登録販売者 2025年 中国・四国 問105
問題文
一般用医薬品の添付文書の「使用上の注意」において、「相談すること」の項目中に「腎臓病の診断を受けた人」を記載することとされている医薬品の成分とその理由に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
【医薬品の成分】 【理由】
a アセトアミノフェン - 大量に使用するとナトリウム貯留、カリウム排泄促進が起こり、むくみ(浮腫)等の症状が現れ、腎臓病を悪化させるおそれがあるため。
b スクラルファート - 過剰のアルミニウムイオンが体内に貯留し、アルミニウム脳症、アルミニウム骨症を生じるおそれがあるため。
c ピペラジンリン酸塩 - ナトリウム、カルシウム、マグネシウム等の無機塩類の排泄が遅れたり、体内貯留が現れやすいため。
d プソイドエフェドリン塩酸塩 - 腎臓における排泄が円滑に行われず、副作用が現れやすくなるため。
選択肢
1:(a、b)
2:(a、c)
3:(b、c)
4:(b、d)(正解)
5:(c、d)
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腎臓病と使用前相談成分【登録販売者解説】
正解の理由
アセトアミノフェンは浮腫・循環体液量増加、スクラルファートはアルミニウム貯留、プソイドエフェドリン塩酸塩は腎臓からの排泄低下が相談理由です。
正しい組み合わせは4(b、d)です。aは誤り、bは正しい、cは誤り、dは正しい記述です。根拠は「試験問題の作成に関する手引き(令和7年4月一部改訂)」の第5章「医薬品の適正使用・安全対策」にある、添付文書の「相談すること」の項目です。
解法ステップ
- bの「アルミニウムイオンが体内に貯留」を確認します。スクラルファートはアルミニウムを含むため、記述は正しいと判断できます。
- dの「腎臓における排泄が円滑に行われず」を確認します。腎機能が低下していると成分が排泄されにくく、副作用が現れやすくなるため、正しい記述です。
- aの「大量に使用すると、ナトリウム貯留・カリウム排泄促進」は、アセトアミノフェンの理由として述べられているかを見ます。別の成分群の注意理由なので、誤りです。
- cの「無機塩類の排泄が遅れる」は、ピペラジンリン酸塩ではなく、マグネシウムなどの無機塩類を含む成分についての理由です。したがって、bとdを含む組み合わせを選びます。
選択肢別の誤答解説
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a アセトアミノフェン×「大量に使用するとナトリウム貯留、カリウム排泄促進」→ ○「むくみ(浮腫(ふしゅ))、循環体液量の増加」アセトアミノフェンについては、浮腫や循環体液量の増加が起こり、腎臓病を悪化させるおそれがあるため、「相談すること」に記載されます。ナトリウム貯留・カリウム排泄促進という理由は、グリチルリチン酸やカンゾウを含む成分についてのものです。
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b スクラルファート**正しい記述です。**スクラルファートはアルミニウムを含む成分です。腎臓病の人ではアルミニウムが体内に貯留し、アルミニウム脳症(脳にアルミニウムが蓄積して起こる脳の障害)やアルミニウム骨症(骨にアルミニウムが蓄積して起こる病気)を生じるおそれがあります。
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c ピペラジンリン酸塩誤った記述です。「ナトリウム、カルシウム、マグネシウム等の無機塩類の排泄が遅れる」という理由は、マグネシウムなどの無機塩類を含む成分についてのものです。ピペラジンリン酸塩に当てはめた組み合わせではありません。
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d プソイドエフェドリン塩酸塩**正しい記述です。**腎臓からの排泄が円滑に行われないと、成分の影響が強く出たり、副作用が現れやすくなったりするおそれがあります。そのため、腎臓病の診断を受けた人は「相談すること」の対象です。
組み合わせの確認
- 選択肢1(a、b):正しいbを含みますが、誤りのaも含み、正しいdを含みません。
- 選択肢2(a、c):aとcが誤りで、正しいbとdを含みません。
- 選択肢3(b、c):正しいbを含みますが、誤りのcも含み、正しいdを含みません。
- 選択肢5(c、d):正しいdを含みますが、誤りのcも含み、正しいbを含みません。
よくある誤解
- 「ナトリウム貯留・カリウム排泄促進」という理由を、腎臓病に関係する成分すべてに当てはめてしまうことがあります。理由と成分の組み合わせまで確認しましょう。
- 「無機塩類の排泄が遅れる」という説明を、名前に「リン酸塩」が付く成分にも当てはめるのは誤りです。ここでは、マグネシウムなどを含む成分が対象です。
- 「相談すること」の記載を「使用してはいけない」と同じ意味だと考えてしまうことがあります。記載の趣旨は、使用前に医師や薬剤師へ相談することです。
補足コラム
腎臓病の人では、アルミニウムやマグネシウムなどの無機塩類が排泄されにくくなり、体内に貯留しやすくなることがあります。アルミニウムを含む成分では、透析療法を受けている人は使用を避ける必要があり、透析を受けていない人も長期連用を避ける必要があります。成分名だけでなく、対象者や注意の内容も整理して覚えましょう。
FAQ
「相談すること」と「してはいけないこと」は、どう違いますか?
「相談すること」は、使用前に医師や薬剤師へ相談する必要がある場合の記載です。「してはいけないこと」は、使用を避ける必要がある場合の記載です。
「相談すること」は、使用前に医師や薬剤師へ相談する必要がある場合の記載です。「してはいけないこと」は、使用を避ける必要がある場合の記載です。
スクラルファートは、なぜ腎臓病の人への注意対象になるのですか?
アルミニウムを含むためです。腎臓から排泄されにくくなると体内に貯留し、健康への影響が生じるおそれがあります。
アルミニウムを含むためです。腎臓から排泄されにくくなると体内に貯留し、健康への影響が生じるおそれがあります。
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