登録販売者 2025年 中国・四国 問108
問題文
一般用医薬品の添付文書における「使用上の注意」の記載に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a プソイドエフェドリン塩酸塩は、副交感神経興奮作用により血圧を上昇させ、高血圧を悪化させるおそれがあるため、高血圧の診断を受けた人は使用しないこととされている。
b ステロイド性抗炎症成分は、副腎皮質の機能亢進を生じるおそれがあるため、長期連用しないこととされている。
c ステロイド性抗炎症成分が配合された外用薬は、細菌等の感染に対する抵抗力を弱めて、感染を増悪させる可能性があるため、患部が化膿している人は使用しないこととされている。
d 次硝酸ビスマスを含む医薬品は、吸収減少により効果が得られないため、服用前後は飲酒しないこととされている。
選択肢
1:a:正、b:正、c:正、d:誤
2:a:正、b:誤、c:誤、d:正
3:a:誤、b:正、c:正、d:正
4:a:誤、b:誤、c:誤、d:正
5:a:誤、b:誤、c:正、d:誤(正解)
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使用上の注意の成分別記載【登録販売者解説】
正解の理由
プソイドエフェドリンは交感神経を刺激し、ステロイド性抗炎症成分は感染を悪化させたり副腎皮質の機能低下を起こしたりするおそれがあり、ビスマスを含む成分は長期連用に注意します。
正しい組み合わせは5です。aは誤、bは誤、cは正、dは誤です。根拠は『試験問題の作成に関する手引き(令和7年4月一部改訂)』第5章「医薬品の適正使用・安全対策」の、添付文書における使用上の注意です。
解法ステップ
- aの「副交感神経」と、プソイドエフェドリンの作用を確認します。高血圧に関する注意の根拠となる神経の種類が見分けどころです。
- bは「副腎皮質の機能亢進」と「長期連用しないこと」を分けて考えます。注意の記載があっても、理由の語句が違えば誤りです。
- cは「ステロイド性抗炎症成分」「感染に対する抵抗力」「化膿している患部」のつながりを確認します。
- dは「飲酒」と「継続服用の期間」を見比べます。次硝酸ビスマスに関する注意の内容が入れ替わっていないかを確かめます。
選択肢別の誤答解説
-
a 誤
× 副交感神経興奮作用 → ○ 交感神経興奮作用
プソイドエフェドリン塩酸塩は交感神経を興奮させ、血圧を上昇させることがあります。そのため、高血圧の人は使用を避ける必要があります。「血圧を上昇させる」という部分は合っていますが、その原因を副交感神経としている点が誤りです。 -
b 誤
× 副腎皮質の機能亢進 → ○ 副腎皮質の機能低下
副腎皮質(ふくじんひしつ)は、副腎の外側にある部分です。ステロイド性抗炎症成分を長期連用すると、副腎皮質の機能低下を生じるおそれがあります。「長期連用を避ける」という注意は正しいものの、その理由が誤っています。 -
c 正
ステロイド性抗炎症成分が配合された外用薬は、患部の免疫機能を低下させ、細菌などの感染に対する抵抗力を弱めることがあります。その結果、感染が悪化する可能性があるため、患部が化膿(かのう)している人は使用しないこととされています。 -
d 誤
×「飲酒で吸収が減少するため、服用前後は飲酒しない」
次硝酸ビスマスを含む成分について手引きで示されている注意は、「1週間以上継続して服用しないこと」です。長期連用した場合に精神神経症状が現れたとの報告があるためです。問題文は、飲酒に関する説明をこの注意の理由としている点が誤りです。
各選択肢を記述 a〜d と照らすと、a・bが誤、cが正、dが誤となるのは5です。
よくある誤解
- 「血圧を上げる」という結果が合っていても、原因を「交感神経」から「副交感神経」に変えたら誤りです。
- ステロイド性抗炎症成分の注意は、「長期連用を避ける」という結論だけでなく、その理由が「副腎皮質の機能低下」であることも押さえます。
- 次硝酸ビスマスでは、飲酒に関する記述と「1週間以上継続して服用しない」という記載を混同しないようにします。
補足コラム
ステロイド性抗炎症成分の注意は、次のように整理すると見分けやすくなります。
- 長期連用:副腎皮質の機能低下を生じるおそれがあります。
- 感染や化膿がある患部への使用:感染に対する抵抗力を弱め、感染を悪化させる可能性があります。
どちらも注意が必要ですが、理由と使用上の注意の内容は別です。
FAQ
Q. aのように、作用の結果は正しくても、原因の部分が違えば誤りですか?
はい。正誤問題では、文の一部だけが正しくても、作用の仕組みを示す語句が誤っていれば、その記述全体が誤りになります。
はい。正誤問題では、文の一部だけが正しくても、作用の仕組みを示す語句が誤っていれば、その記述全体が誤りになります。
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