登録販売者 2025年 奈良・関西広域連合・福井 問12
問題文
妊婦又は妊娠していると思われる女性及び母乳を与える女性(授乳婦)への医薬品の使用に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a 妊娠の有無やその可能性については、購入者等にとって他人に知られたくない場合もあることから、一般用医薬品の販売等において専門家が情報提供や相談対応を行う際には、十分配慮することが必要である。
b 妊婦が一般用医薬品を使用する際には、妊婦の状態を通じて胎児に影響を及ぼすことがないよう配慮する必要がある。
c 便秘薬には、配合成分やその用量によっては、流産や早産を誘発するおそれがあるものがある。
d 医薬品の種類によっては、授乳婦が使用した医薬品の成分の一部が乳汁中に移行することが知られている。
選択肢
1:a:正、b:正、c:正、d:誤
2:a:正、b:正、c:誤、d:正
3:a:正、b:誤、c:正、d:正
4:a:誤、b:正、c:正、d:正
5:a:正、b:正、c:正、d:正(正解)
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妊婦・授乳婦への医薬品使用【登録販売者解説】
正解の理由
妊娠中は胎児への影響に配慮し、授乳中は成分の乳汁移行にも注意します。
正しい組合せは 5 です。a・b・c・dはいずれも正しい記述です。根拠は『試験問題の作成に関する手引き(令和7年4月一部改訂)』第1章「医薬品に共通する特性と基本的な知識」の、妊婦・授乳婦への配慮に関する項目です。
解法ステップ
- aの「他人に知られたくない場合」「十分配慮」に注目します。妊娠の有無を尋ねる際の配慮について述べており、正しい内容です。
- bの「胎児に影響を及ぼすことがないよう」に注目します。妊婦の医薬品使用では、胎児への影響にも配慮が必要です。
- cは「便秘薬」だけで一律に判断せず、「配合成分やその用量によっては」という条件に注目します。流産や早産のおそれがあるものがあるため、正しい記述です。
- dは「成分の一部が乳汁中に移行する」とあります。医薬品の種類によっては移行するため、正しい記述です。以上から、すべて正しい組合せを選びます。
選択肢別の誤答解説
記述a
正しい記述です。 妊娠の有無や妊娠の可能性について、購入者が他人に知られたくない場合があります。販売や相談対応では、プライバシーに十分配慮する必要があります。
記述b
正しい記述です。 胎盤には母体と胎児の血液が混ざらない仕組みがありますが、医薬品の成分が胎児へどの程度移行するかは、分かっていないことも多くあります。胎盤があるから胎児への影響を心配しなくてよい、とはいえません。
記述c
正しい記述です。 便秘薬は、配合成分や用量によって流産や早産を誘発するおそれがあります。手引きでは、刺激性瀉下(しゃげ)成分が配合された瀉下薬について、腸の急激な動きに刺激されて流産・早産を誘発するおそれがあるとされています。
記述d
正しい記述です。 医薬品の種類によっては、成分の一部が乳汁(にゅうじゅう)中に移行します。その結果、母乳を通じて乳児が成分を摂取する場合があります。ただし、乳汁に移行することだけで、必ず具体的な悪影響があるとは限りません。
誤った組合せ
- 1は、a・b・cを正しい、dを誤りとしています。dも正しいため、dの判定が違います。
- 2は、a・b・dを正しい、cを誤りとしています。cも正しいため、cの判定が違います。
- 3は、a・c・dを正しい、bを誤りとしています。bも正しいため、bの判定が違います。
- 4は、b・c・dを正しい、aを誤りとしています。aも正しいため、aの判定が違います。
よくある誤解
- **「胎盤があるから、医薬品の成分は胎児に届かない」**という誤解があります。胎盤は血液が混ざらない仕組みですが、成分の胎児への移行をすべて防ぐものではありません。
- **「便秘薬はすべて流産・早産のおそれがある」**と決めつけないようにしましょう。記述は「配合成分やその用量によっては」と条件を付けています。
- **「乳汁中に移行する成分は、必ず乳児に悪影響を及ぼす」**とは限りません。移行が知られていても、通常の使用で具体的な悪影響が判明していないものもあります。
補足コラム
妊婦への一般用医薬品は、安全性の評価が難しいものが多く、「相談すること」とされている製品もあります。また、便秘薬の中でも、手引きではセンナ・センノシドが配合された瀉下薬について、妊婦または妊娠していると思われる女性は使用を避けるべきとされています。
授乳婦については、成分の乳汁移行だけでなく、乳児への影響も判断のポイントです。医薬品の種類によって注意の内容が異なるため、移行の有無と影響を混同しないようにしましょう。
FAQ
Q. 妊娠中に医薬品を使うと、胎児に必ず影響しますか?
いいえ。必ず影響するという意味ではありません。成分の胎児への移行や安全性について分かっていないこともあるため、妊婦の使用に注意が必要とされています。
いいえ。必ず影響するという意味ではありません。成分の胎児への移行や安全性について分かっていないこともあるため、妊婦の使用に注意が必要とされています。
Q. 成分が乳汁中に移行する場合は、いつも授乳を避けるのですか?
いつもとは限りません。医薬品の種類や乳児への影響によって注意の内容は異なります。購入者から相談があった場合は、薬剤師や医師に相談するよう案内することも大切です。
いつもとは限りません。医薬品の種類や乳児への影響によって注意の内容は異なります。購入者から相談があった場合は、薬剤師や医師に相談するよう案内することも大切です。
関連キーワード: 妊婦、授乳婦、胎盤、乳汁移行、便秘薬、瀉下薬、流産、早産、プライバシー配慮

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