ使用」も誤りです。
誤答の組み合わせ
- 1:a・b・dは合っていますが、cを「誤」としている点が違います。
- 2:aを「誤」、cを「誤」、dを「正」としている点が違います。
- 4:bを「誤」、dを「正」としている点が違います。
- 5:a・bを「誤」としている点が違います。
よくある誤解
- 「皮膚に用いる薬だから、皮膚表面だけが対象」と考える
外皮用薬には、皮膚の下にある毛根や筋組織、関節等の症状に用いるものもあります。 - 「抗炎症成分はどれも免疫機能を高める」と考える
ステロイド性抗炎症成分は、末梢組織の免疫機能を低下させる作用もあります。 - 「炎症を抑える薬なら、化膿している患部にも向く」と考える
ステロイド性抗炎症成分では、免疫機能の低下により患部の状態を悪化させるおそれがあるため、化膿している患部への使用を避けます。
補足コラム
ステロイド性と非ステロイド性の見分け方
- ステロイド性抗炎症成分:ステロイド骨格を持ち、患部局所の炎症を抑えます。一方で、末梢組織の免疫機能を低下させる作用にも注意します。
- 非ステロイド性抗炎症成分:ステロイド骨格を持たず、プロスタグランジンの産生を抑える作用などによって抗炎症作用を示します。妊婦等では原則として使用を避ける扱いです。
どちらも「抗炎症成分」ですが、成分の分類と注意点は別々に整理しましょう。
FAQ
殺菌消毒薬は、すべての細菌やウイルスに効きますか?
いいえ。殺菌消毒成分は、すべての細菌やウイルスに効果があるわけではありません。「殺菌消毒薬」という名称だけで、あらゆる病原体に有効と判断しないことが大切です。
いいえ。殺菌消毒成分は、すべての細菌やウイルスに効果があるわけではありません。「殺菌消毒薬」という名称だけで、あらゆる病原体に有効と判断しないことが大切です。
外皮用薬は、患部を汚れたまま使ってもよいですか?
患部に汚れや皮脂が多く付着していると、有効成分が浸透しにくくなることがあります。手引きでは、患部を清浄にしてから使うことが重要とされています。
患部に汚れや皮脂が多く付着していると、有効成分が浸透しにくくなることがあります。手引きでは、患部を清浄にしてから使うことが重要とされています。
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