登録販売者 2024年 奈良・関西広域連合・福井 問10
問題文
小児等への医薬品の使用に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a 乳児向けの用法用量が設定されている医薬品であれば、乳児は医薬品の使用により状態が急変することはない。
b 乳幼児は、医薬品が喉につかえると、大事に至らなくても咳き込んで吐き出し苦しむことになり、その体験から医薬品の服用に対する拒否意識を生じることがある。
c 「医療用医薬品の添付文書等の記載要領の留意事項」(平成29年6月8日付け薬生安発0608第1号厚生労働省医薬・生活衛生局安全対策課長通知別添)において、おおよその目安として、小児は5歳以上、15歳未満との年齢区分が用いられている。
d 大人に比べて小児は、吸収されて循環血液中に移行した医薬品の成分が脳に達しやすい。
選択肢
1:a:正、b:正、c:誤、d:正
2:a:正、b:正、c:誤、d:誤
3:a:誤、b:正、c:正、d:誤
4:a:誤、b:正、c:誤、d:正(正解)
5:a:誤、b:誤、c:正、d:誤
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小児への医薬品使用【登録販売者解説】
正解の理由
乳児は用法・用量が設定されていても状態が急変しやすく、小児は血液脳関門が未発達で成分が脳に達しやすいです。
正しい組合せは4です。aは誤、bは正、cは誤、dは正です。根拠は「試験問題の作成に関する手引き」第1章の「小児等への配慮」です。
解法ステップ
- aの「状態が急変することはない」に注目します。乳児は急変しやすいので、この断定は誤りです。
- bの「喉につかえる」「服用への拒否意識」は、手引きに示されている内容と合っています。
- cは年齢の境目を確認します。手引きで小児とされる目安は「7歳以上、15歳未満」です。
- dの「成分が脳に達しやすい」は、血液脳関門が未発達という説明に合っています。a・b・c・dが「誤・正・誤・正」となる組合せを選びます。
選択肢別の誤答解説
-
a 誤り
×(状態が急変することはない)→ ○(状態が急変しやすい)
乳児向けの用法・用量が設定されていても、乳児は医薬品の影響を受けやすく、状態も急変しやすいです。用法・用量の設定を「安全で、状態が急変しない」という保証のように扱わないことが大切です。 -
b 正しい
乳幼児(にゅうようじ)は、錠剤やカプセル剤などを飲み込むのが難しいことがあります。医薬品が喉につかえると、咳き込んで吐き出し、苦しい思いをすることがあり、その体験から服用を嫌がるようになる場合があります。 -
c 誤り
×(小児は5歳以上、15歳未満)→ ○(小児は7歳以上、15歳未満)
通知に示された年齢区分の目安では、小児は7歳以上、15歳未満です。「5歳以上」としている点が誤りです。 -
d 正しい
血液脳関門(血液中の物質が脳へ入りにくくする仕組み)が小児では未発達です。そのため、血液中に移行した医薬品の成分が、大人より脳に達しやすいとされています。
よくある誤解
- 「用法・用量が設定されている」ことを「乳児でも状態が急変しない」と読み替えてしまう誤りです。aは「急変することはない」という断定がポイントです。
- 年齢区分の数字を、幼児に錠剤・カプセル剤を使用する際の注意で示される「5歳未満」と混同しないようにしましょう。cで問われている小児の目安は「7歳以上、15歳未満」です。
- 「小児は吸収率が高い」という知識と、「成分が脳に達しやすい」という知識を混同しないようにしましょう。後者の理由は血液脳関門の未発達です。
補足コラム
通知に示される年齢区分の目安は、次のとおりです。
- 新生児:生後4週未満
- 乳児:生後4週以上、1歳未満
- 幼児:1歳以上、7歳未満
- 小児:7歳以上、15歳未満
ただし、一般的に15歳未満を小児とすることもあります。具体的な年齢が明らかな場合は、「3歳未満の小児」のように表現されることもあります。
FAQ
小児で医薬品の作用が強く出ることがあるのは、脳に達しやすいことだけが理由ですか?
いいえ。手引きでは、肝臓や腎臓の機能も未発達で、成分の代謝や排泄に時間がかかることも説明されています。そのため、作用や副作用が強く出ることがあります。
いいえ。手引きでは、肝臓や腎臓の機能も未発達で、成分の代謝や排泄に時間がかかることも説明されています。そのため、作用や副作用が強く出ることがあります。
関連キーワード: 小児、乳児、年齢区分、血液脳関門、服用時の注意

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