登録販売者 2024年 奈良・関西広域連合・福井 問69
問題文
骨格系及び筋組織に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a 骨の成長が停止すると骨吸収と骨形成は行われず、カルシウムが骨から溶け出し骨密度は低下する。
b 骨の関節面は、弾力性に富む柔らかい軟骨層に覆われており、衝撃を和らげ、関節の動きを滑らかにしている。
c 骨格筋の疲労は、乳酸の代謝に伴って生成するグリコーゲンが蓄積し、筋組織の収縮性が低下する現象である。
d 心臓壁にある筋組織は、消化管壁や膀胱等に分布する筋と同様に、自律神経に支配される平滑筋に分類される。
選択肢
1:a:正、b:正、c:誤、d:誤
2:a:正、b:誤、c:正、d:正
3:a:誤、b:正、c:誤、d:誤(正解)
4:a:正、b:誤、c:正、d:誤
5:a:誤、b:誤、c:正、d:正
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骨格系と筋組織【登録販売者解説】
正解の理由
骨は成長が止まった後も新陳代謝を続け、骨格筋の疲労では乳酸が蓄積します。
正しい組合せは 3 です。記述は、aが誤り、bが正しく、cとdが誤りです。根拠は、手引きの第2章「人体の働きと医薬品」の骨と筋組織に関する項目です。正式名称は『試験問題の作成に関する手引き』です。
解法ステップ
- aは「成長が停止すると骨吸収と骨形成は行われず」という部分に注目します。成長後も骨の新陳代謝が続くかが判断のポイントです。
- bは「関節面」「軟骨層」「衝撃を和らげる」という組合せを確認します。
- cは「乳酸」と「グリコーゲン」の関係に注目します。どちらが代謝に伴って生成し、どちらが蓄えられたエネルギー源なのかを見ます。
- dは心臓壁の筋組織を、平滑筋と心筋のどちらに分類するかを確認します。
選択肢別の誤答解説
-
a:誤り
×「成長が停止すると骨吸収と骨形成は行われず」→ ○「成長が停止した後も一生を通じて骨吸収と骨形成が行われる」
骨吸収(こつきゅうしゅう)は骨が壊されること、骨形成(こつけいせい)は骨が修復されることです。骨からカルシウムが溶け出す一方で、ほぼ同量が骨に沈着します。このバランスにより、一定の骨密度が保たれます。 -
b:正しい
骨の関節面は、弾力性のある柔らかな軟骨(なんこつ)の層に覆われています。この層が衝撃を和らげ、関節の動きを滑らかにします。 -
c:誤り
×「乳酸の代謝に伴って生成するグリコーゲンが蓄積」→ ○「グリコーゲンの代謝に伴って生成する乳酸が蓄積」
骨格筋(こっかくきん)は、収縮のエネルギー源としてグリコーゲンを蓄えています。運動を続けるとグリコーゲンが減少し、乳酸が蓄積するなどして筋組織の収縮性が低下します。 -
d:誤り
×「平滑筋に分類される」→ ○「心筋に分類される」
心臓壁の筋組織は心筋(しんきん)です。心筋は、自分の意思で動かせない不随意筋(ふずいいきん)で、自律神経(じりつしんけい)に支配されます。しかし、消化管壁や膀胱などに分布する平滑筋(へいかつきん)とは別の種類です。
選択肢ごとに照らすと、1はaを正としている点が誤りです。2はa・b・c・dすべての正誤が照合結果と異なります。4はa・b・cの正誤が異なり、5はb・c・dの正誤が異なります。
よくある誤解
- 骨の成長が止まることと、骨の新陳代謝が止まることを同じだと考えがちです。成長後も骨吸収と骨形成は続きます。
- cでは、「乳酸」と「グリコーゲン」の順序が入れ替えられています。乳酸がグリコーゲンを生み出すのではなく、グリコーゲンの代謝に伴って乳酸が生成します。
- 心筋は自律神経に支配されるため平滑筋だ、と考えがちです。自律神経に支配される点は共通しますが、心筋と平滑筋は別の分類です。
補足コラム
筋組織は、骨格筋・平滑筋・心筋の3種類に分類されます。骨格筋は随意筋(自分の意思で動かせる筋肉)で、体性神経系に支配されます。平滑筋と心筋は不随意筋で、自律神経系に支配されます。なお、横縞模様(横紋)があるのは骨格筋だけではなく、心筋にもあります。
FAQ
横紋があれば、骨格筋と判断できますか?
いいえ。心筋にも横紋があります。筋肉の種類を見分けるときは、横紋の有無だけでなく、どこにある筋肉かも確認しましょう。
いいえ。心筋にも横紋があります。筋肉の種類を見分けるときは、横紋の有無だけでなく、どこにある筋肉かも確認しましょう。
関連キーワード: 骨吸収、骨形成、骨密度、関節軟骨、骨格筋、グリコーゲン、乳酸、心筋、平滑筋、随意筋、不随意筋

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