登録販売者 2025年 中国・四国 問71
問題文
制酸薬、健胃薬、消化薬の配合成分に関する記述のうち、正しいものはどれか。
選択肢
1:制酸成分としてマグネシウムを含む成分が配合されることがあるが、止瀉薬に配合される成分でもあり、便秘の症状に注意する必要がある。
2:健胃成分としてオウバクなどの生薬成分が配合されることがあるが、味覚や嗅覚を刺激して反射的な唾液や胃液の分泌を促すことにより、弱った胃の働きを高めることを目的としている。(正解)
3:ピレンゼピン塩酸塩は、胆汁の分泌を促進して消化を助けるだけでなく、肝臓の働きを高める作用もあるため、肝臓病の診断を受けた人にも使用が推奨される。
4:ウルソデオキシコール酸は、過剰な胃液の分泌を抑えるが、消化管以外では一般的な抗コリン作用を示さないため、排尿困難の症状がある人や緑内障の診断を受けた人でも使用できる。
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制酸薬・健胃薬・消化薬の成分【登録販売者解説】
正解の理由
味や香りで胃の働きを高めるのが健胃成分、胆汁の分泌を促すのが利胆成分です。
正しいのは2です。オウバクなどの生薬成分は、味覚や嗅覚を刺激し、反射的に唾液や胃液の分泌を促して、弱った胃の働きを高める目的で配合されます。根拠は第3章「主な医薬品とその作用」の制酸成分・健胃成分・消化成分の項目です。厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き(令和7年4月一部改訂)」に沿って確認しましょう。
解法ステップ
- 「オウバク」と「味覚や嗅覚を刺激」に注目します。健胃成分の説明として、手引きの内容と一致するか確認します。
- マグネシウムは、制酸成分として使われる場合と、瀉下薬(しゃげやく)に使われる場合を区別します。
- 「胆汁の分泌を促す」と「胃液の分泌を抑える」を見分けます。前者は消化を助ける利胆作用(りたんさよう)、後者は胃液分泌抑制成分の働きです。
- 排尿困難(はいにょうこんなん)や緑内障(りょくないしょう)への注意が出てきたら、どの成分の説明かを確認します。
選択肢別の誤答解説
-
1:誤りです。
×「止瀉薬」→ ○「瀉下薬」
×「便秘」→ ○「下痢等」
マグネシウムを含む成分は、制酸成分にも瀉下薬にも配合されることがあります。瀉下薬は排便を促す薬なので、マグネシウムを含む成分では下痢などに注意します。カルシウムやアルミニウムを含む制酸成分では、便秘に注意する点と混同しないようにしましょう。 -
2:正しい内容です。
オウバクなどの生薬成分は、独特の味や香りによる刺激で唾液や胃液の分泌を促し、胃の働きを高める目的で使われます。 -
3:誤りです。
ウルソデオキシコール酸などは胆汁の分泌を促し、消化を助ける目的で使われます。肝臓の働きを高める作用もあるとされますが、肝臓病の診断を受けた人では症状を悪化させるおそれがあるため、使用が推奨されるのではなく、使用前に医師または薬剤師に相談する必要があります。 -
4:誤りです。
胃液の分泌を抑える成分として挙げられているのは、ウルソデオキシコール酸ではなくピレンゼピン塩酸塩です。ピレンゼピン塩酸塩は、消化管以外では一般的な抗コリン作用(副交感神経の伝達物質であるアセチルコリンの働きを抑える作用)を示し、排尿困難や緑内障の症状を悪化させるおそれがあります。そのため、該当する人は使用前に医師または薬剤師に相談します。
よくある誤解
- 「止瀉薬」と「瀉下薬」は字が似ていますが、意味は逆です。マグネシウムを含む成分は、ここでは瀉下薬との関係を押さえます。
- 「胆汁の分泌を促す」と「胃液の分泌を抑える」は、どちらも消化に関わる説明ですが、作用と成分が異なります。
- 肝臓の働きを高める作用があるとされても、肝臓病の人に使用が推奨されるとは限りません。手引きでは、症状悪化のおそれと使用前の相談が示されています。
補足コラム
消化薬には、ジアスターゼやリパーゼなど、炭水化物・脂質・タンパク質などの分解を助ける酵素が配合されることがあります。一方、ウルソデオキシコール酸などは胆汁の分泌を促す成分です。どちらも消化を助けますが、働き方を分けて覚えましょう。
FAQ
Q. 制酸成分と健胃成分のように、異なる作用の成分が一つの胃腸薬に入ることはありますか?
A. あります。総合胃腸薬には、制酸・健胃・消化など、異なる作用を目的とする成分が組み合わされている場合があります。
A. あります。総合胃腸薬には、制酸・健胃・消化など、異なる作用を目的とする成分が組み合わされている場合があります。
Q. 健胃成分のうち、生薬以外の成分もありますか?
A. あります。乾燥酵母やカルニチン塩化物が配合される場合があります。乾燥酵母は胃腸の働きに必要な栄養素を補う目的で用いられます。
A. あります。乾燥酵母やカルニチン塩化物が配合される場合があります。乾燥酵母は胃腸の働きに必要な栄養素を補う目的で用いられます。
関連キーワード: 制酸成分、健胃成分、瀉下薬、利胆作用、ピレンゼピン塩酸塩

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