登録販売者 2025年 奈良・関西広域連合・福井 問29
問題文
55歳男性が、乗物酔いによる吐きけで気分が悪くなるため、次の成分の一般用医薬品の乗物酔い防止薬を購入する目的で店舗を訪れた。この男性に対する登録販売者の説明の正誤について、正しい組合せを選べ。
1錠中:
成分 分量
ジフェニドール塩酸塩 16.6 mg
スコポラミン臭化水素酸塩水和物 0.16 mg
無水カフェイン 30 mg
ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6) 5 mg
a この薬を服用している間は、かぜ薬や解熱鎮痛薬の服用は避けてください。
b 眠気を促す作用がある成分が入っていますが、眠気を解消することを目的として無水カフェインが配合されています。
c 乗物酔いに伴う一時的な症状ではなく、日常においてめまいが度々生じる場合には、医療機関を受診してください。
d 緑内障の診断を受けている場合は、服用する前に治療を行っている医師等に相談してください。
選択肢
1:a:正、b:正、c:正、d:誤
2:a:正、b:正、c:誤、d:正
3:a:正、b:誤、c:正、d:正(正解)
4:a:誤、b:正、c:正、d:正
5:a:正、b:正、c:正、d:正
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乗物酔い防止薬の成分と注意【登録販売者解説】
正解の理由
無水カフェインは、乗物酔い防止薬による眠気を解消する成分ではありません。
3が正しい組合せです。aは正、bは誤、cは正、dは正です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き(令和7年4月一部改訂)」第3章「主な医薬品とその作用」の鎮暈薬(乗物酔い防止薬)にあります。
解法ステップ
- 無水カフェインの目的を確認します。めまいの軽減などを目的とする成分で、ほかの成分による眠気を解消するものではありません。したがって、bが誤りです。
- 併用の注意を確認します。乗物酔い防止薬と、かぜ薬や解熱鎮痛薬などとの併用は避ける必要があるため、aは正しいと判断できます。
- 受診勧奨と相談が必要な人を確認します。日常的にめまいが度々起こる場合の受診、緑内障(りょくないしょう)の診断を受けている人の事前相談は、どちらも必要です。cとdは正しいと判断できます。
- a・c・dが正しく、bだけが誤りの組合せを選びます。
選択肢別の誤答解説
a 正しい
乗物酔い防止薬には、抗ヒスタミン成分、抗コリン成分、鎮静成分、カフェイン類などが配合されることがあります。かぜ薬や解熱鎮痛薬などと併用すると、成分が重複し、作用や副作用が強く現れるおそれがあるため、併用を避けます。
乗物酔い防止薬には、抗ヒスタミン成分、抗コリン成分、鎮静成分、カフェイン類などが配合されることがあります。かぜ薬や解熱鎮痛薬などと併用すると、成分が重複し、作用や副作用が強く現れるおそれがあるため、併用を避けます。
b 誤り
×「眠気を解消することを目的」→ ○「平衡感覚の混乱によるめまいを軽減することを目的」
×「眠気を解消することを目的」→ ○「平衡感覚の混乱によるめまいを軽減することを目的」
無水カフェインは、脳に軽い興奮を起こして、めまいを軽減することなどを目的に配合されます。カフェインが入っていても、抗めまい成分・抗ヒスタミン成分・抗コリン成分・鎮静成分による眠気が解消されるわけではありません。
c 正しい
乗物酔いに伴う一時的な症状ではなく、日常生活でめまいが度々起こる場合は、基本的に医療機関を受診するなどの対応が必要です。
乗物酔いに伴う一時的な症状ではなく、日常生活でめまいが度々起こる場合は、基本的に医療機関を受診するなどの対応が必要です。
d 正しい
ジフェニドール塩酸塩には、緑内障の症状を悪化させるおそれがあります。緑内障の診断を受けている人は、使用する前に治療を行っている医師などに相談します。
ジフェニドール塩酸塩には、緑内障の症状を悪化させるおそれがあります。緑内障の診断を受けている人は、使用する前に治療を行っている医師などに相談します。
組合せの確認
- 1:bとdの判断が違います。bは誤り、dは正しいため不適切です。
- 2:bとcの判断が違います。bは誤り、cは正しいため不適切です。
- 4:aとbの判断が違います。aは正しく、bは誤りのため不適切です。
- 5:bの判断が違います。bは誤りのため不適切です。
よくある誤解
- **「カフェイン入りなら眠気が取れる」**と思いがちですが、この薬に配合されるカフェインは、乗物酔いによるめまいの軽減などを目的とします。
- **「乗物酔い防止薬と、別の薬を一緒に使ってもよい」**と思いがちです。かぜ薬や解熱鎮痛薬などは成分が重複することがあるため、併用を避けます。
- 「乗物に乗ったときのめまい」と「日常的に繰り返すめまい」を同じ扱いにするのも誤りです。日常的に度々起こる場合は、医療機関を受診するなどの対応が必要です。
補足コラム
乗物酔い防止薬の主な成分には、それぞれ役割があります。
- ジフェニドール塩酸塩:抗めまい成分です。前庭神経の調節や、内耳の血流改善などに働きます。
- 無水カフェイン:キサンチン系成分です。脳に軽い興奮を起こし、めまいの軽減などを目的に配合されます。
- スコポラミン臭化水素酸塩水和物:抗コリン成分です。抗コリン作用(副交感神経の働きを抑える作用)があります。
乗物酔い防止薬には眠気を促す成分が含まれることがあります。カフェインが配合されていても眠気が解消されるとは限らないため、乗物の運転操作をするときは使用を控える必要があります。
FAQ
ジフェニドール塩酸塩は、何のために配合される成分ですか?
抗めまい成分として配合されます。内耳の前庭と脳を結ぶ神経の調節や、内耳の血流改善に働きます。
抗めまい成分として配合されます。内耳の前庭と脳を結ぶ神経の調節や、内耳の血流改善に働きます。
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