登録販売者 2025年 中国・四国 問80
問題文
貧血症状及び貧血用薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 体の成長が著しい年長乳児や幼児は、鉄欠乏状態を生じやすく、持続的に鉄が欠乏すると、ヘモグロビンが減少して貧血症状が現れる。
b 鉄製剤を服用すると便が黒くなることがあるが、使用を中止する必要のある副作用ではないため、鉄製剤使用前後の便の対比は必要ない。
c マンガンは、糖質・脂質・タンパク質の代謝をする際に働く酵素の構成物質であり、エネルギー合成を促進する目的で、硫酸マンガンが配合されている場合がある。
d 複数の貧血用薬を併用すると、鉄分の過剰摂取となり、胃腸障害や便秘等の副作用が起こりやすくなる。
選択肢
1:a:正、b:誤、c:正、d:正(正解)
2:a:正、b:正、c:誤、d:誤
3:a:正、b:正、c:誤、d:正
4:a:誤、b:誤、c:誤、d:正
5:a:誤、b:正、c:正、d:誤
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貧血用薬と鉄欠乏【登録販売者解説】
正解の理由
鉄欠乏が続くと貧血症状が現れ、鉄製剤では服用前の便との対比も必要です。
正しい組み合わせは1です。記述は、aが正、bが誤、cが正、dが正です。根拠は『試験問題の作成に関する手引き』第3章「主な医薬品とその作用」の貧血用薬に関する項目です。
解法ステップ
- aは「体の成長が著しい年長乳児や幼児」と「持続的に鉄が欠乏すると」に注目します。どちらも手引きの説明に沿っています。
- bは、鉄製剤で便が黒くなること自体は使用中止を要する異常ではない点と、服用前の便との対比が必要な点を分けて確認します。
- cはマンガンの役割、dは複数の貧血用薬を併用した場合の鉄分の過剰摂取と副作用を確認します。
- 選択肢の組み合わせを照合します。選択肢2はb・c・d、選択肢3はb・c、選択肢4はa・c、選択肢5はa・b・dが正しい判定と異なります。
選択肢別の誤答解説
- a:正しい記述です。 体の成長が著しい年長乳児や幼児は、鉄欠乏状態を生じやすい人に含まれます。鉄欠乏が続くとヘモグロビンが減少し、貧血症状が現れます。ヘモグロビンは、赤血球が酸素を運ぶために必要なタンパク質です。
- b:誤った記述です。 鉄製剤の服用で便が黒くなることはありますが、服用前の便との対比も必要です。服用前から便が黒い場合は、消化管(しょうかかん)内で出血している可能性があるためです。
×「対比は必要ない」→ ○「服用前の便の状況との対比が必要」 - c:正しい記述です。 マンガンは糖質・脂質・タンパク質の代謝に働く酵素の構成物質です。エネルギー合成を促進する目的で、硫酸マンガンが配合される場合があります。
- d:正しい記述です。 複数の貧血用薬を併用すると、鉄分を過剰に摂取することがあり、胃腸障害や便秘などが起こりやすくなります。
よくある誤解
- 「便が黒くなるのは異常ではない」から「便の対比も不要」と考えるのは誤りです。黒くなること自体と、服用前から黒かったかどうかは別の確認事項です。
- 「鉄製剤なら多く使うほどよい」と考えるのは誤りです。複数の貧血用薬を併用すると、鉄分の過剰摂取につながることがあります。
- 成分の役割を取り違えることにも注意します。マンガンは、エネルギー合成に関わる酵素の構成物質です。
補足コラム
貧血用薬に配合される金属成分は、成分ごとに役割が異なります。
- 銅:鉄の代謝や輸送に関わり、ヘモグロビンの産生を助けます。
- コバルト:赤血球ができる過程で必要なビタミンB12の構成成分です。
- マンガン:糖質・脂質・タンパク質の代謝に働く酵素の構成物質です。
「何の働きを助ける成分か」をセットで覚えると、成分名を入れ替えた問題に対応しやすくなります。
FAQ
鉄分が不足すると、すぐに貧血症状が現れますか?
すぐに現れるとは限りません。鉄分の不足が始まった段階では、貯蔵鉄などが減少する一方、ヘモグロビン量は変化せず、ただちに症状が現れないことがあります。
すぐに現れるとは限りません。鉄分の不足が始まった段階では、貯蔵鉄などが減少する一方、ヘモグロビン量は変化せず、ただちに症状が現れないことがあります。
関連キーワード: 鉄欠乏性貧血、鉄製剤、ヘモグロビン、硫酸マンガン、便の色、貧血用薬の併用

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