登録販売者 2025年 中国・四国 問119
問題文
医薬品の安全対策に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a いわゆるスイッチOTC医薬品等、承認基準に合致しない医薬品については、製薬企業が承認申請を行うに際してより詳細な資料の提出が要求され、有効性、安全性及び品質に関して厳格な審査が行われる。
b 一般用かぜ薬の使用によると疑われる間質性肺炎の発生事例が複数報告され、その初期症状はかぜの諸症状と区別が難しく、症状が悪化した場合には注意が必要であることなどから、2003年6月、厚生労働省より関係製薬企業に対して一般用かぜ薬全般につき使用上の注意の改訂が指示された。
c 解熱鎮痛成分としてアセトアミノフェンが配合されたアンプル入りかぜ薬の使用による重篤な副作用で、死亡例が発生したことを受けて、厚生省(当時)より関係製薬企業に対し、アンプル入りかぜ薬製品の回収が要請された。
d プソイドエフェドリン塩酸塩は、一般用医薬品の鼻炎用内服薬等に配合されていたが、2003年8月までに、用法・用量の範囲を超えた使用等による脳出血等の副作用症例が複数報告されたため、厚生労働省から関係製薬企業に対して、使用上の注意の改訂等を行うとともに、塩酸フェニルプロパノールアミン等への速やかな切替えが指示された。
選択肢
1:(a、b)(正解)
2:(a、c)
3:(a、d)
4:(b、d)
5:(c、d)
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一般用医薬品の安全対策【登録販売者解説】
正解の理由
承認基準外の医薬品は厳格に審査され、一般用かぜ薬の間質性肺炎では使用上の注意が改訂されました。
1の組合せは(a、b)です。aとbは正しく、cとdは誤りです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第5章「医薬品の適正使用・安全対策」の「一般用医薬品に関する主な安全対策」などです。
解法ステップ
- aは「承認基準に合致しない場合」の審査に注目します。提出資料がより詳細になり、厳格な審査が行われる内容です。
- bは「一般用かぜ薬」「間質性肺炎」「2003年6月」の組合せを確認します。これらは使用上の注意の改訂に関する記述です。
- cは、アンプル入りかぜ薬の成分名を確認します。「アセトアミノフェン」ではなく、手引きに記載された成分との照合が必要です。
- dは、脳出血等の副作用が報告された成分と、代替成分への切替えの向きを確認します。
選択肢別の誤答解説
-
a:正しいです。
いわゆるスイッチOTC医薬品など、承認基準に合致しない医薬品では、承認申請に際してより詳細な資料が求められ、有効性・安全性・品質について厳格な審査が行われます。 -
b:正しいです。
2003年5月までに、一般用かぜ薬の使用によると疑われる間質性肺炎の発生事例が複数報告されました。初期症状がかぜの症状と区別しにくいことなどから、同年6月に一般用かぜ薬全般の使用上の注意が改訂されました。 -
c:誤りです。
× アセトアミノフェン → ○ アミノピリン、スルピリン
アンプル入りかぜ薬では、アミノピリン、スルピリンが配合された製品の使用により、ショックなどの重篤な副作用が生じました。これを受け、1965年に製品の回収が要請されました。問題文は成分名が異なります。 -
d:誤りです。
× プソイドエフェドリン塩酸塩 → ○ 塩酸フェニルプロパノールアミン(PPA)
× 塩酸フェニルプロパノールアミン等への切替え → ○ プソイドエフェドリン塩酸塩(PSE)等への切替え
2003年8月までに、PPAを配合した一般用医薬品による脳出血等の副作用症例が複数報告されました。その後、使用上の注意の改訂などとともに、代替成分としてPSE等への切替えが指示されました。問題文は原因成分と切替え先を逆にしています。
よくある誤解
- cは「アンプル入りかぜ薬」という点だけを覚え、成分名を別の解熱鎮痛成分に置き換えてしまいがちです。成分はアミノピリン、スルピリンと押さえます。
- dはPPAとPSEの名前が似ているため、原因となった成分と切替え先を逆にしやすいです。「PPAで副作用報告、PSE等へ切替え」と順序で整理します。
- bでは、間質性肺炎の初期症状がかぜの症状と区別しにくい点が、注意改訂の背景です。「かぜ薬の効能と初期症状が似ている」という関係を見落とさないようにします。
補足コラム
承認基準は、薬効群ごとに成分・分量、用法・用量、効能・効果などの基準を定めたものです。かぜ薬など、承認基準が設けられている薬効群があります。一方、承認基準に合致しない医薬品は、より詳細な資料が求められ、厳格な審査を受けます。
FAQ
Q. PPAとPSEは、どちらが副作用報告の対象で、どちらが切替え先ですか?
A. この安全対策では、脳出血等の副作用症例が報告されたのはPPA含有医薬品です。代替成分として、PSE等への切替えが指示されました。
A. この安全対策では、脳出血等の副作用症例が報告されたのはPPA含有医薬品です。代替成分として、PSE等への切替えが指示されました。
Q. 承認基準に合致しない医薬品は、承認審査を受けないのですか?
A. いいえ。承認申請に際してより詳細な資料が求められ、有効性・安全性・品質について厳格な審査が行われます。
A. いいえ。承認申請に際してより詳細な資料が求められ、有効性・安全性・品質について厳格な審査が行われます。
関連キーワード: 承認基準、スイッチOTC医薬品、間質性肺炎、アンプル入りかぜ薬、PPA、PSE

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