登録販売者 2024年 奈良・関西広域連合・福井 問77
問題文
消化器系に現れる医薬品の副作用に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a 消化性潰瘍とは、胃や十二指腸の粘膜組織が傷害されているが、粘膜組織の欠損は粘膜筋板を超えない状態をいう。
b 副作用による消化性潰瘍は、自覚症状が乏しい場合もあり、突然の吐血・下血によって発見されることもある。
c イレウス様症状(腸閉塞様症状)では、腹痛などの症状のために水分や食物の摂取が抑制され、嘔吐がない場合でも脱水状態となることがある。
d 小児や高齢者のほか、普段から便秘傾向にある人は、イレウス様症状の発症のリスクが高い。
選択肢
1:a:正、b:誤、c:正、d:誤
2:a:正、b:誤、c:正、d:正
3:a:正、b:正、c:誤、d:誤
4:a:誤、b:正、c:正、d:正(正解)
5:a:誤、b:正、c:誤、d:正
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消化器系の副作用【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:消化性潰瘍は粘膜筋板を超えて欠損し、イレウス様症状では嘔吐がなくても脱水することがあります。
正しい組合せは4です。aは誤り、b・c・dは正しい記述です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第2章「人体の働きと医薬品」の「消化器系に現れる副作用」です。
解法ステップ
- aは「粘膜筋板を超えない」という境界の表現に注目します。潰瘍の定義を左右する語句です。
- bは「自覚症状が乏しくても、吐血・下血で発見されることがある」という内容が手引きにあるかを確認します。
- cは「嘔吐がない場合でも脱水状態となることがある」という部分を見ます。腹痛などで水分や食物をとれないことがポイントです。
- dの「小児・高齢者・便秘傾向」は、イレウス様症状のリスクが高い人として挙げられているかを照らし、組合せを選びます。
選択肢別の誤答解説
-
a 誤り
×「粘膜筋板を超えない」→ ○「粘膜筋板を超えて欠損する」
消化性潰瘍とは、胃や十二指腸の粘膜組織の一部が粘膜筋板を超えて欠損した状態です。選択肢1・2・3は、aを「正」としているため誤りです。 -
b 正しい
消化性潰瘍は自覚症状が乏しいことがあり、貧血症状の検査時や、突然の吐血・下血で発見されることもあります。選択肢1・2は、bを「誤」としているため誤りです。 -
c 正しい
イレウス様症状(腸閉塞様症状)では、腹痛などによって水分や食物の摂取が抑えられ、嘔吐がなくても脱水状態になることがあります。選択肢3・5は、cを「誤」としているため誤りです。 -
d 正しい
小児や高齢者に加え、普段から便秘傾向のある人も、イレウス様症状の発症リスクが高いとされています。選択肢1・3は、dを「誤」としているため誤りです。
よくある誤解
- 消化性潰瘍の定義を「粘膜が傷ついている状態」とだけ覚え、粘膜筋板を超えるかどうかを見落とすことがあります。
- 脱水は嘔吐によって起きるものと思い込みがちです。ここでは、腹痛などで水分をとれない場合も脱水する点が問われています。
- イレウス様症状を、腸が物理的にふさがる状態だけだと考えるのは誤りです。腸管運動が麻痺し、内容物の通過が妨げられる場合もあります。
補足コラム
イレウス様症状では、激しい腹痛、ガスの排出停止、嘔吐、腹部膨満感を伴う著しい便秘などが現れることがあります。症状に気付いたときは、原因と考えられる医薬品の使用を中止し、早期に医師の診療を受けるなどの対応が必要です。
FAQ
Q. イレウス様症状は、腸管そのものがふさがっていなくても起こりますか?
A. 起こることがあります。腸管自体が閉塞していなくても、医薬品の作用で腸管運動が麻痺し、内容物の通過が妨げられる場合があります。
A. 起こることがあります。腸管自体が閉塞していなくても、医薬品の作用で腸管運動が麻痺し、内容物の通過が妨げられる場合があります。
Q. 下血とはどのような症状ですか?
A. 消化管からの出血が便に混じって出ることです。消化性潰瘍では、便が黒くなることもあります。
A. 消化管からの出血が便に混じって出ることです。消化性潰瘍では、便が黒くなることもあります。
関連キーワード: 消化性潰瘍、粘膜筋板、イレウス様症状、脱水、吐血、下血

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