登録販売者 2024年 北海道・東北 問78
問題文
消化器系に現れる医薬品の副作用に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a 消化性潰瘍になると、消化管出血に伴って、一般に糞便が赤くなる。
b 消化性潰瘍は自覚症状が乏しい場合もあり、貧血症状(動悸や息切れ等)の検査時や突然の吐血・下血によって発見されることもある。
c 医薬品の作用によって腸管運動が麻痺して腸内容物の通過が妨げられ、腹部膨満感を伴う著しい便秘等の症状が現れることがある。
d イレウス様症状が悪化しても症状自体は消化器系に留まり、全身症状に至ることはない。
選択肢
1:(a、b)
2:(a、d)
3:(b、c)(正解)
4:(c、d)
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消化器系副作用の見分け方【登録販売者解説】
正解の理由
消化性潰瘍では便が黒くなることがあり、イレウス様症状は悪化すると全身状態にも影響します。
正しい記述は3の(b、c)です。記述aとdは誤りです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(第2章「人体の働きと医薬品」・消化器系に現れる副作用)です。
解法ステップ
- 消化性潰瘍の出血で便が「赤くなる」のか「黒くなる」のかを確認します。
- 自覚症状が乏しくても、貧血症状や吐血・下血で発見されることがあるかを見ます。
- 腸管運動が麻痺すると、腸内容物の通過が妨げられるかを確認します。
- イレウス様症状が悪化した場合、消化器の症状だけにとどまるかを見分け、正しい記述の組を選びます。
選択肢別の誤答解説
記述a
×「糞便が赤くなる」→ ○「糞便が黒くなる」
消化性潰瘍(しょうかせいかいよう)は、胃や十二指腸の粘膜が傷つく状態です。消化管出血に伴って便が黒くなることがあります。「赤くなる」とした部分が誤りです。
記述b
正しい記述です。
消化性潰瘍は、自覚症状が乏しい場合もあります。そのため、貧血症状(動悸(どうき)や息切れなど)の検査時や、突然の吐血(とけつ)・下血(げけつ)によって発見されることがあります。
記述c
正しい記述です。
医薬品の作用によって腸管運動が麻痺すると、腸内容物が先へ進みにくくなることがあります。腹部膨満感を伴う著しい便秘などが現れるのは、イレウス様症状(腸閉塞様症状)の特徴です。
記述d
×「全身症状に至ることはない」
イレウス様症状が悪化すると、嘔吐による脱水や、腸内細菌の異常増殖による急激な全身状態の衰弱が起こる可能性があります。「消化器系に留まる」とするのは誤りです。
組合せの照合
- 1(a、b):bは正しいですが、誤りのaを含み、正しいcを含みません。
- 2(a、d):aとdが誤りで、正しいbとcを含みません。
- 4(c、d):cは正しいですが、誤りのdを含み、正しいbを含みません。
よくある誤解
- 消化管出血なら便は赤くなる、と決めつける間違いがあります。この問題では、消化性潰瘍に伴う便の色は「黒」がポイントです。
- イレウス様症状を、便秘や腹部膨満感だけの問題と考えるのは誤りです。悪化すると脱水や全身状態の衰弱につながる可能性があります。
- 「全身症状に至ることはない」のような強い断定は、手引きの「可能性がある」という記述と照らして慎重に判断しましょう。
補足コラム
消化性潰瘍では、胃のもたれ、食欲低下、胸やけ、吐きけ、胃痛などが現れることもあります。ただし、自覚症状が乏しい場合もあるため、「症状が軽いから消化性潰瘍ではない」とは言い切れません。原因と考えられる医薬品の使用を中止し、医師の診療を受けるなどの対応が必要とされています。
FAQ
イレウス様症状は、腸自体が塞がっていなくても起こりますか?
はい。腸管自体は閉塞していなくても、医薬品の作用で腸管運動が麻痺し、腸内容物の通過が妨げられることで起こることがあります。
はい。腸管自体は閉塞していなくても、医薬品の作用で腸管運動が麻痺し、腸内容物の通過が妨げられることで起こることがあります。
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