登録販売者 2025年 北海道・東北 問18
問題文
スモン及びその訴訟に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a 整腸剤として販売されていたラクトミン製剤の使用による健康被害である。
b 初期には下半身の痺れや脱力、歩行困難等が現れ、次第に腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢を生じ、ときに聴覚障害から失聴に至ることもある。
c スモン患者の早期救済のために、各地の裁判所において和解が勧められ、全面和解が成立した。
d スモン患者に対する施策や救済制度として、治療研究施設の整備、治療法の開発調査研究の推進、施術費及び医療費の自己負担分の公費負担、生活資金の貸付のほか、重症患者に対する介護事業が講じられている。
選択肢
1:(a、b)
2:(a、c)
3:(b、c)
4:(b、d)
5:(c、d)(正解)
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スモン訴訟と健康被害【登録販売者解説】
正解の理由
スモンの原因薬はキノホルム製剤で、訴訟では和解が成立し、患者への支援策も講じられています。
正しい組合せは 5(c、d)です。cは和解の経緯、dは患者への支援策について述べており、どちらも正しい内容です。aは原因となった医薬品、bは症状の現れ方が誤っています。根拠は、手引き第1章「医薬品に共通する特性と基本的な知識」の薬害訴訟に関する項目です。ここでいう「手引き」は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」を指します。
解法ステップ
- aでは、スモンの原因薬として書かれた「ラクトミン製剤」に注目します。
- bでは、「初期」と「次第に」の症状が、手引きの順序どおりかを確認します。
- cは「1979年9月に全面和解が成立」、dは患者への支援策の記述と照らします。
- 正しいc・dの組合せを選びます。
選択肢別の誤答解説
-
a 誤り
×「ラクトミン製剤」→ ○「キノホルム製剤」
スモンは、整腸剤として販売されていたキノホルム製剤の使用による健康被害です。ラクトミン製剤ではありません。 -
b 誤り
×「初期には下半身の症状が現れ、次第に腹部症状が生じる」→ ○「初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢が生じ、次第に下半身の痺れや脱力、歩行困難等が現れる」
問題文は、症状の順序を逆にしています。また、ときに生じるのは聴覚障害からの失聴ではなく、視覚障害からの失明です。 -
c 正しい
スモン患者の早期救済のため、各地の裁判所で和解が勧められ、1979年9月に全面和解が成立しました。 -
d 正しい
治療研究施設の整備や治療法の調査研究、公費負担、生活資金の貸付、重症患者への介護事業などが講じられています。
組合せを見ると、選択肢1(a、b)は誤りのa・bを含み、c・dを含みません。選択肢2(a、c)は誤りのaを含み、dを含みません。選択肢3(b、c)は誤りのbを含み、dを含みません。選択肢4(b、d)は誤りのbを含み、cを含みません。したがって、正しいc・dを組み合わせた 5 が適切です。
よくある誤解
- 症状の順序を入れ替える書き換えに注意しましょう。スモンでは、初期に腹部症状があり、その後に下半身の神経症状が現れます。
- 「視覚障害」を「聴覚障害」に変えるなど、障害の種類をすり替える問題にも注意が必要です。
- 原因薬を、同じく整腸剤として販売されていた別の製剤と取り違えないようにしましょう。
補足コラム
サリドマイド訴訟やスモン訴訟を契機として、医薬品の副作用による健康被害を迅速に救済する制度が創設されました。スモン患者への支援策と、一般的な医薬品副作用被害救済制度は、関連する内容ですが、制度上は別の論点として整理しましょう。
FAQ
Q. 「世帯更生資金貸付」とは何ですか?
A. スモン患者への生活資金の貸付に関する制度です。手引きでは、治療・医療費の公費負担や介護事業とあわせて、患者への支援策として扱われています。
A. スモン患者への生活資金の貸付に関する制度です。手引きでは、治療・医療費の公費負担や介護事業とあわせて、患者への支援策として扱われています。
Q. スモン訴訟は、医薬品副作用被害救済制度そのものを指しますか?
A. いいえ。スモン訴訟は健康被害をめぐる損害賠償訴訟です。その訴訟などを契機として、医薬品副作用被害救済制度が創設されました。
A. いいえ。スモン訴訟は健康被害をめぐる損害賠償訴訟です。その訴訟などを契機として、医薬品副作用被害救済制度が創設されました。
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