戦国登販登録販売者試験 過去問
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登録販売者 2025年 中国・四国 問74


問題文

腸に作用する薬の成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a ロペラミド塩酸塩が配合された止瀉薬は、食べすぎ・飲みすぎによる下痢、寝冷えによる下痢の症状に用いられることを目的としており、食あたりや水あたりによる下痢については適用対象ではない。 b 細菌感染による下痢の症状を鎮めることを目的として、ベルベリン塩化物が用いられているが、腸内細菌のバランスを整え、腸内環境を安定化させることができるため、下痢の予防にも推奨される。 c 大腸のうち特に結腸や直腸の粘膜を刺激して排便を促すビサコジルの内服薬は、胃粘膜に無用な刺激をもたらすのを避けるよう錠剤がコーティングされている場合があるが、胃内で溶け出すおそれがあるため、服用前後1時間以内の牛乳の摂取を避けることとされている。 d マルツエキスは、主成分である麦芽糖が腸内細菌によって分解(発酵)して生じるガスにより便通を促すとされており、瀉下薬としては作用が比較的穏やかなため、主に乳児の水分不足に起因する便秘に用いられる。

選択肢

1:a:正、b:正、c:誤、d:誤
2:a:誤、b:正、c:正、d:誤
3:a:正、b:誤、c:正、d:正
4:a:誤、b:誤、c:誤、d:正
5:a:正、b:誤、c:正、d:誤(正解)

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腸に作用する薬の成分【登録販売者解説】

正解の理由

ロペラミド塩酸塩は食べすぎ・飲みすぎなどによる下痢、ビサコジルは大腸を刺激する成分、マルツエキスは水分不足による便秘には効果を期待できません。
正しい組み合わせは5です。記述は、aが正、bが誤、cが正、dが誤です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き(令和7年4月一部改訂)」の第3章「主な医薬品とその作用」にある、止瀉薬・瀉下薬の成分に関する内容です。

解法ステップ

  1. aは「食あたりや水あたりによる下痢」がロペラミド塩酸塩の適用対象かを確認します。
  2. bは「腸内細菌のバランスを整えること」と「下痢の予防に使えること」を分けて考えます。
  3. cは、ビサコジルの錠剤が溶ける場所と、牛乳を避ける時間を確認します。
  4. dは、マルツエキスが「水分不足に起因する便秘」に効果を期待できるかを見ます。

選択肢別の誤答解説

記述ごとの確認

  • a:正しいです。
    ロペラミド塩酸塩を配合した止瀉薬は、食べすぎ・飲みすぎや寝冷えによる下痢を対象とします。食あたりや水あたりによる下痢は、適用対象ではありません。
  • b:誤りです。
    ×「下痢の予防にも推奨される」→ ○腸内殺菌成分の入った止瀉薬を、下痢の予防で服用しない
    ベルベリン塩化物などの腸内殺菌成分は、細菌感染による下痢の症状を鎮める目的で用いられます。腸内細菌のバランスが正常に近づくことはありますが、予防のために服用するものではありません。
  • c:正しいです。
    ビサコジルは、大腸のうち特に結腸(けっちょう)や直腸(ちょくちょう)の粘膜を刺激して、排便を促します。腸溶性製剤(腸で溶けるようにコーティングした製剤)では、胃内で成分が溶け出すおそれがあるため、服用前後1時間以内は牛乳や制酸成分を含む胃腸薬を避けます。
  • d:誤りです。
    ×「水分不足に起因する便秘に用いられる」→ ○水分不足に起因する便秘には効果を期待できない
    マルツエキスは、麦芽糖(ばくがとう)が腸内細菌によって発酵し、生じたガスが便通を促すとされます。瀉下薬(しゃげやく)としての作用は比較的穏やかで、主に乳幼児の便秘に用いられますが、水分不足による便秘には効果を期待できません。

組み合わせの確認

  • 選択肢1は、bを正、cを誤としています。しかし、bは誤、cは正なので、両方が異なります。
  • 選択肢2は、aを誤、bを正としています。しかし、aは正、bは誤なので、両方が異なります。
  • 選択肢3は、dを正としています。しかし、dは誤です。
  • 選択肢4は、aを誤、cを誤、dを正としています。しかし、aは正、cは正、dは誤なので、3つの記述が異なります。
  • **選択肢5**は、aを正、bを誤、cを正、dを誤としており、各記述の判定と一致します。

よくある誤解

  • 「腸内細菌のバランスを整えるなら、下痢の予防にも使える」と考えること
    バランスを整えることにつながる場合があっても、腸内殺菌成分の入った止瀉薬を予防目的で服用することは推奨されていません。
  • 「マルツエキスは便秘に使う薬だから、水分不足の便秘にも使える」と考えること
    マルツエキスは乳幼児の便秘に用いられますが、水分不足が原因の便秘には効果を期待できない点が問われています。
  • 「腸で溶ける錠剤なら、牛乳と一緒でも問題ない」と考えること
    ビサコジルの腸溶性製剤では、牛乳などによって胃内で溶け出すおそれがあるため、服用前後1時間以内の摂取を避けます。

補足コラム

止瀉薬は下痢を鎮める薬ですが、下痢は有害な物質を体外へ排出する防御反応でもあります。発熱を伴う下痢、血便、粘液便が続く場合などは、止瀉薬で症状を一時的に抑えるのではなく、原因の確認が必要です。下痢に伴う水分・電解質の補給も大切です。

FAQ

Q. ビサコジルの「服用前後1時間以内」とは、服用後だけでなく服用前も含みますか?
A. 含みます。牛乳や制酸成分を含む胃腸薬は、服用の前後1時間以内を避けると覚えます。
Q. 下痢のときに止瀉薬を使うと、なぜ悪化することがあるのですか?
A. 下痢が、腸内の有害な物質を排出する反応の場合があるためです。原因によっては、下痢を止めることで症状の悪化につながることがあります。

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