登録販売者 2024年 奈良・関西広域連合・福井 問107
問題文
医薬品の副作用情報等の収集、評価及び措置に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a サリドマイド薬害事件を契機として、世界保健機関(WHO)加盟各国を中心に、各国自らが医薬品の副作用情報を収集、評価する体制(WHO国際医薬品モニタリング制度)を確立した。
b 医薬品・医療機器等安全性情報報告制度は、都道府県が約3000の医療機関から直接副作用報告を受ける「医薬品副作用モニター制度」としてスタートした。
c 医薬関係者が医薬品の副作用等によるものと疑われる健康被害の発生を知った場合において、保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため必要があると認めるときは、その旨を厚生労働大臣に報告しなければならないとされているが、実務上は報告書を保健所に提出することとされている。
d 厚生労働省の健康危機管理業務は、科学的・客観的な評価を行うとともに、情報の広範な収集、分析の徹底と対応方針の弾力的な見直しに努め、国民に対して情報の速やかな提供と公表を行うことを基本としている。
選択肢
1:a:正、b:誤、c:正、d:誤
2:a:正、b:誤、c:誤、d:正(正解)
3:a:誤、b:誤、c:正、d:誤
4:a:正、b:正、c:誤、d:誤
5:a:誤、b:誤、c:誤、d:正
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副作用情報の収集・評価と報告【登録販売者解説】
正解の理由
サリドマイド事件を契機にWHO国際医薬品モニタリング制度が確立し、医薬関係者の報告書は実務上、総合機構に提出します。
正しい組合せは2です。記述は、aが正、bが誤、cが誤、dが正です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第5章「医薬品の適正使用・安全対策」の「副作用情報等の収集、評価及び措置」です。
解法ステップ
- aは「サリドマイド薬害事件」と「WHO国際医薬品モニタリング制度」のつながりを確認します。
- bは、制度開始時に副作用報告を直接受けたのが「都道府県」なのか「厚生省(当時)」なのかに注目します。
- cは、報告書の提出先が「保健所」なのか「総合機構」なのかを見ます。
- dは、健康危機管理の基本に「科学的・客観的な評価」「情報の速やかな提供と公表」が含まれるかを確かめます。
選択肢別の誤答解説
-
a 正しい
サリドマイド薬害事件を契機に、各国が自ら医薬品の副作用情報を収集・評価する体制が整えられました。これがWHO国際医薬品モニタリング制度につながりました。 -
b 誤り
× 都道府県が直接副作用報告を受ける → ○ 厚生省(当時)が直接副作用報告を受ける
本制度は1967年3月、約3000の医療機関をモニター施設に指定して、厚生省(当時)が直接副作用報告を受ける「医薬品副作用モニター制度」としてスタートしました。報告を受けたのは都道府県ではありません。 -
c 誤り
× 保健所に提出 → ○ 独立行政法人医薬品医療機器総合機構に提出
医薬関係者は、保健衛生上の危害の発生・拡大を防ぐために必要と認める場合、厚生労働大臣に報告することとされています。実務上の報告書の提出先は総合機構です。 -
d 正しい
健康危機管理では、科学的・客観的に評価し、情報を広く集めて分析するとともに、国民への速やかな情報提供・公表を基本とします。
組合せの確認
- 1:a・bは合っていますが、c・dが逆です。
- 3:a・c・dが正しい組合せと異なります。
- 4:a・cは合っていますが、b・dが逆です。
- 5:b・c・dは合っていますが、aが逆です。
よくある誤解
- 制度開始時に副作用報告を直接受けた主体を取り違えやすいです。約3000の医療機関から厚生省(当時)が直接報告を受けたと結びつけます。
- 「厚生労働大臣に報告」と「実務上の提出先」を同じものと考えがちです。報告先の表現と、報告書を実際に提出する先を分けて覚えましょう。
- 健康危機管理の説明に「情報の収集・分析」だけが書かれていても、それだけで終わりではありません。評価や国民への情報提供・公表も基本に含まれます。
補足コラム
副作用情報の報告制度は、医薬関係者からの報告だけではありません。製造販売業者等にも、製造販売する医薬品の副作用等が疑われる健康被害などを厚生労働大臣へ報告する義務があります。制度の対象者と報告の仕組みを分けて整理すると、混同しにくくなります。
FAQ
一般用医薬品の副作用情報も報告の対象ですか?
はい。一般用医薬品についても副作用等の情報が収集され、安全性の確認や対策に活用されます。
はい。一般用医薬品についても副作用等の情報が収集され、安全性の確認や対策に活用されます。
報告には決められた期限がありますか?
医薬関係者からの報告には特に定められた期限はありませんが、報告が必要と認めた場合は、危害の発生・拡大を防ぐため適宜速やかに行うこととされています。
医薬関係者からの報告には特に定められた期限はありませんが、報告が必要と認めた場合は、危害の発生・拡大を防ぐため適宜速やかに行うこととされています。
関連キーワード: WHO国際医薬品モニタリング制度、副作用情報、医薬品・医療機器等安全性情報報告制度、モニター薬局、健康危機管理、医薬品医療機器総合機構

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